トルコのRamazan bayram ラマザン・バイラムも本日のようです。
今日から数日間、アラブをはじめイスラーム圏はお祭り騒ぎになりますが、シリアの方々の苦悩はいかほどかと。
事実上の内戦状態の中で犠牲になられた人は数知れず、家を追われ、ヨルダンやトルコに逃れた人の苦難の日々もいつまで続くかわかりません。国境沿いの難民キャンプの様子はこちら。かつてヨルダンにいた頃に見たパレスチナキャンプとは、性質が全く異なります。
そんななかですがイードにふさわしい、明るい話題を３題
イズミール～コンヤに夜行列車が登場
この８月１６日から、イズミール（アルサンジャク駅）～ウシャク～アフィヨン～コンヤ間に夜行列車が初登場しました。その名も KONYA MAVİ TRENİ 列車ダイヤは
イズミール発20:00 アフィヨン4:50 コンヤ着8:40
コンヤ発20:00 アフィヨン23:55 イズミール着7:22
車両設備は他の夜行列車と変わらず、２人用個室寝台車１両、４人用クシェット１両、食堂車１両、プルマン（開放型座席車）４両となっています。
これで、トルコの２大観光地 カッパドキアとパムッカレを移動する際に、コンヤ～イズミールを夜行寝台でという選択肢が増えますね。
トルコで、イスタンブール、アンカラとの流動に絡まない急行としては、昼行のエルジェスEks（アダナ～カイセリ）とフィラートEks（アダナ～マラティア）に次いで３番目、夜行としては初のダイヤ設定です。YHTの開通で要衝としてのコンヤの重要性が上がったとみるべきでしょうか。今後YHTのイスタンブール延伸が完成すれば、次項で紹介するトロスEksなどがコンヤ発着でガズィアンテプなどGAPエリアへ延伸となるかもしれませんね。
あのトロス急行が復活？
Toros Ekspresiといえば1930年からイスタンブール～バグダッド間に運行されていたワゴン・リ運営の名列車で...というのはあまりにも古い話ですが、2008年までなら半年走って１年運休といった不安定な運転ながらもイスタンブール～ガズィアンテプ間に運転され、私がアレッポから乗った国際列車もトルコに入ってすぐにこの列車に併結され、食堂車もある長大な編成の末尾にちょこんと付け足された、外板もぼろぼろのシリア寝台車に軟禁（トルコ車両との行き来禁止）という悲哀を味わった列車です。その後長らく運休となっていたのですが、このたび、エスキシェヒル～アダナ間の昼急行として復活しました。 列車ダイヤはエスキシェヒル 7:20発 アフィヨン、コンヤ、カラマン経由 アダナ21:30着
アダナ 7:05発 エスキシェヒル21:06着
写真は私が乗車した際のトロスEks.の車窓風景。Sarayönüのコンヤ寄りのところですから、いまではアンカラを目指すYHT専用軌道との分岐点付近に当たりますね。よく見ると側窓が２段式だったり、１段でも下降していたりして、非冷房車なのがわかります。現在のトルコの長距離急行ははオールエアコン式のTVS2000シリーズにほぼ統一されていますが、ちょっと前まではこんな感じで、旧形車両も走っていたのですね。
今回復活したトロス急行は、往年の半分ほどの区間運転とはいえ、写真のようにアナトリア高原を縦貫して走りますから、車窓風景を楽しみたいという方にはお薦めです。単に移動したいという人にはかなりだるいので、アリフィーイエを発着する同区間の夜行 İÇANADOLU MAVİ イチアナドル・マーヴィをお勧めします。
カドゥキョイ～カルタル間にメトロ４号線開業
アナトリア側にありながら今やイスタンブール随一のお洒落な街になったKadıköyカドゥキョイ。ノスタルジーなトラムの循環線が走っていることは
イスタンブールの電車たち
でもご紹介してありますが、８月18日、カドゥキョイから東へ、Kartalカルタルまで22kmの地下鉄４号線が開通しました。といってもカドゥキョイから北へ少し進んで、ハーレムから伸びる高速道路の直下を東進するルートですので、観光客にはほとんど関係がないですね。マルテペなどの沿線住宅街に住む人々のための通勤路線として、道路渋滞の緩和に一役買うことでしょう。
なお、ボスポラス海峡海底トンネルルートの接続路線ではない模様です。