久々にK姉が来たよ。
相変わらず女とは思えないぐらいの頼もしさをかもし出していた(笑)
「いやー。久々にママ(嫁)に会ったよ。」
「来たの?」
「来たの-。Jと!」
「手つないで?(笑)」
「え!何で分かったの??」
「いつものことだよ。」
「そうなんだ(笑)言ったらアンタ、ショック受けて入院長引いたら悪いかなと思ってた!」
「大丈夫、慣れるよ毎日ベタベタしてんだもん、Jは。」
K姉に見せたのは立てるとこだけだったから、何気にベッド降りて立ち上がって
「下、行こうぜ!」
歩いて見た。
「何!?歩けるの?凄いじゃん!!もう退院?」
「まだまだ。右手足、言うこと聞かねーの。全然ダメ。」
外で一服しながら。
「それはそうと昨日大変だったんだって?(長男)連れ去り未遂?ママ、1人にしとくの心配だからJが連れて歩ってるわ。」
「そうなんだ。一晩中、泣いてたって。パニック起こして、話もろくに通じなかった。」
「無事に見つかってよかったけど親子で怖い思いしたよね。心の傷が心配だね。」
「朝(上の子)から電話あった。学校休もうと思ったけどやっぱ行くって。しばらくは車で送り迎えにしたいって。」
「立派じゃん!あの子は小さい頃から弱々しくて心配してたのに、強くなったね。ママに似たんだね。」
「やっぱ、そう思うか?(下の子)はオレにそっくり(笑)どーしよーもねーよ。」
「アンタが親にしてきたことそっくりそのまま自分の子に返されるパターンだね!」
「オレ耐えられっかな。」
「耐えるしかないんじゃない?親に散々、迷惑かけてそのまんまなんて、世の中そんなに甘くないって!」
「いーや、その時がきたらJに頼も(笑)」
「そうだ!久々に見たからかママ痩せた?窓からさJが連れてくるの見た時、ママだって分かんなかったもん。」
「ショックだったんだろ。寝ないで泣いてりゃ1日で痩せるかもな。」
「J何の用だった?」
「現場終わったからって書類。なんかさ、J幸せそうな顔してたよ。そうだ!結婚指輪もしてたわ(笑)」
「嫁とな。結婚したんだよ。Jは一生誰とも結婚するつもりねーだろ?けど指輪とかみんなと同じようにしたい!って思ったら止まらねーんだよ、だからオレが2人に買ってやってついでに、付けさせられた。」
「旦那が2人か。アンタも大変だね。Jは結婚しないのか。よっぽどママのこと?」
「そう。死んでもいいぐらい好きなんだって真面目に言われてみろ?怒る気になれねーから(笑)」
「いーなー。Jいい男だし、でもママもいい女だもんねー。出会うのがJが先だったらアンタ危なかったねー」
「笑って言うなよ。バカ!今も危ないよ、毎日。一緒に寝てるし(笑)膝枕はするし、平気で肩は抱くし。」
「でもママは気にしてないんでしょ?」
「そう。分かる?」
「私さ、Jとママお似合いだし、愛されてるなって見てて思うけどママはやっぱアンタといる時とは違うなって思った。」
「そお?ま、Jは子供以上に嫁に甘えてるからな、男として見られてないんだよ、嫁に。」
「そうなんだよ!Jは大人の男のつもりでいるんだけど言うこともやることも中学生みたいなんだもん、笑っちゃったよ!」
「でもオレはJがウチに来てくれて本当によかったと思ってるよ。」
「そうだね。あのままJが1人だったら今も幸せなんてなかったもんね。私が言うのも何なんだけど、ありがとね。Jのことは心配だったから。」
「何だよ気持ち悪ーな。年取ったんじゃねーのか?そんなこと言うようになって。」
「そー。だんだん私も守りに入ってきた感じするもん。言うことも健康の話とか、親の介護とか、自分の老後の心配とか。」
「だからか、言うことに説得力が出てきたな!(笑)」
年を感じると人の心配よりも、まず自分の体とかのこと考えるようになるらしく、あんなにパワフルだったK姉が丸くなった。
なんかさみしいな。
オレを散々、怒って、怒鳴ってきた面影はナイ。
あんまり年変わんねーのに。
弱気なこと言ってんじゃねーよ!