先生も嫁の“良い1年”発言にはビックリ。
「そんなに清々しく良い1年だったと言えるの?!いろいろあったのに?」
「そうなのよ。起きたことは尋常じゃないほど辛かったのにね。でも最近ね、不思議と考え方が変わって。私の周りは凄く良いバランスを保ててるなって。」
「何のバランス?」
「パパとJと(片腕)の3人。みんな性格も言うことも違うのに、絶妙なタイミングで私を助けてくれる。それを素直に受け取ることもできるようになったし。」
「そーゆうこと苦手な部類じゃなかった?」
「そう!私、何か起きると1番最初に知られないようにすることが先だったから。」
「変わったね。どお?気分が楽になった?」
「なった。私、もう頑張らなくていいんだって思えた。」
「そんなに変われたんだ。なんか今年最後に大きなプレゼントをもらった気分だよ。」
「そお?なら良かった。きっと(片腕)の存在が大きいのよね。パパとJの負担を減らしてくれて。私に文句も言って。怒るし、無視するし(笑)特別扱いしないの。そのことが沢山のことに気づかせてくれた。」
「何を気付いたの?」
「パパやJがどれだけ私を守ってきてくれたか。(片腕)が私に言うことが普通なのよね。でもパパは言わなかった。言ったら傷付くと思ったのかな。ずっと優しかった。」
「素敵な話しだね。みんな救われる。(嫁)さん変化は今まで頑張ってきた旦那さん達へのプレゼントだね。旦那さんもJ君も、(嫁)さんとなら地獄の底に落ちても良いと言ったんだ。3人で一緒ならってね。大丈夫かなって思っていたけど、そのうちこの2人なら凄いことを成し遂げてくれるんじゃないかって思ったよ。」
先生からの言葉。
今までの全てのことが報われたような気持ちにさせた。
オレ達は医者じゃない。
だから何にもできないのは分かってる。
ただ嫁と一緒にいたい。
それだけだった。
その場所が地獄であっても。
Jとオレには大したことじゃない。
一緒にいられたらそれで十分。
それが間違いじゃなかったと認めてもらったような気がして。
嬉しかった。
先生には年末の挨拶をして。
次の予約も取って病院を出た。
それから病院の裏にある、いつも行く畑のおばあちゃんの家にも行って挨拶をしてきた。
この1年のことがこんな終わり方をするなんて。
嫁には最高のプレゼントをもらいました。