7月31日10時56分配信 産経新聞
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移籍報告会見で、スパゲッティに食らいつくパフォーマンスを見せた長友佑都=15日、小平グランド(撮影・吉澤良太)(写真:産経新聞)
サッカーのワールドカップ(W杯)南アフリカ大会が終わり、はや3週間。日本代表の予想を覆す快進撃で久しぶりに列島がサッカーに熱狂した1カ月となったが、Jリーグもすぐに再開し、選手たちは新たな目標へ向け走りだしている。今回特徴的なのは、W杯後に海外へ飛び出した選手が例年に比べ多いことだ。
[フォト] 一方、岡田監督は理事に上り詰め…欧州から複数オファーも
サポートメンバーとして代表チームに帯同したMF香川真司(C大阪→ドイツ・ドルトムント)を含め、W杯組からは4選手が欧州移籍を果たした。前回ドイツ大会後はイタリア・メッシーナへ移籍したMF小笠原満男だけだったから、その数は目立っている。
もっとも、実際には南アフリカでのパフォーマンスが認められたからというわけではなさそうだ。香川とDF内田篤人(鹿島→ドイツ・シャルケ)はW杯開幕前に移籍が成立。W杯ではプレー機会もなかった。W杯後に移籍を発表したGK川島永嗣(川崎→ベルギー・リールセ)も「W杯前から熱心に話をしてくれた」と、以前からオファーがあったことを明かした。
文字通りW杯の活躍で道を切り開いたのはDF長友佑都(FC東京→イタリア・チェゼーナ)だろう。以前から打診レベルでは欧州クラブから接触があったようだが、W杯でエトー(カメルーン)ら相手のキーマンをことごとく封じて名を上げ、念願だった欧州挑戦権を獲得した。W杯でつかんだ自信を胸に、「世界一のサイドバックになる」と威勢がいい。
川島を除く3人はいずれも2008年北京五輪代表。同世代のMF本田圭佑(CSKAモスクワ)やFW森本貴幸(カターニア)が欧州で成長していく姿に大きな刺激を受けたようで、当初はそれほど海外志向のなかった内田もW杯出番なしの悔しさもあってか「強く、大きく、いい男になりたい」と飛躍を誓う。
彼らは4年後のブラジル大会でも主力として期待される、まだまだ伸びしろのある選手たちだ。本田がW杯後、「若い選手はもっと海外に出たほうがいい」と話したように、日本では絶対的なレギュラーの選手たちが厳しい競争社会の中でもまれることはレベルアップにつながる。若手の成長は今後日本が世界と対等に戦っていく上で不可欠だけに、彼ら同様若くして欧州へ飛び出したMF小野伸二(清水)や稲本潤一(川崎)らのように、長く日本サッカーを支える存在になれれば、日本サッカーの将来は明るいものとなる。
一方、出場機会を求めて海外へ新天地を求めた選手もいる。FW高原直泰は浦和から韓国・水原へ、FW巻は千葉からロシア・アムカルへの移籍を相次いで発表した。ともに前回ドイツ大会のW杯日本代表だが、最近はクラブで出場機会を減らし、事実上の戦力外となっていた。「今回が海外でプレーできる最後のチャンスかもしれない。自分がどれぐらい通用するか挑戦してみたい」と巻。ともに実績は十分なだけに、巻き返しに燃えている。
もちろん、海外へ行けばいいというものではない。海外を主戦場に選んだ選手は激しいレギュラー争いが待っているし、Jリーグで戦う選手たちもスター選手の海外流出で「空洞化」が叫ばれるようでは困る。Jリーグの大東和美新チェアマンが就任会見で「日本代表を強くすることがわれわれの使命」と語ったように、国内リーグの充実があって初めて日本サッカーの発展がある。
今回のW杯ではベスト16入りという結果を残せたが、4年後のブラジル大会でこれを上回る成績を残すには相当な努力が必要だ。8月中には日本代表の新監督が決定される見込み。4年後へ向けた戦いはもう始まっている。(森本利優)
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移籍報告会見で、スパゲッティに食らいつくパフォーマンスを見せた長友佑都=15日、小平グランド(撮影・吉澤良太)(写真:産経新聞)
サッカーのワールドカップ(W杯)南アフリカ大会が終わり、はや3週間。日本代表の予想を覆す快進撃で久しぶりに列島がサッカーに熱狂した1カ月となったが、Jリーグもすぐに再開し、選手たちは新たな目標へ向け走りだしている。今回特徴的なのは、W杯後に海外へ飛び出した選手が例年に比べ多いことだ。
[フォト] 一方、岡田監督は理事に上り詰め…欧州から複数オファーも
サポートメンバーとして代表チームに帯同したMF香川真司(C大阪→ドイツ・ドルトムント)を含め、W杯組からは4選手が欧州移籍を果たした。前回ドイツ大会後はイタリア・メッシーナへ移籍したMF小笠原満男だけだったから、その数は目立っている。
もっとも、実際には南アフリカでのパフォーマンスが認められたからというわけではなさそうだ。香川とDF内田篤人(鹿島→ドイツ・シャルケ)はW杯開幕前に移籍が成立。W杯ではプレー機会もなかった。W杯後に移籍を発表したGK川島永嗣(川崎→ベルギー・リールセ)も「W杯前から熱心に話をしてくれた」と、以前からオファーがあったことを明かした。
文字通りW杯の活躍で道を切り開いたのはDF長友佑都(FC東京→イタリア・チェゼーナ)だろう。以前から打診レベルでは欧州クラブから接触があったようだが、W杯でエトー(カメルーン)ら相手のキーマンをことごとく封じて名を上げ、念願だった欧州挑戦権を獲得した。W杯でつかんだ自信を胸に、「世界一のサイドバックになる」と威勢がいい。
川島を除く3人はいずれも2008年北京五輪代表。同世代のMF本田圭佑(CSKAモスクワ)やFW森本貴幸(カターニア)が欧州で成長していく姿に大きな刺激を受けたようで、当初はそれほど海外志向のなかった内田もW杯出番なしの悔しさもあってか「強く、大きく、いい男になりたい」と飛躍を誓う。
彼らは4年後のブラジル大会でも主力として期待される、まだまだ伸びしろのある選手たちだ。本田がW杯後、「若い選手はもっと海外に出たほうがいい」と話したように、日本では絶対的なレギュラーの選手たちが厳しい競争社会の中でもまれることはレベルアップにつながる。若手の成長は今後日本が世界と対等に戦っていく上で不可欠だけに、彼ら同様若くして欧州へ飛び出したMF小野伸二(清水)や稲本潤一(川崎)らのように、長く日本サッカーを支える存在になれれば、日本サッカーの将来は明るいものとなる。
一方、出場機会を求めて海外へ新天地を求めた選手もいる。FW高原直泰は浦和から韓国・水原へ、FW巻は千葉からロシア・アムカルへの移籍を相次いで発表した。ともに前回ドイツ大会のW杯日本代表だが、最近はクラブで出場機会を減らし、事実上の戦力外となっていた。「今回が海外でプレーできる最後のチャンスかもしれない。自分がどれぐらい通用するか挑戦してみたい」と巻。ともに実績は十分なだけに、巻き返しに燃えている。
もちろん、海外へ行けばいいというものではない。海外を主戦場に選んだ選手は激しいレギュラー争いが待っているし、Jリーグで戦う選手たちもスター選手の海外流出で「空洞化」が叫ばれるようでは困る。Jリーグの大東和美新チェアマンが就任会見で「日本代表を強くすることがわれわれの使命」と語ったように、国内リーグの充実があって初めて日本サッカーの発展がある。
今回のW杯ではベスト16入りという結果を残せたが、4年後のブラジル大会でこれを上回る成績を残すには相当な努力が必要だ。8月中には日本代表の新監督が決定される見込み。4年後へ向けた戦いはもう始まっている。(森本利優)