ITとデジタルが生み出す新しいマラソンのカタチ(1)
日本のエンジニアが巻き起こすイノベーションと
クリエイターが生み出す新しい世界は、
マラソンを全く違った世界観で表現することが出来ます。
もっと言えば、スポーツ界全体の進化のスピードを
圧倒的に加速させる可能性があります。
例えば、2020年東京オリンピック。
開会式の演出家を誰にするかということが話題になりますが、
マスコミでは、北野武氏や坂本龍一氏、宮崎駿氏などの名前が出ていますが、
ハッキリ言って全く期待出来ません。
何故なら外国から来る方々の興味は、そこにないからです。
今の日本に期待しているものは、何だと思いますか?
オリンピックのオープニングセレモニーですべきことは
日本の古い文化を知って貰うことではありません。
日本の新しい文化を知って貰うことが大事です。
インターネットが発達しているこの時代。
我々よりも、日本へ観光に訪れる外国人旅行者の方が
余程日本の文化のことを知っています。
改めて古いモノを演出としてする必要はありません。
北京五輪も、ロンドン五輪も、テクノロジーを活かした演出がされていました。
北京五輪の際に、人の足形をした花火が次々に打ちあげられ、
人が歩いているように競技場に近づいていくという演出は、
CGだったことが後から分かり問題になりましたが、
テレビ中継を観ていた方は、正直感動しましたよね。
演出としては素晴らしかったです。
リアルであれ、CGであれ、あの発想には、度肝を抜かれました。
ロンドン五輪では、映画のような見事なオープニングでした。
あのエリザベス女王が、映画007のジェームスボンドと共に
ヘリコプターから飛び下りるなんて、考えもつきませんでした。
五輪のオープニングの為に、王室が事前収録に協力していたのです。
そんな発想は、今までの日本の演出家の発想には無かったことです。
だからこそ、2020年の東京オリンピックの演出は、クリエイター集団が
行ってこそ、世界中が、「やっぱ、JAPANはCOOLだぜ!」
「JAPANテクノロジーは、世界をリードしているぜ!」
そう言われると思いますし、今後の日本の産業の発展に大いに役立つと思います。
アベノミクス政策にも、MADE IN JAPANの復活。
JAPANブランドを世界へ発信することが掲げられています。
成田空港や羽田空港からは、日産やトヨタが開発した無人シャトルバスや
無人タクシーが、観光客を迎えると、感動を与えることが出来ます。
移動中に車窓から見える景色の中には、バーチャルなスポーツ中継がされていて、
首都高速道路を走行中には、ボルトが横をダッシュして追い抜いて行ったり、
マラソン選手の走りが再現されたり、街の中では、信号待ちの際に、
ハイジャンプやロングジャンプ、棒高跳びにハンマー投げなど
横断歩道や歩道橋、ビルの高さを活かした体感型中継がされても良いでしょう。
ちなみに、マラソン中継は、6年後には全く変わると思います。
いや、変わるように、今、仕組みを作っています。
沿道で応援しても、テレビで応援しても、一緒に走っている感覚が味わえて、
選手達の息遣いまで感じることが出来る。バーチャルリアリティー。
レース中、どこに居ても、先頭の選手とガチで勝負が出来る。
そんなことは当たり前になります。
ホスピタリティの面でも、大いにテクノロジーを活かした演出が出来ます。
スマホを翳せば、AR広告が現れて、様々なキーワードが出てきます。
そのキーワードが、スタンプ代わりになったり、宿泊特典が貰えたり、
様々な「お・も・て・な・し」に繋がる仕掛けがしてあっても良いでしょう。
観光客を五輪1ヶ月前から日本に来て頂く方法は、幾らでもあります。
今の日本が世界から注目されているのは、映画監督や舞台監督の演出ではありません。
最先端のテクノロジーを活かした演出です。
例えば、Perfume、きゃりーぱみゅぱみゅ、BUMP OF CHICKENなどの
コンサートの演出を手掛けるクリエイター達が、ひとつのチームになって
「これぞJAPANテクノロジー!」というのを表現して欲しいですね。
日本の伝統ある文化は、滞在中に幾らでも見ることが出来るので、
まずは、より多くの方に来て頂くことを考えることが大事だと思います。
そして、東京から脚を伸ばす場所は、各地の観光誘致努力として
競争力を高めても良いと思います。
多くの方がご存知ないと思いますが、欧米の夏休みは、長~いです。
2~3週間は当たり前、1ヶ月くらい取るのも珍しくありません。
日本だけに長期間滞在するのは難しいかもしれませんが、
2~3日で移動してしまう外国人観光客はいません。
1週間は滞在します。その間、どこへ行くのかは、
魅力ある情報発信をしたところが選ばれるでしょう。
アトランタ五輪へ行った際にも、大抵のアジア人は、
アトランタには、3~5日滞在し、前後や滞在の途中に、
フロリダのディズニーランドへ行ったり、宇宙センターへ行ったり、
あちこちへ観光をしていました。
それが世界の常識ですので、東京オリンピックだからと言って
関係ない雰囲気を出すことはありません。
国内は、飛行機で2時間で通えるのです。
外国人旅行者は、日本人以上に日本のことをネットで調べています。
今から、どんどん魅力を発信して、「ここにも行きたい!」と
思って頂けるよう努力することが大事だと思います。
韓国や台湾、中国への観光も考えているでしょう。
アジア全体が、東京五輪によって盛り上がるように、
私たちはひとつ、ワンワールドという意識を持って
その時を迎えたいものです。
(その3へ、つづく)