前回ブログの続き
議長の検査の間
腕を見た屋根屋の友達がポロポロ涙を流した
「あんなの平気なはずないのに。なんで普通にできるんだよ」
庭師の後輩も
「元気付けるはずが逆に気を遣ってもらって」
建具屋の友達も
「情けねーな、俺は。いろいろ考えてきたのに(議長)さん見たら頭の中、真っ白になった」
兄貴の側近は若い衆に
「(議長)さんは見抜いてるんだよ。みんなが心配して何とか元気になってもらいたいって思ってることも。でもこれでいいんじゃないのか?(議長)さんは気を張ることでいつもの(議長)さんを保とうとしてるんだから」
オレ達らしくないことをしない
なぜなら見抜かれているから
これがオレ達の出した今後だった
議長の腕はもう人の肌とは思えなかったと言っていた
もっと言うなら腕だとも思えないほどとのこと
そんな中、キョトンとしてる人がいた
「(嫁)、何を考えてればそんな顔になるんだ?」
「ん?みんな悲しい顔してるから。私、どーすれば良いのか分かんないんだもん」
「逆にどんな気持ちなんだよ💦」
「喋って笑って、どのお肉も好きって分かって良かったなぁと思って」
「スゲー💧」
「視点が違うのよね。私とオジサン(会長)は(議長)さんとの未来がまだ続くから嬉しいなぁと思ってるけど。みんなは今を見てるってことでしょ?」
大工の後輩が
「視点ね!そうか!ここに来たんだから前の病院よりは確実に良くなるし、治ればまた遊びにも行けるんですからね!」
「そうそう。ゴールデンウィークはともかく、夏の旅行は絶対遊べるし」
外装屋の友達が
「未来か。じゃあこれからも(嫁)ちゃんが(片腕)さんに怒られてるのをまた笑いながら見れるし?(笑)」
「笑ってたね(笑)まぁ面白いなら怒られてもいいかな(笑)」
設備屋の友達も
「じゃあここは通過点か!」
「うん。助かったから通過点。1番大切なのは命。生きていれば何でもできるもん!(助っ人)が襲撃されたときのことを思い出して?あの時は本当にヤバイ!と思ったでしょ?でも(助っ人)は生きてた。集中治療室でナポリタン食べたい!って言ってたし(笑)今思えば通過点だったもんね」
だんだんみんな表情が明るくなり
退院したらどこか出掛けよう!とか
肉屋の友達も最高の肉を仕入れてくるぞ!と気合いが入り
大工の後輩に関しては事務所の安全性を高めるためにリフォームを考え始めた
視点を変えれば気分も変わる
至って単純なことだけど
気付けなかった
嫁のお陰です
しばらくして
検査から戻ってきた議長
嫁はドストレートに
「どうだった?腕は生きてるって?」
聞いた
議長は目を丸くしたが笑って
「俺は無理なら無理でしょうがないと思ってたんですけど。先生達が画像に群がって凄い議論してて(笑)」
看護士さんが
「何とかすることしか考えてないんです、先生達は(笑)患者さんそっちのけであーでもない、こーでもないって始まっちゃって(笑)だから帰ってきました」
「(脳神経)先生と(外科医)先生で?」
「ほとんどの先生が画像を待ち構えていたんですよ!?今、診察時間なのに(笑)信じられないでしょ?」
「そっか。ありがたい」
「先生達はそれぞれ得意分野があるので、わずかな望みをつなごうとしてるんだと思います。ほら、みんな変わってるから難しいほど燃えるんですよね(笑)」
先生達のお陰で助かる命がある
この病院に出会えただけで幸運なんだと改めて思った