شتورةシュトゥーラ
レバノンのベカー高原中部、ワインづくりで有名なザハレ県にシュトゥーラという町があります。以前はこの辺を旅行する日本人にもほとんど知られていなかった町ですが、最近はガイドブックにもぽつぽつと記載されるようになってきました。というのも、この町はベイルート~ダマスカス街道から、バールベックあるいはシリアのホムスへと抜ける街道が分岐する、ベカー高原随一の交通の要衝だからです。
右の写真はダマスカスからシュトゥーラに入ったところ。ここがT字交差点になっており、直進すればベイルート、右に行くとザハレやバールベックです。
シュトゥーラ~ダマスカス間には国際セルビスが頻発
レバノンのベイルートとシリアのダマスカスの間には、1時間に1本のバスのほか、4~5人集まれば出発となる乗用車を使った国際セルビスが出ていて、この2都市間を移動する人はほとんど国際セルビスを使います。バスに乗ったことがありますが、ベイルート出発時点で60人は座れる大型バスにたった5人しか乗客がいませんでした(見ている限りは、ふだんはもうちょっと乗っているようですが)
セルビスの運賃はベイルート~ダマスカス間でシリアポンドで700SPです。ちなみにバスは400SP(いずれも2009.10シャールヘロウ調べ。ただし2010.5ダマスカス調べではセルビスの運賃は据え置きのようだった)
ところで、ダマスカスからは実はこのシュトゥーラ行きのセルビスも走っており、わりと頻発しています。運賃は350~400SPといったところです。なので、ダマスカスから直接バールベックへ行きたいという場合や、アンジャル遺跡やシャトー・クサラといった、シュトゥーラ近辺の見どころに行く際には便利です。写真はシュトゥーラの国際セルビス乗り場。1枚目の写真の画面左に位置します。ほとんどがダマスカス行きですが、交渉すればホムス行きも可能です(ホムスなら後述するワゴン型セルビスでレバノン領内を北上し、国境からシリアのセルビスに乗継いだ方が安いですが)
بعلبكバールベック行きのワゴン形セルビス
ベカー高原での交通手段は写真のワゴン形セルビス。シュトゥーラ~ザハレ~バールベックが幹線で、一部はベイルートのコーラまで足を伸ばします。
シュトゥーラでの乗り場は、上の写真の交差点。写真奥は、このページ1枚目の写真の地点へとつながります。写真奥の建物はもうダマスカス~ベイルート街道に面した建物ですので、実際は30mほどしか離れていません
写真中央の大型バスは、ザハレ~シュトゥーラ~マジュデル・アンジャルを結ぶ公営バスです(アンジャル市街や遺跡には行きません。ダマスカス街道の遺跡入口を通り、街道の反対にある別の集落マジュデル・アンジャルへ行っていまいます)
バールベックへのワゴン形セルビスは頻発していますので、ほとんど待ち時間なく捕まえることができます。運賃は2007年に比べるとちょっと値上がりしたらしく、2010年5月時点で乗客が支払っている値段を見ていると、シュトゥーラ~バールベックで3000LPが相場のようでした(私たちの分はダマスカスからバールベックまで500SPで手を打ったセルビス運転手が負担したので)