おかーちゃんは無類の犬好きである。
道ですれ違うワンには必ず声を掛けている。
写真を撮るのも好きである。
カメラを持たせると何時間でも撮り続けている。
撮られる方が疲れてしまうこともしばしばだ。まあ、それはハナちゃんのことだが。
好きなことを仕事にしているのだから、毎日が楽しくて仕方がない。
でも夢中になると止まらないおかーちゃんを止める役目も必要だ。
前置きが長くなったけど、そういう訳で、ハナちゃんはおかーちゃんの撮影に付いて行った。
今日の撮影先は、リピートで申し込んでくれた「アニマルコミュニケーターのRencoさん」だ。
https://ameblo.jp/simplelife1019/
ハナちゃんと夏芽ちゃんは、アニマルコミュニケーションでRencoさんとお話したことがある。
Rencoさんはおかーちゃんに、ハナちゃんは冷たい水が苦手なことを伝えてくれた。
それ以来、おかーちゃんは、お水は常温の飲みやすいものにしてくれている。
ワンたち!飼い主さんに言いたいことがあるなら、超オススメだよ!
ところで、今日撮影するのは、、、おおっ!前回と同じ13ワンだ。新入りさんもいる。
ハナちゃんは早速挨拶に行った。
「ええと、この前会ったワンたちもいるね。こんにちは。元気?久しぶりだね。また会えてうれしいな。それから、新しく来た子は、、、」
ハナちゃんは固まった。前回と同じように固まった。
抱き上げられた先には、お顔がハナちゃんの体より大きいレオンベルガーの楓ちゃんがいた。
「は、はじめまして。ハ、ハナちゃんです。よろしくです」
楓ちゃんはハナちゃんのにおいを嗅ぎながら言った。
「君、小さいねえ」
「ハナちゃんはミニチュアダックスですから。小さいですよ」
「うちにも新入りダックスがいるよ。ほら、あそこ」
楓ちゃんが鼻の先で指したところには、茶色いスムースのダックスがいた。
「ボク、もんちゃん。君は?」
「ハナちゃんです」
「へー、男の子なのに可愛い名前だね」
「ハナちゃんは女の子ですっ」
向こうに夏芽ちゃんを見つけたもんちゃんは走って行った。
「わー、美人さんだねー。ボクのお嫁さんにならない?」
「わたち、ブリーダー犬は引退したの。ごめんね」
「じゃあ、一緒に遊ぼうよ」
すべてのワンは自分に会いに来ていると信じて疑わない夏芽ちゃん、珍しく逃げている。
夏芽ちゃんは、楓ちゃんとおしゃべりすることにした。
楓ちゃんの足元にはチワワのちびた君がいる。
「こんにちは。わたち、夏芽ちゃん。あなたはだあれ?」
夏芽ちゃんはいつもと同じセリフで話しかけた。
楽しい時間はアッと言う間に過ぎ、ハナちゃん達は富士山を眺めながらおうちに帰ってきた。
ハナちゃんは、もらったおみやげを開けてみた。
「なんてセンスのいいお茶だろう。風呂敷に包まれているよ。それに水出しボトルも。ダックスのもんちゃん、中々やるねえ。今度会ったら遊んであげよう」
食べものには弱いハナちゃん、次回はもんちゃんと遊ぶことにしたらしい。
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わんこの思い出カメラマン
高橋 佳子(たかはし けいこ)
abbienet
http://www.abbienet.com/
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