俺、狙われてます。
自然界のヒットマンに。
最近、玄関でると
いつもロングレッグビー
(足長蜂)が数匹
巡回してます。
必ず階段で待ち伏せしていて
俺をいつでもやれる状態です。
蜂
「お前をまだやらないのは
お前をまだ生かしておく
価値があるからだ。
ぼーっとした顔で
でてきて、ヒットマンの
前に容易に姿をさらす
度胸は認めてやる。
どんなまぬけでも
一度俺らの姿をみたものは
こそこそと生活し始める。
注意力に磨きがかかりすぎて
鬱になるやつもいるくらいだ。
だがお前に関しては
その度胸に免じて
俺も下手に攻撃を
仕掛けたりはしないつもりだ。
だけど、覚えておけ!!
上からの命令で
殺れ!!
と指示があったら
俺は容赦なくお前に
我が身の唯一の銃弾を
撃ち込んだるわ。
油断するなよ。」
といわんばかりに
1m圏内を飛び回ります。
やめてほしいなー(´□`)
てか普通にこえーし。
こいつらは雀蜂先輩の
直属の部下でマフィア界では
堂々のナンバー2に
匹敵する強さです。
他の蜂と違ってスラーっと
伸びた細長い足は昔、
わたくし華奢な蜂ですよー。
ガリガリガリクソンですよー。
と見せかけるための
作戦だったようですが
今や、その暴君ぶりは
各国に知れ渡り
恐怖の足長蜂兄さんとしての
地位を確立しました。
今や、遠くからみてもわかる
ダラーンと情けなさそうに
ぶら下がった長い足は
一目で敵に存在を知らせ
威圧し、ビビらせて
一歩後ずさりさせる
とまではいかなくても
立ち止まらせることは
できます。
ちなみに雀蜂先輩は
相手の発汗作用と
恐怖感のメーターを
振り切らせるほどの
威圧的な何かを持ってます。
さすがっす!!先輩!!
やり方は詳しくは知らないけど
それは代々伝わる威圧法で
雀蜂として生まれたもの
全員に伝授されるものだと
聞きました。
羽を独特な振動方法で揺らし
他のヒットマンたちには
マネできないほどの
羽音で敵を威圧する。
これが雀蜂威圧法らしい。
先輩はいつもこの話をする時
「俺も昔は落ちこぼれでな
なかなか苦労したもんだ・・・・・・」
といい、いつものように
近くの自動花畑で
はちみつ缶コーヒーを
買ってくれます。
俺にも教えてくれというと
足長蜂のお前には無理だ。
並大抵の努力じゃできない。
むしろ努力したって
雀蜂ではないお前には
できない可能性のほうが
高いんだぞ。
と笑っておれを一蹴しますが
マフィア界でナンバー1の
先輩ですら会得するのに
苦労した技を俺が
そうやすやすと
できるわけないと思います。
でも雀蜂先輩は最後に
いつもこうつぶやきます。
「ヒットマンに必要なのは
技とかスキルじゃない。
敵を威圧する時が
一番大事で飛び方だ。
ホバリングの高さや
相手の視界に適度に
入ることのできる
旋回スピードだったりと
実際は訓練で学ぶ
一番基礎な部分
だったりする。それと
相手にひるむことのない
強い誇りだ。
自分がヒットマンとして
のし上がりたいなら
ヒットマンとしての
誇りを忘れたら
いけない。
先代たちの中には
足長蜂からナンバー1に
のし上がったやつもいる。
足長蜂には
足長蜂の代々の
流れがあるだろう。
だから、お前もがんばれ。
俺の遠い親戚の
小太りのおじさんが
いっていた言葉なんだが
ヒットマンとしての誇りを
忘れたらその時点で
試合終了だ。」
そういって雀蜂先輩は
また次のターゲットの
ところに向かった。
しかし・・・・・・・
雀蜂先輩はそれ任務以降
帰ってくることはなかった。
うわさによると人間たちが
Gジェットとかいうスプレーで
先輩をやったらしい。
不意を突かれた一瞬だったと
任務に同行した仲間が
いっていた。
俺は雀蜂先輩の
教えを貫き、今こうして
新しいターゲット、
いや、先輩の敵と
向き合っている。
足長蜂には
足長蜂の代々の流れが
あるだろう。
そういっておれを
そだててくれた
雀蜂先輩の
意思を継ぐために
俺はこの任務を
完全にこなして見せる。
さぁ!!!!
Gジェットでも
ハエ叩きでも
なんでも来い!!!!
蜂物語 ~完~
P,S
雀蜂が網戸の外に
いたのでGジェットで
殺したのは
去年の夏の話。
~完~