引き続き2023年5月16日、第76回カンヌ国際映画祭の話題です。




「ジャンヌ・デュ・バリー」はマイウェンが脚本、監督、製作した全編フランス語の歴史映画で、ジョニー・デップがルイ15世を公妾デュ・バリー夫人をマイウェンが演じます。



そして、そのフランス王家の子孫でもある華やかな姉妹も「ジャンヌ・デュ・バリー」上映会に出席していました。




南イタリアのカストロ系 両シチリア王国王位請求者カルロ・ディ・ボルボーネ=ドゥエ・シチリエ、カストロ公爵の長女マリーア=カロリーナ王女(19)と次女マリーア=キアラ王女(18)です。

パレルモ女公爵、カプリ女公爵の称号を持つ姉妹は1861年までイタリア半島の南半分を治めていた両シチリア王国国王の子孫です。

両シチリア王国の初代国王フェルディナンド1世はスペイン国王フェリペ5世の孫ですが、フェリペ5世(フランスの王子としてベルサイユ宮殿生まれた)がルイ14世の孫、ルイ15世の叔父にあたるため、遡れば姉妹はフランス王家の子孫でもあります。


両シチリア王国初代国王フェルディナンド1世(左)とスペイン国王フェリペ5世




Princess Maria Carolina, Duchess of Palermo
マリーア=カロリーナ王女、パレルモ女公爵
ゴッドペアレンツの一人はベルギーのフィリップ国王の弟ロラン王子です。
2016年、家長のカルロは性別に関係なく第一子を優先する継承法に変更することを発表、将来はマリーア=カロリーナがカストロ系 両シチリア王国王位請求者とカストロ系ボルボーネ=シチリア家の家長を引き継ぎます。






Princess Maria Chiara, Duchess of Capri
マリーア=キアラ王女、カプリ女公爵
ゴッドペアレンツの一人はイギリス王室のマイケル・オブ・ケント王子の妻、マリー=クリスティーヌ妃です。





マリーア=カロリーナは、VALENTINOの淡いピンクのスパンコール付きホルターネックドレス、妹のマリーア=キアラは赤と黒のジョルジオ・アルマーニのドレスを着用しました。








お二人ともモナコ国際大学在学中。モナコ公家とは親交があるのでしょうか?



姉妹は女優の様にレッドカーペットを歩き、上映会場へと階段を登りましたが、母方の祖母はイーディ・ベッセルという芸名でイタリアで活躍する女優でした。
また2014年には、姉妹は映画『グレース・ド・モナコ』に端役で出演し、ニコール・キッドマン共演した経歴もあるそうです。




妹のマリーア=キアラは母親のカミッラ夫人によく似ています。姉のマリーア=カロリーナは父親似でしょう。




姉妹の父カルロは両シチリア王国滅亡後の家督を継承していますが‥‥

両シチリア王国の王位請求者(ボルボーネ=シチリア家家長)の座は60年以上もの間、カラブリア系(カラブリア公爵家)とカストロ系(カストロ公爵家)で争われています。

1960年に家長であったカラブリア公フェルディナンド・ピオが死去、新たな家長として弟のカストロ公ラニエーリ(カルロの祖父)が大多数に認められました。
しかし、ラニエーリの甥であるカラブリア公アルフォンソが異議を唱えたのです。アルフォンソの父はラニエーリの次兄カルロ・タンクレーディです。
カルロ・タンクレーディはアルフォンソの母であるスペイン王女マリア・デ・ラス・メルセデスとの結婚に際して、両シチリア王家の継承権を放棄する代わりにスペイン王子の身分を得ていました。それにもかかわらず、アルフォンソは継承権の無効を認めず、自らが家長であると主張しました。以後も家長の座を巡っては、カストロ系、カラブリア系両者の子や孫の間で対立が続いています。

自身の出生前に父親が結婚の条件として継承権を放棄しているなら、当然その子供達も継承権得られないのでは‥?個人的には今回ご紹介した姉妹の父親カルロ(カストロ公爵)が正当な家長なのではと思ってしまいますが、簡単には決着が付かず60年以上経過ということなのでしょう。




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↑カストロ系 両シチリア王家も参列






以上てす。
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。