沖縄県はPCR検査の対象を限定する方向に転換した。医療資源を重症者への対応に集中して医療崩壊を防ぐためだ。
これまでPCR検査を拡大していた方針を転換させた玉城知事の決断は大いに評価できる。PCR検査を拡大し、無症状なのに陽性が出ただけで隔離措置を取っていれば保健所や病院の負担が増え続けて医療崩壊につながりかねない。そうした現状を把握し政策を転換したのは正しい。
今、全国的にPCR検査体制が拡大し、無症状でウイルスが体にいるだけなのに陽性反応が出て感染者として扱われる事例が増えている。1日当たりの感染者が400人を超えたなどとマスコミは煽るが、実態はネズミ捕りを増やしたから捕獲されたネズミが増えただけなのだ。
こうした「見せかけ上の感染者数」を以てして飲食店への自粛や県を跨いでの移動自粛などを繰り返せば、いつまで経っても経済の再建への道筋は開けない。小池知事をはじめ、各都道府県知事は今こそコロナ対策偏重の方針を大きく転換しなければならない。
コロナ対策に重点を置くのは、コロナウイルスが流行し、またそれが未知のウイルスであった2月~3月頃なら仕方がない。だが、月日が経つにつれてコロナをそれほど恐れる必要がないことが分かってきているのに、政策を転換しないのは合点がいかない。
大東亜戦争の末期、日本軍航空部隊とアメリカ軍空母機動部隊が交戦した台湾沖航空戦と呼ばれる戦闘があった。この戦闘で日本海軍はアメリカ軍空母機動部隊を撃滅した主張した。実際には、夜間の攻撃だったため戦果を誤認しており、アメリカ軍空母機動部隊はほぼ無傷だった。
しかし、この誤った大戦果に基づき、陸軍はアメリカ軍の戦力を過小評価して無謀なレイテ島決戦を挑み、50万人の将兵を失い敗北した。
実は台湾沖航空戦の戦果が幻であったことが明らかになっても、その事実は握りつぶされて陸軍には伝えられていなかったのである。
もし台湾沖航空戦の大戦果が幻であったことを陸海軍内で共有し作戦を変更したのなら、無謀なレイテ島決戦で多大な犠牲を出すことは避けられたかもしれない。
レイテ島決戦の教訓を生かすのであれば、コロナウイルスを巡る情勢は春先よりも大きく変わってきており、死者数も抑制されている等状況の変化を的確に捉えて政策を変更せねばならない。にもかかわらず行政は今もPCR検査と隔離を重視し、マスクの着用や飲食店等への営業時間短縮、移動の自粛など誤った政策を続けている。
このままコロナ偏重の政策を変更しなければ経済が落ち込み、大量の倒産や失業者を生み出すことは避けられない。台湾沖航空戦の二の舞となる。
コロナウイルスを巡る状況は春先とは全く違う。いい加減に政策変更をせねばならない。医療資源は重症者の治療に投資すべきである。PCR検査も感染の疑いのある人にのみ行うべきだし、予防効果の乏しいマスク着用は止めるべき。そして飲食店の営業時間短縮もやめて、イベントなども普通にやればいい。コロナ対策は教育現場や介護業界にも過度の負担を強いている。
コロナが「死のウイルス」であり、経済や国民の人権を抑制してでも予防しなけれないけないという間違った前提はいい加減に見直すべきである。