占い、祈祷に関する古典的考察 | パイプと煙と愚痴と

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インチキ宗教、祈祷師がらみの詐欺事件が後を絶たないようだ。

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またまた、インチキ宗教団体がなぜか『業務停止』処分になったそうだ。

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『業務停止処分』になったインチキ宗教団体のご立派な建物

そこで、被害に遭わないためにいくつか中国の古典を参考までに掲載しておこう。

まずは武経七書の一つ、尉繚子である。尉繚子は秦の始皇帝に仕えたと言われる兵法家の書である。(恐らく、後代の人の手による偽書とも言われる)

要約すると彼はこんなことを言っている。
「吉凶を占って戦えば、百戦百勝間違いなし、と言われるがそうか?」

王の質問に、彼はこう答えた。
「バカ言っちゃいけません。城には東西南北の城門(昔の中国の城は東西南北に門があった)がありますが、方位の説によれば、いずれか一つは吉方ですが、守りが堅く、士気の高い兵が守る城ならば、大軍をもってしても落とせません。逆に士気が悪く、守りが手薄であれば、凶方からでも易々と落とせます。
吉凶の方位よりも人力には及びません」と彼は答えたという。

これが二千年前の今より占いが重要な意味を持っていた時代の人の言葉である。
武経七書には、似たようなことが他にも書かれている。同様に要約するとこうなる。

同じく武経七書にある李衛公問対(唐の太宗皇帝に仕えたと言われる将軍)には、さらにこんなことが書いてある。
「占いなど、戦には無視しても良いだろうか?」
皇帝の質問に、彼はこう答えた。

「それはいけません。
 占うときは占い師に金を握らせ、必ず勝つとの託宣を出せば良いのです。
 これで兵士の士気は大いに上がるでしょう。要は占いも使いようなのです

これまた千数百年前の人の言葉である。
織田信長も、桶狭間の戦の前に、熱田神宮の宮司に金を握らせ必勝の託宣をさせて、全軍の士気を大いに高めたという。

つまりは、占い、祈祷師などというものは、『金』次第で言を左右する、詐欺師の集団であるとも言えるのだ。
しかし、良い卦が出たら、それはそれで有り難く頂戴すればよい。悪い卦を出すなら、そいつ等は詐欺師であると思って間違いない。

まったく、昔の中国人とは偉大であった……
司馬法・尉繚子・李衛公問対 (全訳「武経七書」)/守屋 洋
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