オレは酷なことを聞いた。
もうここまできたら言うしかなかった。
「今なら選択肢はいっぱいある。いつもみたいにFAXでもいいからお前が親父の本音をとことん聞くとか、姉ちゃんだってメールでやりとりすることもできる。ゴールが違うと思うならスタートする前に自分で確かめるしかないだろ。お前だけスタート切ってもオレ達は身を守ってやることしかできないんだぞ?でもな、もう迷ってる時間はナイ。お母さんだって納得できてないことあるんだろうし、次もまた何か起きると思ってて間違いないよ。今年に入って多すぎるだろ?お母さんが接触してくること。」
嫁が不安な顔をしたのはこの時だけだった。
自分が親父や姉ちゃんと連絡を取らなきゃならない。
相当なプレッシャーだと思う。
踏み出さなきゃ進めない。
このことを1番分かってるのは嫁。
だけど、30数年マトモに会ったり話しをしなかった親父と姉ちゃんに歩み寄ることは無理に近い。
もちろん病気のこともある。
親父の気持ち。
姉ちゃんの想いもある。
見かねたJが
「1日だけ考えろ。どうしてもできないことはオレ達がやるから。でもな、これだけは忘れるなよ?(オレ)が言った通り、オレ達はお前の代わりにはなれない。自分自身で答えを出せ。」
1日の猶予を与えた。
嫁は今日。
昨日と変わらず現場に行きました。
もちろんJも一緒に行ってます。
オレは昨日のことを振り返りながら。
気持ちを切り替えてます。
嫁がどんか答えを出すのかは全く検討がつかないけど。
今助けてしまったら一生、母親からは解放されない。
自分の足で生きてきた嫁だから。
迷いのない答えを出すと信じてオレは待つしかない。
そろそろ嫁達の所に行こうと思います。
きっと今日、現場に行くことを選んだのも。
周りに人がいた方が気を張っていられるからだと思う。
嫁の好きなプリンでも買って。
Jにはブラックサンダーかな(笑)
では。
行ってきます。