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生ける建築

世界各地の建築の中に見る「美と力」

今回の旅のもう一つの目的は「巡礼路」を見ることでした。


北スペイン・ガリシア地方のサンティエゴ・デ・コンポステーラという町


ここは世界3大キリスト教聖地のひとつです。(他の2つは、エルサレムとバチカン)

聖ヤコブがこの地で布教活動をし、エルサレムに帰還後に殉職。

その遺体がサンティエゴ・デ・コンポステーラに戻ったことが、現在の巡礼地となった理由です。


私たち日本人からみるとヨーロッパのかなり端の街を、世界中のキリスト教徒が目指してくるのです。

その道を巡礼路といいますが、その一番人気のある路がフランスとの国境からピレネー山脈を越えてくる約800㎞の道です。

ここを1か月以上かけて歩く人、何年にわたって分割(?)で歩く人、自転車の人、最後の100㎞くらい歩く人・・・・様々な人がいます。今ではキリスト教徒ではない人もいるようです。(日本的にいうと「自分探しの旅」って感じ?)



ここが巡礼路の目的地の大聖堂

疲れ切った巡礼者たちが、たくさんいました

皆、足が痛そうで、裸足で歩いたり、足を引きずったり・・・



大聖堂内部




大聖堂では毎日決まった時間にミサが開かれます

偶然、見ることができました

巡礼者は最後にこのミサを受けて、宿やレストランへ向かいます


巡礼のシンボルマークは「ホタテ」です

なぜホタテかというと、諸説あるようですが

この地は海産物が名産でホタテが美味しいとか、聖ヤコブの遺体を運んだ船底に付いていたとか・・・

街ではいたるところにホタテも印があります

道路にあるホタテ。これは巡礼路という目印になります


この看板は巡礼路の案内

黄色い→は巡礼路の目印で、この後訪れる街にもたくさん見られます

マンホールや駅の手摺にもホタテ


実際巡礼者はザックにホタテ貝を吊るして歩きます

これが「私は巡礼者です」という目印になります

※昔はホタテ貝をつけていると、宿に無料で泊まらせてくれたり、飲み物をくれたりしたようです


この街にもアルヴァロ・シザ設計の建物があります

ガリシア現代美術館

外壁は石貼り

かなり汚れています




スロープを上がってアプローチします

スロープ上の下がり壁部分はこの写真の奥に向かって微妙に下がっています

スロープの勾配と合わせて、奥に向かって開口部分がすぼまっているので

ここでもシザお得意のパースペクティブ効果を狙っています


ポルトから電車で1時間半の場所にある

アルヴァロ・シザ設計 サンタ・マリア教会を見に行きました


白い壁が青い空に映えます

駅から徒歩20分ですが、かなりの上り坂なので思った以上に遠く感じます


シザ建築と特徴である腰壁の石貼り

なぜシザはシンプルな建築に2種類の仕上げを使うのか?

白壁をより引き立たせるためか?

地に建つ建築という表現の一種か?

まさか、汚れ防止ではあるまいし・・・


次にポルト市内にあるシザ建築 セラルベジュ現代美術館に行きました

アプローチは建物の隙間を歩きます

複雑な形状の建物が生み出す隙間的な室外空間

室内はこんな感じ


最後はおまけ

ポルトの中心地にあるサンベント駅

絵画のようなアズレージョ(タイル)は思わず立ち止まってしまいます




ポルトは坂の多い港町

対岸から見る市街地は

統一感の無い外壁色をした建物の不思議な均一性を感じます



ポルトガルの第2の都市ポルトにはアルヴァロ・シザの建築がたくさんあります。

アルヴァロ・シザはポルトガル北部の出身で、ポルト大学で教鞭をとっています。


シザの均一な建築は私が見たかった建築のベスト3入りだったので、

ポルト建築巡りは今回のメインです。


まずは市街地から電車で20分くらいの場所に1998年の万博会場があります。


駅は(シザではなく)スペインの構造家サンティアゴ・カラトラバの設計です。


 プラットホーム下はRC造

                             RCでこんなに美しい構造は初めて見ました
カラトラバらしい白いスチールの骨組み

                            ずごいキャンティーです

駅全景

                            ホームの屋根はカラトラバを真似したのか?

                            ディテールが全然ちがいます


ポルトガル・パビリオン(アルヴァロ・シザ設計/セシル・バルモンド構造)
コンクリートの薄い屋根は圧巻です

                            コンクリート厚さ20㎝くらいでした

よく見ると、ワイヤーが中にあり支持しているのようだ 
                          
全景


うすーい!


ボウザの集合住宅
駅前から見る

中庭より

                            階段は2階からの勝手口かな?


住戸の入り口

                            玄関ドアらしきドアはかなり狭いです


中庭

                            4階建て、メゾネット式になっています



変化のある間取りと外観はすばらしい!


シザが教鞭をとるポルト大学建築学部
エントランスに小さなかわいいBOX

                            ここを通ってクランクして進みます


建物の間を通ります


建物は非平行に配置され、シザ得意のパースペクティブ感                            
                            が満載です



全景


シザの初期の作品のレザのスイミングプール

プール?と思うかもしれませんが、これもれっきとした有名な作品です
岩場に同化したプールは現在も休日に人がたくさんいます

                            目の前は大西洋です。

                            海にこんなプールをつくる発想も変わってるな

プールから歩いて10分のところに同時期の作品「ボア・ノヴァのレストラン」があります

ずいぶん前にレストランは閉店したと聞いていたので、外観だけ見に来たつもりでしたが、

最近再オープンしたと知りました。知っていたら予約していたのに!

室内は見れず(残念)