世露紫苦 | 負けるが勝ち犬

負けるが勝ち犬

40歳を前に突然会社を辞めてしまった女、独身。しかし、ここからが真骨頂の「リアルタイムサクセスストーリー!」…勤労意欲をなくすこと1年10カ月。のち、不惑にして東京デビューの荒技に出るも、2年後の春にリストラに!またまた崖っぷち~!

師匠が健康診断に行ってきたとかで

その模様を語っていた。

何やら、瞳孔を開く目薬をさして行う眼科検診のときに、ちっとも効かないので、やたらドバドバ目薬をさしてもらったところ、後になってものっすごく効いてきて、瞳孔全開バリバリで、世の中がまぶしくってしょうがなかったらしい。

しばらくその瞳孔全開バリバリ状態が続き、チャリで帰る道すがら白いコンクリートが超まぶしくて転びそうだったとか言うので、一連の話にオラは大爆笑していたきゃぁ~



そのとき、ピンポーンとチャイムがドア音譜


師匠に来客だった。

その方は、体格がよく、三十代後半くらいの、おぼっちゃま風の顔立ちをしたシトだっただいちゃん


応接コーナーで師匠としばし歓談。

せまい事務所ゆえ、師匠とそのおぼっちゃまの会話がどーしても聞こえてきてしまう。


つまんない話だったら一向に耳に入らない、ゆえに、フツーに仕事もできるのだが、このたびは違った。しかも大きく違った。

……かなり苦戦を強いられた。


その方、今でこそおぼっちゃま風なおぼっちゃまなのだが、じつは、子供のころからかなりのワルで、ハイティーンの頃には

だいちゃん「暴走族だったんですよー(しかもヘッド)笑tehe*」って…

こちらの部屋にいたオラ、思わずひっくり返りそうになってしまったうひゃぁ~


落ち付け、落ち付け、自分あせる

っちゅうか、仕事、仕事パソコン


だが、(けっして聞こうと思って聞いているわけではないんだが
)あまりにも話がおもしろすぎて、どんどん話にひきこまれていってしまううわぁぁん


突如

「ところで、暴走族の名前はなんだったの?」

と、師匠が質問すると、おぼっちゃまは、う゛ぅ…と、言葉につまっていた。

だいちゃん「あまりにも恥ずかしくて、ちょっとここでは言えません…」

ダ、ダメだ、さっきみたいに笑いたい…

「えー、聞きたいなぁ、教えてよ」

だいちゃん「う゛うーん…」

「英語なの?」

だいちゃん「いえいえ、漢字です、当て字とかで…」

もう耐えられない…

苦しい…

「わ、聞きたいなぁ」

し、師匠、もうやめて下さい…

本当に、「爆苦連亡世(ばっくれんなよ)」とか今言われたら、しかも、「爆苦連亡世のバッは爆竹のバッでぇ・・・」とか解説入ったら、オラ完璧吹き出してしまいますってばーーーうわぁぁん

ちゅうか、もう肩がカタカタしちゃってますもん。


その後、暴走族の三大活動とかコスチュームとかの説明が続く……。


笑いをこらえるのって本気で苦しい。

あと何度、人生でまたこんな苦しい思いをしなければならないのだろうか…果てしない……。