矢沢 永吉の本読みました | bluearrowのブログ

bluearrowのブログ

ブログの説明を入力します。

 
初版が昭和53年だから私が二十歳の時に出た本。
アメーバブログ4つ目で紹介の歌舞伎町で働いてた「下積み時代」頃に初めて読んだん本。
トップページには若い時代の矢沢の写真が載っていて、忘れていましたが矢沢もかつてはLincolnのオーナーだったのは嬉しかった。
プロフィール写真に載せてます私のは2ドア。
年式は不明ですが矢沢は4ドアセダン。
 
多分、本屋に並んですぐ買って2、3回読んで以降は長年本棚行きに。
引っ越しも沢山したけど捨てないで持ち続けてた。
空気に触れる部分は変色して正に「古本」の雰囲気丸出し。
矢沢、この3年程はオリジナルアルバムを出してなくて昔の曲が結構入ったベストアルバムからライヴ。
なので こちらも昔を振り返りライヴレコードを聴いたりYouTubeで昔のライヴ映像を見たり。
いや懐かしい。
そんな中で何十年振りに矢沢の本「成りあがり」読みました。
これは矢沢本人が字にしたんじゃなくコピーライターで作詞家の糸井 重里氏が各所で雑談のような形でインタビューした内容をまとめて本にしたもの。
 
 
難しい家庭環境故に祖母に育てられ腹一杯に食う事を目指してアルバイトに励んだ日々。
Rockに触れ自らの人生を賭けて広島から真夜中の東京行きに乗り、思い立って横浜で下車。
住み込み食事付きの仕事を見付けて労働の傍ら音楽への道を模索。
18歳で作曲し、まだWordを乗せてなかった「アイ ラヴ ユーOK」のデモテープを持参し東芝とソニーを訪問するも何と不採用、断られ心から悔しく思う。
一度、自分の荷物を取りに故郷の広島に帰るが親戚からは色物扱いされ徹底的にバカにされる。
「こいつら許さねー。いつか必ず落とし前つける」と心に誓い横浜へ戻る。
ホームグラウンドでやっとの思いで組んだバンドは成功せず。
しかしダメなバンドを率いてでも何かが掴めるとキャバレー回り、ディスコ回りを続ける。
何回かのメンバー交代を繰返し最初の奥さんと知り合った頃、生活は最悪の状況に。
バンドの収入だけでは食えずアイスクリーム積み込みのアルバイトを始めるも往復60円のバス代にさえ困り昼飯は食えない有り様。
奥さんに「昼はどうしてる?」と聞かれ「給食みたいのが出るんだ」と嘘を言う矢沢。
苦しい状況を打開しようと妊娠中の奥さんは実家で手伝いをして米や味噌を調達し生活を繋いだ。
アルバイト、最初の収入を奥さんに「札で」渡したかったが帰りのバス代のために両替し小銭が混ざり無念の思いをする矢沢。
バンドで徐々に頭角を現し仲間の つてから「キャロル」結成。
プロダクション契約し売れ始める。
バイトをやめて音楽1本となった。
しかしキャロルは僅か3年で解散となった内幕。
ソロとなり本物のRockを求め続ける日々。
 
 
かつてのマネージャーに騙され背負わされた35億もの負債を僅か数年で完済し、自宅兼スタジオを15億で建造。
個人の所有としては日本トップクラスのクルーザーを進水させた矢沢が片道30円のバス代にも困ったくだりは改めて読んでも涙が出た。
これぞ矢沢の「下積み時代」。
 
矢沢が終始言い続けて目標としたのは、振り返らない、退路を絶つ、悔しい思いをしたなら必ず「落とし前を」つけるだった。
親戚に、レコード会社に、カミさん困らせた自に対し、ファンを置き去りにしたキャロルのメンバーに。
1つ1つにケジメを付けて頂点を極めた矢沢。
 
「成りあがり」が出た頃の矢沢は年間150ぐらいライヴやってた。
ライヴハウスが少ない時代だったので富山の何とか公会堂とか福岡市民センターみたいなキャパシティ300とか多くて500の全国の会場が拠点。
1年で150のライヴをやるとしたら移動日、セッティング、会場に合わせた調整とリハーサルで年中全く休みなしです。
矢沢の夢は「一山越えたじゃなく二つ山を越えた街にもRockを届けたい」だった。
私が音楽を本格的に始めた中学生頃、Rockはイカレタ者がやる、聴く、そんな扱いだった。
矢沢のライヴに集まる客も時代的に「族」が多かったし、ちょっとヤバイ感じの者が多くて会場提供拒否が相次いだそうで。
ソロデビュー初の日比谷ライヴに行きましたが近くに機動隊が待機したほどの物々しい雰囲気だった。
そんな時代を乗り越えて矢沢が汗を流してRockの裾野を広げようと努力を重ねてくれたから今、Rockは市民権を得て才能ある多くの若者がRockで食える時代に。
もう「アイ ラヴ ユーOK」を門前払いするレコード会社はない時代になりました。
矢沢29歳の時に出版の「成りあがり」。
今は引き続き'04年に矢沢が56歳で現在の私と同じ年齢の時に出版の「Are You Happy?」読んでます。
これに続き今度は今までのRockな生涯を振り返り、また今後の音楽界を語る1冊を是非書いてほしい。