2024年10月24日、マレーシアの第16代国王(在位:2019年1月31日 - 2024年1月30日)でパハン州スルタン・アブドラの息子の一人、テンク・ムハンマド・イスカンダル・リアヤトゥディン・シャー(27)の結婚式が行われました。

テンク・ムハンマド・イスカンダル・リアヤトゥッディン・シャーは、花嫁の父親が主催する宗教儀式でテンク・ナターシャ・プテリ・ビンティ・テンク・アドナンと結婚しました。結婚式や宗教儀式等、豪華な式典が数日間にわたり開催されました。

新郎新婦ともに出生時から「テンク」という高貴な称号を持ちますが、この称号はスルタンのすべての子孫に与えられるもので、「PrinceまたはPrincess」と訳されます。ここからはムハンマド王子とナターシャ王女と記載します。
※日本語では王女、王子妃、公女、公妃等使い分けられていますが、英語では全てPrincessと表記されます。
スルタンの息子や娘(子孫)を何と訳せば良いのか分からないので、このブログでは王子、王女と訳します。

伝統に従い、マレーシアのロイヤルウェディングは数日間にわたって祝われます。
最初の式典は10月22日に王宮で行われ新郎新婦の婚約を発表する公式法文が読み上げられた後、16発の大砲が発射されました。祈りが捧げられ、国旗掲揚式も行われました。夕方にはモスクで宗教儀式も行われました。
そして、10月24日、花嫁の父親主催する宗教的で厳粛な結婚式が開催されました。






結婚式は午後8時30分からアブドゥルアズィズ宮殿のクラウンホールで始まり、親族や友人等約110名が招待されました。


花嫁も高貴な家柄出身です。ナターシャ王女の父親はプトラジャヤ連邦大臣や国会議員を数回務め、現在はマレーシア最古の政党である統一マレー国民組織の財務長官を務めるテンク・アドナン・ビン・テンク・マンソールの娘です。テンクの称号を持つので、過去のスルタンの子孫の一族のようです。










マレーシアの第16代国王のパハン州スルタン・アブドラ





27歳の新郎ムハンマド・イスカンダル・リアヤトゥッディン・シャー王子は「テンク・アリフ・ベンダハラ」という肩書を持ち、これはパハン州の財務官を務めることを意味します。スルタン・アブドラ・シャーの三男であり、パハン州の王位継承順位は第2位です。(一番上の兄は養子で、次の兄は既に亡くなっており、すぐ上の兄が皇太子)マレーシアは複数の州から構成される国で、そのうち 9 州が主権君主制 (主にスルタンが治める国) です。各スルタンまたは君主は、あらかじめ定められた順番で、5 年間の任期でマレーシア国王(Yang di-Pertuan Agong)となります。パハン州のスルタン・アブドラ・シャーは今年1月にマレーシア国王としての任期を終えたばかりで、その後ジョホール州のスルタン・イブラヒムが後任となりマレーシア国王に即位しています。