相変わらずマスコミは中露演習を、大きく報道しないので、オヤジが解説しよう。
ロシアがどれくらいまじめに、中国につきあうかは、怪しいものだが、以下2機種の売り込みには熱心なようだし、中国も本気で導入するつもりらしい。
上の写真がTu-95、通称『ベア』である。
軍事音痴は、一目見て今更プロペラ機なんて、言うかも知れないが、これは大きな間違いだ。
ほとんどB-52に匹敵する武器搭載量を持ち、B-52を凌ぐ航続距離がある、いまなお第一級の戦略爆撃機だ。
もっとも、B-52もそうであるように、自由落下爆弾が搭載されることは、まずない。
現在では、空対地ミサイル、空対艦ミサイルの発射母機として使用されるのが普通である。
従って、敵制空権のはるか前で発射できるので、図体のでかい戦略爆撃機でも、十分活躍できるのだ。
この機体のもう一つの特徴は、派生機種が多いことだ。
主なものだけでTu-95でAからH、それに114、126、142の発展型がある。
使用目的も、早期警戒機から民間用(114)まで多彩だ。
中国が導入した場合、何らかの改修がされるだろうが、一番の脅威は恐らくその長大な航続距離だろう。
尖閣諸島あたりに出没され、居座られると、空中給油機が配備されるまで、航空自衛隊は大分苦労することになるだろう。
中国に売却検討中の二機種目が、Tu-26通称『バックファイア』である。
『バックファイア』は超音速飛行が可能で、冷戦末期、アメリカを震え上がらせた爆撃機として有名だ。
現在でも、超音速が可能な爆撃機は、この『バックファイア』と、アメリカの『B1-B』しかない。
但し、使用方法は全く違う。
不十分ながらステルス能力を持ち、超低空侵入を行う『B1-B』が、爆撃機の王道を行くとすれば、『バックファイア』の攻撃目標は、地上より艦船の方だ。
米機動部隊を発見すると、編隊を組んで超音速で一気に突入、艦対空ミサイルが発射される前に、大量の対艦ミサイルを発射して、引き返すわけだ。
これが、米機動部隊がもっとも恐れる『飽和攻撃』だ。
イージス艦と言えど、一度に発射できるミサイルは10発しかない。これを大幅に超えてしまえば、お手上げになる。
まじめに宣戦布告した後なら、遠距離で撃墜することは難しくないが、グレーゾーンになると難しい。
例えば、中台が極めて緊張して、米機動部隊が派遣されたとしたら、『バックファイア』の編隊を見つけても、ただちに撃墜はできないだろう。
そして、『バックファイア』の編隊は急に進路を米機動部隊に向けると……ここから先は、誰かのシミュレーション小説でも読んでもらった方が早いだろう。
ついでながら、付け加えると、中露は超音速対艦ミサイルを装備している。
命中精度は疑問だが、発射された場合、迎撃は非常に困難なようだ。
これも中露で共同開発が始まると、新たな脅威を生み出すだろう。
以上、ロシアが中国に売却と言われる二機種の、恐いお話でした。

