クンシラン栽培した事がない方々が少々不安なようなので・・・。

クンシラン(君子蘭)、蘭と付くのでランの仲間と思われている方もいらっしゃるようですが、ヒガンバナ科クンシラン属の植物です。

まずは植替え初級編から!

準備するもの:
 植木鉢(深鉢):4~10号(プラスチック製の菊鉢がオススメ)
 硬質赤玉土:中または小粒
 軽石:中または小粒
 腐葉土(みじん抜き):初心者は入れないほうが良いかも!
 竹炭(木炭):中または小粒
 ゴロ土(軽石):大粒
 鉢そこ網(菊鉢は入れなくても良いので便利):編目5~10mm
 殺菌・消毒剤:あれば!
 はさみ(カッターナイフ)
 マグァンプK:大粒
 噴霧器:殺菌・消毒を行う場合
 ライター
 菜箸

注)用土は出来れば使用前にふるってみじんを抜くと良い!

培養土の混合:
 硬質赤玉土4、軽石6(腐葉土を入れる場合は軽石3、腐葉土3)、竹炭1の割合で混合し、一鉢あたり、軽く一握りのマグァンプKを混合しておく

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植替え(時期は4~6月、9~10月):
1)鉢の縁をたたいて、根を傷めないように株を抜く(植替えの1週間前から水やりをストップすると抜きやすくなる)

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2)株の土を振り落とす(古くなって黒くなった根や枯れた根を取り除く)

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3)子株が出ている場合、子株の根が3本以上(葉が6枚以上)あれば、株分けすることも可能

4)株分けする場合は、はさみ(カッターナイフ)の刃をライターで焼いて消毒し、根を傷めないように切り分ける(クンシランは根にも養分を蓄えているので、出来るだけ切らないように!!!)

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5)切り分けたら切り口に殺菌・消毒剤をぬる(無ければ塗らなくても良い)

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6)新しい鉢(概ね一回り大きな鉢)に鉢底網を敷きゴロ土を2~3センチ入れ、その上に混合した培養土を2~3センチ入れる

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7)6)の鉢に、植え付ける株を入れ、襟組の高さが鉢の縁ぐらいになるよう(鉢の中心になるよう)に位置を決める

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8)培養土を補充し、菜箸を根の間に差し込み左右に動かしながら培養土を根の間に詰める(根を傷めないように)

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9)株が安定したら、鉢の縁から4~5センチ下になるように培養土を補充する

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10)葉裏に水やり時に培養土が飛び散るのを防ぐために、化粧土として軽石を1~2センチの厚さになるように敷き詰める

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11)上からたっぷり水やり(鉢の下から濁った水が出なくなるまで)する

12)殺菌・消毒剤があれば、葉の表、裏面に噴霧する

13)植替え完了


植替え後の管理:
1)植替え後1週間は水やりを控え、日陰で管理する

2)その後は通常(40~60%遮光)の管理へ

その他:
1)寒さには弱いので特に凍結・霜焼けに注意!

2)成長期(新しい葉が伸び出している時期)は乾燥を嫌うので、鉢土の表面が乾いたらたっぷり水やりする

3)生育期は2週間に1回水やり代わりにハイポネックス粉末を2,000倍に希釈して与える(噴霧器による葉面散布がより効果的!)と良い(濃いと葉・根焼けを起こすので注意)

4)水やり時他の植物活性剤を与えても良い(その場合は月に1回水やり代わりに)

5)秋になって、暖かい室内に取込む前に、最低気温5~10℃になる場所で60日以上管理する(この寒さにあわせないと春に花茎が伸び出さずに開花する)

6)ヒガンバナ科の植物なのでウイルス病に弱いので、アブラムシの飛来に注意が必要(春になったら、オルトラン粒剤を毎月散布する:以後10月まで)

7)日光を好みますが、直射日光では葉焼けをおこします(寒冷紗を張り、風通しの良い環境で管理すると丈夫に育ちます)

8)生育期には充分にお日さまに当てないと、翌々春花が咲きません!

9)マグァンプK等の固形緩効性肥料は、毎月交換する

10)カイガラムシが発生したら、柔らかい歯ブラシでこすり取り、アクテリック乳剤等の薬剤を規定濃度に希釈して散布する

11)花芽の分化時期は6~7月ごろに起ります
この時期にリン酸分の多い肥料を与えると花付に効果があります

12)成株の場合、子株を吹かせたく無い場合は浅植え(根の表面が鉢土から覗く程度)にすると、子株が吹き難くなります

13)逆に子株を吹かせたい場合は、出来るだけ深植え(襟組ぎりぎりまで埋め込む)にすると吹きやすくなります

14)蕾の成長期に水切れするときれいに開花しません!

15)病気の予防には、ナノ亜グア2520(20ppm)50倍希釈液を毎月噴霧器で散布すると効果があります

16)クンシランは順調に生育すると種まきから5年目に開花します(プロは3年で開花させます)

17)開花株はきちんと管理すると、毎年新葉を7枚以上伸ばします(6枚以下の場合は管理が悪いということ!!!)

18)また、管理がよければ前の葉と同じ幅かより幅広の葉を出します(前の葉より葉幅が狭くなったら肥料切れのサインです)

19)クンシランは肥料喰いです(薄めの肥料を回数を多く与えることがポイントです!)
濃い肥料は根焼け、葉焼けの原因になります

20)クンシランは開花株になると、新葉を6~7枚分化するごとに花芽がつくられます
つまり、毎年7枚以上の葉が伸びてくる管理が出来ていれば、毎年開花します!

21)今年の6~7月に分化した花芽は翌々年の春に開花します!


不明の点はゲストブックまで!