紙巻きの人たちは、喫い残しのタバコに、また火を点けることをシケモクと称して、蔑むが、パイプスモーカーにとっては、別段変わったことではない。
時間があれば、灰が砂のようになるまで喫えるが、大抵はあれこれの雑用のお陰で、喫煙タイムは中断させられる。
そして、席に戻ってまた火を点ければ良いのだが、歳の所為で、つい他のパイプにタバコを詰めてしまう。
気が付いたときには、四本のパイプに吸い残しが詰まっていた。
オヤジはパイプから煙りが出ていれば、それでいいので、片端から喫い始めましたよ。
折角の日曜日だから、たまには立原先生の全集を開きました。
しかし、適当に選んで開いたページが悪かった。
『四月の雨』であった。
これは、重いお話である。
読み返したい気分ではあるが、読み出したくない気分でもある。
立原先生の作品には、こんなふうに読み手に躊躇させる作品が多いのが、困った物だ。
さて、どうしたものか。
まあ、四本分のパイプのシケモクを消化するまでには、まだ、時間が掛かりそうだ。
パイプをふかして日曜の午後を過ごそう……
- 立原 正秋
- 美しい村 薪能 剣ケ崎
