ふる里哀話、(祖母の生家) | キノコbpのブログ

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幼い時から私を育てた祖母の実家はバスで行く温泉郷の手前に有りました。 祖母の生家。田んぼと畑と野原の中に結構どっしりと建って居ましたね。農家では無く村医者の家で漢方医でしたけど。 祖母は小さい私を連れてバスに乗り実家え、いつか一人走ってバスに乗り、気がついたら祖母が居ません。走り出したバスの、閉まりかけた扉の隙間から飛び降りました。傍の人の叫び声、飛び降りたガイドさん、駆け寄った祖母に抱かれて…今でも祖母の生家を思うと…その時の光景を必ず思い出します。 祖母の実家には庭に入る入口から入り…、私は広いお庭で遊びます。  薬局には白衣の看護婦さんが2~3人居て暇の時には遊んで貰いましたね。お兄ちゃんが居て東京大学に入学しました。草深い田舎で東大に行く人は居ません。いずれふる里に帰って医院を継ぐ筈のお兄ちゃんは東京で亡くなって…継ぐ人は無く…跡の絶えた祖母の生家、今はどうなったでしょう?…小学校の同窓会が何十年振りで有った時、姉が祖母の実家のお墓に私を連れて行きました。ひと気の無い墓地の中で整理された一画、(私がお墓をみてるの…)と言った姉も身体を壊して、行く事さえ叶いません。祖母の生家。幼かった私の夢の跡です。