祖母が亡くなった時、祖父母の家には身体を壊して九州から帰って来た叔父が家族を連れて住んで居ました。 …離れの家には戦時中にアメリカから交換船で戻って来た伯父の家族が居て…、伯父は肺癌で亡くなり、遺された伯母と二人の従姉。 上の従姉は同志社大を卒業して、マッカーサー司令部に勤め、下の従姉は温泉場に湯治で来ているアメリカ兵に話し掛け、吃驚したアメリカ兵達…日本の田舎の少女に英語で話し掛けられ驚いたのですね…。 毎日プレゼントを持って遊びに来る兵隊サン達…にいっぱいお菓子を貰って居ました。 伯母は毎朝私の髪を可愛く結って、色々なお洋服を作って着せてくれ…本当の母かと思って居た事も有ります。 私の姉は祖母が死ぬ前の年に自宅と同じ町の人と結婚して居ました。 姉の婚家には舅と姑の他に…寝たきりのお婆さんと弟が居て、煙草店も…姉は結構忙しく、祖父母の所には毎日来ましたが…長居は出来ません。舅サンは町役場に勤め(役場の生き字引)と言われた人。姑サンは町内会婦人部の仕事が忙しく、 家では何もしなかった姉が良く動いて居たと思います。 …祖父と私と…、迫り来る別れが有るとも思わず跳び回って居た私に…やがて宣告の日が来ました。