いるはずのない嫁の親友を探す嫁。
付き添ってたJに一生懸命指示を出す。
Jも嫁のテンションに合わせてくれた。
嫁の親友の名前呼んで。
先生が
「道路にだけは出ないように気を付けよう。」
「分かった。このまま見てるしかないよな。」
「(嫁)さんには見えたんだから、方向転換は出来ないだろうね。誰だって見たモノを信じるから。」
「幻覚みたいなもの?」
「似てるようで違うかな。」
嫁の病気は症状を変えた。
今まで記憶が子供の頃に飛んで小学生になったりしてた。
旦那であるオレをオジサンと呼び。
子供達ですら知らない人になる。
新たに人物が見えてしまった。
だから
「(運転手)はいないのかな。(嫁の親友)に電話してみる!」
こーゆう発想にもなる。
嫁の親友の女の子と、片腕の運転手は同級生。
幼稚園の時からずっと一緒だった。
嫁が親に捨てられて転校しても。
嫁の姉ちゃんと弟は実家にいるままだったから、嫁が帰ってくるかもしれない!と。
小学生だった運転手達は嫁を待ち続けた。
再び嫁が実家に戻された時。
小学生なのに。
一緒に逃げよう!って運転手達は言ったそうだ。
先生が言うには
「今の年齢も旦那さんのことも、みんなのことも全て分かってる状態でお友達の姿を見たんだね。」
「なんで分かるの?」
「J君と今まで通りに話せてるでしょ?ここが病院だってことも分かってる。姿だけ見えたんだね。」
「諦めつくのかな。」
「先回りして(嫁)さんが見たってゆうお友達に連絡できないかな。相手の子に心配かけちゃうし、いないって言われても通用しないでしょ?」
Jは仕事で嫁の親友の重機屋と付き合いしてるけど。
親父の番号しか知らない。
ここは運転手に伝えてもらおうと思い電話した。
「急ぎなんだけど。今、病院に来てて(嫁)が(嫁の親友)ちゃん見たって思い込んでるんだ。もちろん探してもいないんだけど。でもな、このままだと(嫁の親友)ちゃんに電話しちゃうから、話し合わせてって伝えてくんないかな。」
「、、、。」
「聞いてるか?」
「一大事じゃないですかっ!すぐ伝えます!要は病院にいたってことにすれば良いんですね!分かりました!」
オレの返事を待たず電話を切られた。
片腕は見ていられず。
空を見上げた。
あの時は。
嫁が見たモノを一緒に信じてあげる。
それしかできなかった。