残念ながら、実験は失敗ですが、映像が公開されました。回収時間が夜間だったため、見えにくいのは同社、イーロン・マスクCEOが既に発表していた通り。
ファルコン9は、2段目を切り離し後、減速して海上にある大型の台船に近づきます。超音速で飛ぶロケットを減速させて、指定した場所に近づけるだけで、とんでもなく困難な技術。
画像からは、着陸寸前のファルコン9、1段目がすでに傾いているのがわかります。そして、台船に接触と同時に……
大爆発となってしまいました。台船も損傷しましたが、修理可能なレベルとのこと。
この件について、『スペースX』社CEOのイーロン・マスク氏は、『着陸直前にロケット制御のための燃料が尽きてしまった』と述べ、どうやら原因究明が出来たよう。
スペースシャトルは翼があるので、大気圏内では、翼を利用して空力的に姿勢を制御できますが、ロケットの場合は、主エンジンと姿勢制御装置を極めて高度に使用して着陸させる必要があります。
おそらくファルコン9の1段目のRCS反動制御用エンジンの燃料が、予想よりも多く使用され、着陸前に燃料切れになったと言う意味でしょう。
イーロン・マスク氏は『次回はもっと燃料を入れて行う』と、さすが次世代のジョブスと言われるだけあって、これくらでは、めげるつもりはないよう。
しかし、帰還用の燃料を増やすと打ち上げる衛星の重量を軽くするしかありません。
つまり、1段目回収と衛星の重量はトレードオフの関係にあります。
それでも1段目の回収に固執するのは、高価な主エンジンを再利用したいため。
スペースシャトルは、有人型で、10回以上使用可能な液酸・液水ロケットエンジンを搭載し、重量級の軍事衛星も打ち上げ可能な再利用ロケットって、あれもこれも詰め込み過ぎたのが、早期退職になった原因……
ファルコン9は、1段目のみですが、回収技術が確立すれば、将来的に打ち上げコストが100分の1になるとも。
しかし、上記のように垂直着陸型ロケットの実用化も極めて困難です。
まあ、エジソンは電球の開発成功までに2万回失敗、青色LEDは3人の研究者の一生が掛けられました。気長に夢の先祖返り型垂直着陸可能ロケットの開発成功を待ちましょう!