リビングに入りJのそばの床に正座。
「コレ、俺なりに書いてきた!いくら友達でも、俺の母ちゃんに同情してくれても、Jが金持ってるの分かっててアテにしたわけじゃないから。」
借用書と単車のキー。
花屋なりの誠意。
Jはそれを見て
「コレ書いてるときどんな気持ちだった?」
「Jにごめんって思った。」
「オレのこと思ったのか?」
「うん。こんな友達嫌だろーなって。Jの優しいところに漬け込んでるって思ったらどーしよーと思った。ちゃんと返すからソレで良いじゃんなんて思えなかった。だから他で借りるときと同じように借用書は書こうと思った。」
花屋の借用書。
返済が滞っただけでも単車をJに渡すと書いてあった。
金利も付けてくれとも書いてあった。
「オレの記念日ってゆー記念日は、みんな(花屋)が仕切ってくれてきたんじゃん。でもな、オレは悪いなって思ったことは1度もナイぞ。いつもいつもありがとうって思ってきた。お前は確かにバカなことをしたけど、情けなくてもオレ達のことを頼って正直に話してくれたんだから、それに応えたいと思っただけだ。」
「ありがとう。こんなことで助けてもらうのはこれで最後にするから。」
「どーかな(笑)お前はこのままでもいーんじゃん?キャラ的に。」
「自分がヤなんだもん💧もっとマシにならないと。」
「早く車検頼む連絡しろ。母ちゃん安心させてやれ。」
「もー昨日連絡した。」
「そっか。じゃ借用書だけ預かっておく。単車は好きなときに乗れ。返せない時は没収な。」
「いーよ!持ってて?」
「温かくなったらさ、お前と単車乗りたいじゃん?オレらが乗りたい時に都合合わせられんのお前ぐらいだろ。だからいつでも乗れるように持って帰れ。」
キーと金を渡した。
Jが単車を担保にって言ったのは、形だけだった。
その優しさに花屋もウルウルしてた。
だが。
「そんなとこにいつまでも座ってんじゃねーよ(笑)」
ソファーに座るように言ったら。
「動けない💧足が痺れすぎて感覚ナイ💧」
Jは面白がって花屋を倒し。
足をモミモミ(笑)
「やめて💦アハハハッ!ビリビリしてきたーーー!」
ずーっと楽しそうに花屋をいじくり回してた。
花屋には友達だからなんて甘えは一切なかった。
本気で感謝してるだろうし、悪いとも思ってることが伝わった。
その誠意を伝えたくて正座して、借用書まで書いてきた。
Jにはその気持ちだけで十分だったんだと思う。
花屋の母ちゃんも、少しは許してくれるかな。
花屋が息子なだけで、相当な苦労してきたから。
良かった、良かった。