名探偵なぎさの冒険
第6話:図工室のぬれた絵のなぞ


登場人物
•     なぎさちゃん(小学3年生。名探偵)
•     ゆいちゃん(なぎさの親友。絵が大好き)
•     そうたくん(図工係。水をよくこぼす)
•     図工の先生(ていねいで、作品を大切にする)

 1. ぬれてしまった絵
ある水曜日の午後。

図工の時間が終わったあと、ゆいちゃんが泣きそうな顔で言いました。
「わたしの絵が、ぬれてる…にじんじゃった…」
なぎさちゃんは、絵を見ました。
きれいな花の絵が、水でぼやけてしまっています。
「だれかが水をこぼしたのかな?」
「でも、だれも気づいてなかったよ…」

 2. なぎさのしらべ
なぎさちゃんは、図工室の机を見まわしました。
水入れ、雑巾、絵の具…どれもふつう。
そのとき、そうたくんが言いました。
「ぼく、さっき水入れを運んでたら、ちょっとこぼしちゃったかも…」
「どこで?」
「ゆいちゃんの机の近くだった…でも、すぐふいたよ」
なぎさちゃんは、床を見ました。
そこには、うすくぬれている場所がありました。

 3. 先生のヒント
図工の先生がやってきました。
「どうしたの?」
「ゆいちゃんの絵がぬれてしまったんです」
「そう…それは残念ね。でも、にじんだ絵も、すてきな表現になることがあるわよ」
なぎさちゃんは、先生の言葉にうなずきました。
「そうたくんがこぼした水が、絵にしみたんだと思います」
「でも、わざとじゃないし、すぐふいたんだよね」

 4. なぎさのまとめ
「なぞはとけたよ。水はそうたくんがこぼしたものだった」
「でも、だれも悪くない。気づかなかっただけ」
「それに、にじんだ花も、やさしい感じがするよ」と、なぎさちゃん。
ゆいちゃんは、すこし笑って言いました。
「うん…この絵、名前を“雨の花”にしようかな」

 読解力ワーク(先生・保護者向け)
質問
1.     ゆいちゃんの絵は、なぜぬれてしまった?
2.     なぎさちゃんは、どんな手がかりを見つけた?
3.     そうたくんの行動は、どうだった?
4.     なぎさちゃんの言葉には、どんなやさしさがあった?

 

 

名探偵なぎさの冒険
第5話:グラウンドのかくれた足あと


登場人物
•     なぎさちゃん(小学3年生。名探偵)
•     ゆうなちゃん(なぎさの親友。走るのが得意)
•     こうたくん(サッカー好きのクラスメイト)
•     体育の先生(元気いっぱい)

 1. ふしぎな足あと
ある月曜日の朝。

百合が原小学校のグラウンドに、ふしぎな足あとが見つかりました。
「ねえ、なぎさちゃん。見て!足あとがあるよ!」
ゆうなちゃんが、グラウンドのすみを指さしました。
「でも、昨日は雨だったよね?だれもグラウンドに入ってないはず…」
「じゃあ、この足あとは、だれの?」
なぎさちゃんの名探偵スイッチが入りました。

 2. なぎさのしらべ
なぎさちゃんは、足あとをよく見ました。
「小さくて、すこし深い…」
「人間の足あとじゃないかも」
そのとき、こうたくんが言いました。
「昨日の夕方、グラウンドのすみにカラスがいたよ」
「カラス?」
なぎさちゃんは、足あとを紙にうつして、図鑑で調べました。
「これ、カラスの足あとに似てる!」

 3. 先生のヒント
体育の先生がやってきました。
「おっ、足あと調べてるのか?昨日の雨のあと、カラスがグラウンドで何かつついてたよ」
「やっぱり!カラスが歩いたんだ!」
なぎさちゃんは、足あとが“雨のあと”にできたことに気づきました。
「ぬれた土に、カラスの足あとが残ったんだね」

 4. なぎさのまとめ
「人間じゃなくて、カラスの足あとだったんだ!」
「雨のおかげで、足あとが見えたんだね」と、ゆうなちゃん。
「自然って、なぞをくれるんだね」
なぎさちゃんは、にっこり笑いました。
「グラウンドのなぞも、かいけつ!」

📘 読解力ワーク(先生・保護者向け)
質問
1.     足あとは、だれのものだった?
2.     なぎさちゃんは、どうやって手がかりを見つけた?
3.     雨は、なぞにどんなヒントをくれた?
4.     なぎさちゃんの気づきは、どんなことだった?
 

名探偵なぎさの冒険
第4話:給食室のまほうのスプーンのなぞ
 

登場人物
•     なぎさちゃん(小学3年生。名探偵)
•     みおちゃん(なぎさの親友。給食が大好き)
•     はるとくん(食べるのがちょっと苦手)
•     給食の先生(やさしくて、ことばの魔法使い)

 1. ふしぎなスプーン


ある金曜日。今日の給食は、カレーライス。
みおちゃんは、にこにこ。はるとくんは、しょんぼり。
「ぼく、カレーはすきだけど、食べるのがにがて…」
「どうして?」と、なぎさちゃん。
「スプーンが大きくて、こぼしちゃうんだ…」
そのとき、給食の先生が、はるとくんに小さなスプーンをわたしました。
「これは“まほうのスプーン”よ。こぼれないように、そっと食べられるの」

 2. なぎさのしらべ


なぎさちゃんは、そのスプーンを見ました。
ふつうのスプーンより、すこし小さくて、すこし深い。
「これ、ほんとうにまほうなの?」
「ううん、ほんとうは“やさしさのスプーン”なのよ」と、先生。
「食べるのがにがてな子が、すこしずつ食べられるようにって、わたしが選んだの」

 3. なぎさのまとめ


はるとくんは、そのスプーンで、すこしずつカレーを食べました。
「こぼれない!食べやすい!」
「すごい!ほんとうにまほうみたい!」と、みおちゃん。
なぎさちゃんは、にっこり言いました。
「なぞはとけたよ。まほうのスプーンの正体は、“やさしさ”だったんだね」

📘 読解力ワーク(先生・保護者向け)
質問
1.     はるとくんは、なぜカレーを食べるのがにがてだった?
2.     給食の先生は、どんなスプーンをわたした?
3.     “まほうのスプーン”のほんとうの意味は?
4.     なぎさちゃんは、どんな気づきをした?