私の人生ひまつぶしです。
毎日ブログで仲間のみんなと日課の読み合わせています。
酒をやめなければならない理由はのんでる頭ではわからない。酒をやめてみて少しずつわかるものだ。
ポイントと解説
飲んでいるときの意識状態では、なぜ断酒が必要なのか本当には理解できず、飲む習慣から離れて日々を過ごすうちに、少しずつその理由が見えてくる、という体験を語っています。理屈だけで納得するのではなく、実際に断酒の歩みを始めてから気づくことが多い、という点が核心です。
直面と省察
私は過去、「なぜやめるのか」を頭だけで考えて納得しようとしていなかったか。断酒を続ける中で、以前は見えなかった自分の心の傾きや、大切なものに少しずつ気づけているだろうか。
考察と内省
AAの第1ステップは、「飲んでいる間は自分の無力さを十分に理解しにくい」という現実から始まります。断酒は最初に完全な理解があって始まるのではなく、歩み出した後に少しずつ理由や意味が明らかになっていくプロセスです。ハイヤーパワーや仲間の支えを受けながら、日々の棚卸しを通じて理解が深まっていきます。
問題と解決
問題:「まだ理由がよくわからないから断酒できない」と待ち続け、一歩を踏み出せない。あるいは一度やめても、理解が不十分なため戻りやすくなる。
体験的な指針:完全にわからなくても、一日一日断酒の歩みを選ぶ。仲間の話を聴き、黙想や棚卸しを続け、少しずつ気づきを受け入れる。
今日一日の行動
‑ 朝、「今日一日断酒を選び、少しずつ気づかせてください」と静かに願う
‑ 「なぜやめなければならないのかまだわからない」と思ったとき、仲間の体験を思い出す
‑ 一日の終わりに「今日、断酒の中で新しい小さな気づきはあったか」振り返る
AAの原理とメッセージ
第1ステップの自覚、「まず行い、後から理解が伴う」という回復のあり方、仲間とハイヤーパワーから学ぶ姿勢とつながります。回復は先に完全な答えがあるのではなく、歩み続ける中で得られていくものである、というメッセージです。
参考の短い祈り
「ハイヤーパワーよ、一日一日断酒を歩ませ、少しずつその意味を気づかせてください。アーメン」
酒を飲んでいる人に、酒をやめなさいと言ったって、なかなか止められるものではないし、まして酒害がかった人には尚更のことである。
だから、落ちないうちに断酒させようとするには、多少物理的であっても強制的に止めてもらうことも止むを得ないかも知れない。
そうして、酒を断った頭で考えてみると、何故飲んではいけないのかということがだんだん解ってくるものです。
「断酒を始めるのに理屈はいらない」という言葉はこれらの事情を言っているのです。
ポイントと解説
この文章は、飲酒にとらわれているときは自分の中に「やめる理由」を見つけにくく、むしろ飲む理由ばかりが浮かぶことを述べています。多くの場合、十分に落ち込んでから気づく傾向があり、状況によっては医師の管理のもと入院などの物理的な支援が必要になることもある、という視点が含まれます。まず断酒の状態に入ってから、少しずつ意味が理解されていくため「理屈は先に要らない」という考えが生まれます。
直面と省察
私は過去、「なぜやめるかを完全に理解してから始めよう」と待っていなかったか。また、今も「理屈がはっきりしないから大丈夫」という思いが浮かぶことはないか。
考察と内省
AAの第1ステップは、「自分一人では飲酒の渦から抜け出せない」という無力さの自覚から始まります。
理論的な納得が先にあるのではなく、まず外部の支援(医療、仲間、ハイヤーパワーの導き)を受け入れて断酒の時間をつくり、その後に少しずつ気づきが深まるプロセスだといえます。
「落ちるところまで落ちる」とは人それぞれであり、必ずしも極限まで待つ必要はない、という体験者の声も多くあります。
問題と解決
問題:「まだ理由がわからないからやめなくてもよい」と考え、支援を求めるタイミングを遅らせる。
体験的な指針:完全な理解がなくても、必要なら医療や仲間の支援を求める。断酒の日々を重ねながら、少しずつ自分の気づきを確かめる。
今日一日の行動
‑ 朝、「今日一日断酒を選び、必要なら助けを求めます」と静かに願う
‑ 「まだわからないから大丈夫」という思いが浮かんだら、仲間の体験を思い出す
‑ 一日の終わりに「今日、断酒の中で小さな気づきはあったか」振り返る
AAの原理とメッセージ
第1ステップの無力さの自覚、「先に歩み、後から理解が育つ」回復の姿勢、仲間や専門家と共に歩む重要性とつながります。自分の頭だけで答えを探し続けるより、支えを受け入れて一日を過ごすことが先になる場合がある、というメッセージです。
参考の短い祈り
「ハイヤーパワーよ、理屈が完全にわからなくても、断酒の一日を歩ませ、必要なときに助けを求める心を与えてください。アーメン」
断酒寸言集「山びこ」(発行者 社団法人北海道断酒連合会)は、昭和61年10月、全日本断酒連盟の第23回全国大会が北海道で 開催されるのを記念して、それまで機関紙に原田ひろしさんが掲載されていたものを一冊の本としてまとめられたものです。
断酒家同志が「山びこ」のように呼びかけたり、答えたりするとき利用したり、そのうちいくつかを座右の銘にして いただければ幸いこれにすぐるものはないと巻頭に述べられています。
自分を知恵のある者と思っている人を
見ただろう。
彼よりも、愚かな者のほうが、まだ望みがある。(箴言二六12)10月26日
愚かな者ナンバーワン
イエス・キリストは、ヨハネの黙示録の中でこう言われました。「あなたは、自分は富んでいる、豊かになった、乏しいものは何もないと言って、実は自分がみじめで、哀れで、貧しくて、盲目で、裸の者であることを知らない」(黙示録三1)。パウロはコリントの人々に、「立っていると思う者は、倒れないように気をつけなさい」(Iコリント一〇12)と、警告しました。
小さな子供さんたちをかかえ、ご主人の浮気と借金に、いうにいわれない苦労をしている方があります。 でもその方は、そんな苦しさの中から神を見いだし、 ご主人に仕えきり、ほんとうにしっかりと生きている若い奥さんです。この家庭にも、祝福がふりそそがれるようになりました。
そして、手紙でこう書いてこられました。「奥さま、 そして先生。私が救われ、神さまから助けられ強めていただくためには、私は罪人でありさえすればいいのですね。」私も家内も、美しいことばだと言い合いました。
神の救いや助けや励ましを必要としない自己満足の者こそ、愚かな者ナンバーワンだといわれています。
ポイントと解説
この観想が指す「愚かな者ナンバーワン」とは、「自分は十分わかっている、もう助けは要らない」と自己満足に陥る人のことです。
黙示録やコリント人への手紙の言葉は、「立っていると思うときほど危うい」ことを警告し、一方で苦しい中から「私は罪人でありさえすれば助けを受けられる」と語った奥さんの姿は、謙虚に助けを開いて受け入れる心の姿を示しています。
知恵があると思い込む自己充足より、自分の弱さを認めて恵みを求める姿勢が大切である、という核心があります。
直面と省察
私は回復の歩みの中で「もう大丈夫、自分で何とかできる」と思い上がった瞬間はなかったか。
「自分にはまだ助けが必要だ」という意識を、いつの間にか薄れさせていないだろうか。
考察と内省
AAの第1ステップの「無力である」の自覚は、一度だけの宣言ではなく日々の姿勢です。
「わかった、もう大丈夫」という自己満足はエゴが固まり、仲間やハイヤーパワーからの気づきを遮ってしまいます。
逆に「私はまだ弱く、助けを必要としている」と開く心は、プログラムの土台となる謙虚さであり、回復を続ける道となります。
苦しみの中にいても、自分の不完全さを認めて助けを求めるとき、支えは届きやすくなります。
問題と解決
問題:ある程度歩めたことをきっかけに自己満足になり、省察や支援を軽んじ、心を閉ざす。
体験的な指針:順調に感じたときほど立ち止まり、「まだ助けが必要だろうか」問う。仲間の話に耳を傾け、日々棚卸しを続ける。
今日一日の行動
‑ 朝、「私は弱く、あなたと仲間の助けを必要としています」と静かに願う
‑ 「もう大丈夫だ」と思った瞬間、一息置いて謙虚さを思い返す
‑ 一日の終わりに「今日、自己満足に陥っていなかったか」振り返る
AAの原理とメッセージ
第1ステップの自覚、第10ステップの日々の自己棚卸し、第11ステップの祈り・黙想とつながります。回復は「完全になって終わる」のではなく、「自分の弱さを認め続け、助けを受け入れ続ける」歩みである、というメッセージです。
参考の短い祈り
「ハイヤーパワーよ、『もう大丈夫』と自己満足にならず、自分の弱さを認め、あなたと仲間の助けを謙虚に受け入れられますように。アーメン」
俳句と花束、おやすみします。
余談:俳句と花束の筆者(仲間)は、10/20に右目、10/27に左目の白内障の
恐縮ですが、仲間がパソコンが扱えない期間は記事のご紹介をお休みさせていただきたく、ご寛恕ください
断酒誓約
過去の私が酒のために、家族を泣かせ、親戚に迷惑をかけ、友人を欺き、人々を度々苦しめて、社会に害毒を流した事は、酒に罪なく、罪は飲んだ私にある事を認めます。
「断酒誓約」は、単にお酒を止めるという決意に留まらず、自身の人間性を見つめ直し、他者との関係性を再構築するための深い精神修養の指針となっています。
この誓約書の内容を、解説・考察します。
ポイントと解説
この誓約の核は、「酒の問題を人間性の問題として捉え直すこと」にあります。
1. 自己責任の明確化:
「酒に罪なく、罪は飲んだ私にある」という一文は、依存の対象に責任を転嫁せず、主体性を取り戻すための出発点です。
2. 身体的理解:
「頭だけでは断ち切れない」という部分は、理屈ではなく習慣や体感(実践)を通じてのみ克服が可能であるという現実的な視点を示しています。
3. 心の鏡:
自己中心的な生き方によって歪んだ自己認識を「曇った鏡」と表現し、日常の言動を通じてそれを磨き直す(自己を客観視する)プロセスを重視しています。
4. 他者への貢献:
「他者を救うことが自分を救う」という利他的な行動こそが、断酒を継続する最大の動力源になると説いています。
考察と内省
この誓約は、アルコール依存症の回復プログラム(AAの12ステップなど)とも共通する、非常に深い洞察に基づいています。
- 「負の連鎖」の自覚:
過去に家族や友人を傷つけ、社会に害を与えたことを具体的に振り返ることで、現在の自分の立ち位置を厳しく認識しています。
- 「傲慢」から「謙虚」へ:
批判や非難をやめ、挨拶という基本からやり直す姿勢は、断酒を妨げる最大の敵である「怒り・傲慢・孤独」を克服するための精神的な訓練です。
- 内省の重要性:
「心の鏡を磨く」とは、日々の自分の感情や行動を振り返り、過ちがあれば即座に認めるという継続的なセルフモニタリングを意味しています。
問題と解決
現状の課題と、それに対する具体的な処方箋が提示されています。
- 問題1:
意志力の限界:
お酒を止めようと思っても、脳が求める欲求には勝てない。
- 解決:
「ならうよりなれろ」の精神で、考えすぎる前に日常のルーチン(挨拶、善行)を体で実践し、断酒が当たり前の生活リズムを作る。
- 問題2:
人間関係の不和:
過去の裏切りにより、周囲との信頼関係が崩壊している。
- 解決:
積極的な善意の実行と、家族への挨拶から再開する。
言葉ではなく「行動」の継続によってのみ、信頼は回復される。
- 問題3:
孤独と自己嫌悪:
自分さえ良ければいいという孤立した考えが、再飲酒を招く。
- 解決:
仲間(同僚)を批判せず、他者のために動く。コミュニティの中での役割を持つことで、自身の存在価値を再確認する。
この誓約書は、断酒を「我慢」ではなく「新しい自分に生まれ変わるための修行」として定義しています。
今日から始まる具体的な一歩(挨拶や善意)が、あなたの心の鏡を少しずつ輝かせていくはずです。
この誓約を読み返して、今一番「これなら今日からできる」と感じた項目はどれでしょうか?
「仲間」、「仲間意識とは?」
AA(アルコホーリクス・アノニマス)において、「仲間(Fellowship)」や「仲間意識(Unity)」は、単なる仲の良さを超えた、生存と回復に直結する不可欠な要素として定義されています。
AAメンバーがこれらをどのように捉えているのか、その核心をまとめます。 1. 「共通の苦しみ」に基づく連帯感
AAにおける仲間意識の根底には、「アルコールによって人生が破綻した」という共通の絶望的な経験があります。
- 一般社会では理解されにくい「飲まずにはいられない」という衝動や、それによる自己嫌悪を共有しているため、説明しなくても分かり合えるという感覚が強いです。
- メンバーは、お互いを「同じ船に乗っている生存者(サバイバー)」のように感じています。
2. 「一人は万人のため、万人は一人のため」の相互依存
AAの「12の伝統」の第1条には、「私たちの共通の福祉が最優先されるべきである。個人の回復はAAの団結(Unity)にかかっている」と記されています。
- 一人の回復は仲間の支えなしにはありえない:自分一人の意志力では酒をやめられないが、仲間のなかに入ることで初めて断酒が継続できると考えます。
- 仲間のために自分がいる:自分が断酒を続ける姿を見せることが、新しく来た仲間への希望(メッセージ)になります。
3. 「利害関係のない」対等な関係
AAの仲間意識には、上下関係や利害関係がありません。
- 身分の違いがない:社会的な肩書き(医師、社長、労働者など)に関わらず、AAの場では全員が「一人のアルコホーリク」として対等です。
- 匿名性(Anonymity):本名や職業を明かさないことで、外の世界の偏見から守られ、純粋に「酒をやめたい」という目的だけで結びつくことができます。
4. 孤独からの解放
アルコール依存症はしばしば「孤独の病」と呼ばれます。家族や友人からも見捨てられ、社会的に孤立した人々にとって、AAは「ありのままの自分」が受け入れられる唯一の場所になります。
- メンバーは、ミーティングで自分の弱さや失敗を語る(分かち合う)ことで、「自分だけではなかった」という安心感を得ます。これが強固な仲間意識を形成します。
5. 献身的な「12ステップ」の活動
仲間の回復を助けることは、自分自身の断酒を確かなものにするための手段でもあります(これを「12回目のステップ」と呼びます)。
- 見返りを求めず、苦しんでいる仲間のために時間や労力を使うことが、結果として自分を救うことになるという「パラドックス(逆説)的なつながり」がAAの仲間意識の特徴です。
結論として、AAメンバーにとっての「仲間意識」とは、単なる友情ではなく、「同じ地獄を経験した者同士が、共に生き延びるために手を取り合う、命がけの信頼関係」であると言えます。
仲間と仲間意識、ユニティーとフェローシップがソブラエティにとってどのように機能しますか?
AA(アルコホーリクス・アノニマス)において、ユニティー(Unity:団結・共同体としての結束)とフェローシップ(Fellowship:仲間・仲間との交わり)は、個人のソブラエティ(Sobriety:しらふの状態、健全な生き方)を維持・成長させるための「生命維持装置」のような役割を果たします。
これらがソブラエティに対してどのように機能するか、3つの側面から解説します。
1. 孤立という「病の核心」を打破する(フェローシップの機能)
アルコール依存症は「孤独の病」と呼ばれます。フェローシップ(仲間の集まり)は、この孤独を物理的・精神的に解消します。
- 安心感の提供:ミーティングに行けば、自分と同じ失敗や感情を抱える「仲間」がいます。
「自分だけではない」という感覚は、飲酒の引き金となる強烈な自己嫌悪や孤立感を和らげます。
- 生きた教科書の役割:ソブラエティを長く続けている仲間の姿を見ることで、「酒なしでも楽しく生きていける」という具体的な希望(ロールモデル)を目の当たりにできます。
2. 回復の基盤を守る「器」となる(ユニティーの機能)
ユニティー(団結)は、個人の回復を支える「AAという場所」が消えないように維持する力です。
AAの「12の伝統」の第1条には、「個人の回復はAAの団結(Unity)にかかっている」と明記されています。
- 共通の目的への集中:ユニティーがあることで、グループ内の争いや個人的な意見の対立が避けられ、常に「アルコール依存症から回復する」という本来の目的に集中できる環境が守られます。
- 帰属意識による規律:大きな共同体の一員であるという意識が、自分の行動に責任を持たせ、ソブラエティを継続する動機付け(「仲間のために自分も飲まない」という意識)を生みます。
3. 「12ステップ」を実践する場となる
ソブラエティは、ただ酒を止めるだけでなく、生き方を変える(12ステップの実践)プロセスです。
- 鏡としての仲間:仲間との関わり(フェローシップ)の中で、自分の性格の欠点や偏った考え方が浮き彫りになります。
一人では気づけない自分を、仲間という鏡を通じて修正していくことができます。
- 12ステップの仕上げ(サービス):ステップの最後には「他のアルコホーリクにこのメッセージを伝える」という活動があります。
ユニティーとフェローシップの場があるからこそ、新しい仲間に手を差し伸べることができ、その活動こそが自分のソブラエティを最も強固なものにします。
まとめ
- フェローシップ(交わり)は、あなたの「心」を癒やし、日々の断酒を支える「横のつながり」として機能します。
- ユニティー(団結)は、あなたの「居場所」を守り、回復のプログラムを継続させる「全体の枠組み」として機能します。
この両輪があることで、メンバーは「一人では不可能な断酒」を「仲間となら可能なソブラエティ(健全なしらふ)」へと変えていくことができます。
AAの「3つのレガシー(遺産)」である「回復・団結・サービス」という考え方
AA(アルコホーリクス・アノニマス)における「3つのレガシー(遺産)」は、共同体全体と個人のソブラエティを支える3本の柱です。
これらは1955年のAA20周年記念大会(セントルイス大会)において、共同創設者のビル・Wとドクター・ボブから、次世代のメンバーへと正式に引き継がれたものです。
AAのシンボルマークである「円の中に描かれた正三角形」は、この3つのレガシーを表しています。三角形の各辺が一つでも欠ければ、全体のバランスが崩れてしまうことを示唆しています。
1. 回復(Recovery):個人の再生
「回復」のレガシーは、「12のステップ」に集約されています。
- 内容: アルコールに対する無力を認め、自分を超えた大きな力(ハイヤーパワー)を信頼し、自分自身の棚卸し(点検)や埋め合わせを行うプロセスです。
- 機能: アルコールによって破壊された精神と身体、そして人間関係を再構築するための個人的なガイドラインです。
- ソブラエティへの役割: 単に酒を止めるだけでなく、飲まなくても平安でいられる「新しい生き方」を手に入れるための土台となります。
2. 団結(Unity):共同体の維持
「団結」のレガシーは、「12の伝統」に集約されています。
- 内容: AAグループがどのように運営されるべきか、メンバー同士がどのように関わるべきかを示す指針です。
匿名性の維持、外部からの寄付の辞退、指導者を作らないといったルールが含まれます。
- 機能: グループ内での争いや権力争いを防ぎ、AAという場所が存続し続けるための知恵です。
- ソブラエティへの役割: 「個人の回復はAAの団結にかかっている」とされる通り、もしAAという場が崩壊すれば、助かるはずのアルコホーリクが居場所を失ってしまいます。
ユニティーは、回復のための「安全な器」を守る役割を果たします。
3. サービス(Service):メッセージの伝達
「サービス」のレガシーは、「12のコンセプト」や日々の奉仕活動に集約されています。
- 内容: ミーティングの会場設営、お茶の準備、新しい人への声かけ、そしてAA全体の運営に関わる事務作業まで、あらゆる「他者を助けるための行動」を指します。
- 機能: 「自分たちが受け取ったものを、見返りを求めずに他者に手渡す」というAAの根本精神を実践する場です。
- ソブラエティへの役割: 依存症の最大の特徴である「自己中心性」から抜け出すための唯一の方法が、他者のために動くことです。
皮肉なことに、誰かを助けようとする行為が、自分自身の断酒を最も強く守ることになります。
まとめ:三角形の重要性
これら3つは、どれか一つが優れているわけではなく、相互に補完し合っています。
- 回復(ステップ)がなければ、自分が救われない。
- 団結(伝統)がなければ、仲間とつながれない。
- サービス(コンセプト)がなければ、生きる目的を失い、AAも広がらない。
この3つのバランスが取れている状態こそが、AAメンバーが目指す「質の高いソブラエティ」であると言われています。
今年ポルトガルのAAワールドサービスミーティングでは、ステップと伝統、概念のあわせて36ステップについての分かち合いがあります。ひとりのAAメンバーとして、この36ステップを行動する方法は?
ポルトガルでのワールドサービスミーティング(WSM)で「36のステップ(12のステップ、12の伝統、12の概念)」がテーマとなるのは、AAが個人からグループ、そして世界全体のサービスへとその知恵を広げていく素晴らしい機会ですね。
ひとりのAAメンバーとして、この36の原則(Legacy)を具体的な「行動」に移す方法は、「自分・グループ・社会」という3つの層でこれらを使い分けることにあります。
1. 「12のステップ」を行動する
(個人的な回復)
これは「自分自身と神(ハイヤーパワー)」との関係を整える行動です。
- 日々の点検(ステップ10):毎日、自分の感情や行動を棚卸しし、間違いがあればすぐに認めます。
- 祈りと瞑想(ステップ11):自分の意志ではなく、ハイヤーパワーの意志を求める時間を持ちます。
- メッセージを運ぶ(ステップ12):苦しんでいるアルコホーリクに自分の経験を伝えます。
2. 「12の伝統」を行動する
(グループの団結)
これは「自分と仲間」との関係を円滑にし、居場所を守るための行動です。
- 共通の福祉を優先する(伝統1):
自分の意見を通すことよりも、グループ全体の平和を優先して行動します。
- 匿名性を守る(伝統12):ミーティングで聞いた話を外に漏らさず、また「自分はAAで偉い人間だ」という慢心を捨て、謙虚に一メンバーとして振る舞います。
- 自立する(伝統7):会場設営や献金など、グループを支えるための応分の負担を自ら進んで行います。
3. 「12の概念」を行動する
(サービスと責任)
これは「AA全体を支える仕組み」に対する責任ある行動です。
- 「奉仕」を引き受ける
(概念1・2):グループの代表(GSR)や、地区・エリアの奉仕など、AAが存続するための事務的な役割を「恩返し」として引き受けます。
- 信頼して任せる(概念3):奉仕者を選んだら、その人の「決定する権利」を尊重し、口出ししすぎずに信頼してサポートします。
- 「少数意見」に耳を傾ける(概念5):会議などで、多数決だけでなく、反対意見を持つ人の言葉にも真摯に耳を傾け、全体にとって最善の道を探ります。
まとめ:
日常生活での「36ステップ」
これら36の原則を統合して行動するとは、結局のところ「AAのミーティングの中だけでなく、すべての場所でこれらの原則を実践する」ということです。
- 家庭で:伝統を使って、家族の「共通の福祉」を優先する。
- 職場で:概念を使って、責任を持って役割を果たし、他者の権利を尊重する。
- 一人でいる時:ステップを使って、平安と正直さを保つ。
ポルトガルのWSMでの分かち合いは、これらが単なる「文字」ではなく、「私たちの命を繋ぐ具体的な行動指針」であることを再確認する場になるはずです。

