さよなら白金の昭和の名建築
また一つ昭和の名建築が姿を消す。東京白金台にある 建築家広瀬鎌二の名作『上小沢邸』である。1959年にできた上小沢邸がついに解体されるということで、昨日見学会があり多くの建築家や建築を愛する人が見学に訪れ、私もお邪魔しました。白金台の閑静な住宅街の一角に、周辺のマンションに囲まれながらそこだけが空がぱーっと広く見える場所です。広い敷地に小さな平屋のフラットルーフの住宅。水平ラインを強調したシンプルで綺麗なデザイン。地面から浮いた床は和風ファンズワース邸敷地奥からは、和風な庭の広さ豊かさが感じられます。ちょうど桜が満開。軽量鉄骨とコンクリートブロックとガラスによって構成されたフラットルーフの軽快なライン。軽量鉄骨という素材を十分に使いこなし、工業化とモデュール化、構造・工法、そしてそれらを可能にするディテールを提唱した建築家の作品に学生時代の憧れが蘇ります。60年代は菊竹清訓のスカイハウス、清家清自邸など四角いシンプルなワンルームの平面。政府が戦後住宅供給のために小さな部屋で構成したnLDKとは相反するプランが人の営みや暮らしを見事に表現し、そのモダンスタイルにワクワクしました。しかし、それはもともと家具をもたない日本人の暮らしの表現でもあったわけです。インテリアは計算されたシンプルなインテリア!玄関入ると懐かしい照明とフックが愛らしい!これが見たかったトップライト。なんともかわいらしい。しかし雨漏りが大変だったらしい、笑シンプルなスイッチもかわいらしい。外の塀は、スティールとブロックをデザイン。この建物は晩年?は焼肉屋として改修され存在していたようですが、こういう名建築が一つひとつ消えていくのは時代の流れではありますが、残念ですね。満開の桜が花曇りの寒空にさみしさを物語っていました。