​前回の記事を書いて



はじめから




代謝性ケトアシドーシスは
なんらかの原因で血液が酸性に傾いて
倦怠感や体重減少の症状がでます


リンちゃんの汗は毎日
果物が発酵したような独特なにおい
がしていました



リンちゃんの場合は点滴で水分を
摂取すると改善するということで
毎日点滴を受けることになります


毎日でした


赤ちゃんの手は血管が細く
特にリンちゃんは
医者泣かせと言われるほど
血管が見えないため


処置に時間がかかり
(30分くらい)
針を何度も刺される
長い痛みに泣き叫んでいました



しかも血管が細いため
点滴が1日で抜けてしまうのです



リンちゃんの手は

点滴や採血の繰り返しで

もう針を刺す場所がないほど
手は刺し傷でいっぱいになっていきます

(今でも手には数えきれない
針の傷が残っています)


毎日30分痛みの続く点滴の処置

体重を増やすだけなのに
こんなにも苦痛が伴うなんて…

親としても
辛い毎日が続きました



そこから約1ヶ月が経過した頃


点滴ではなく胃ろうから
水分を入れるとケトアシドーシスが
改善することが分かり



リンちゃんは繰り返される
採血や点滴から開放されることに
なりました


この判断が下されるまで
長すぎる…

これが率直な親の感想です



リンちゃんの場合
代謝性ケトアシドーシスの原因は


食道閉鎖症のため
唾液が胃までいかないことによる

唾液不足(水分不足)が原因でした


本来なら赤ちゃんは
自分の唾液とミルクで水分を摂取し
体内のバランスを保っています


リンちゃんの場合は唾液が100%
外に出て出てしまうため


ミルク以外に
水分を取らなければいけませんでした




この病院では食道閉鎖症を担当するのが
はじめてだった

また前の病院で
食道閉鎖症を担当していた医師も
体重増加を行うのは初めてのこと
だったため



医師の誰もが唾液の重要性に
気づいていませんでした




看護師さんの中には
唾液分の水分を胃ろうから入れる


という提案を
早くからしてくれた方もいましたが

前例がないため

また、医師の
「胃ろうからは
ミルクで水分は入ってるから」
の一言で却下されていました


この経験から

人の体というのは

絶妙なバランスで保たれている

いらない機能や器官はないとい


そういうことを意識しました


もしかしたら
単純に唾液=水分ではなく
人間のバランスを維持する大切な
他の役割があるのかもしれない


どちらにせよ

1日中保育ケースから動けず
24時間、持続型吸引を受ける
今の状態は普通ではない
そうかんじました

体重増加が最善の選択ならいいのですが


この時点で3ヶ月弱が経っており

私達は
まるでリンちゃんが
実験でも受けているような
そんな感覚になってきていました






代謝性ケトアシドーシスについて
まとめて記事を書いたため
時系列が変わってしまいますが

次回からまた
GCUに移ったばかりの頃に
戻って書いていきます



最後に


食道閉鎖症の赤ちゃんが
体重増加を行う場合は

胃ろうから唾液分の水分を追加摂取する

こういったケースが前例としてあった

このことが今後
この病院だけではなく他の病院でも
情報が共有されてほしい



そう思います




つづき