地球は一日、つまり24時間で360度回転します。
ということは、経度が360度違えば、24時間、時間が違う、時差があるということです。
では、経度が何度違えば、一時間の時差が生まれますか?
360度÷24時間=15度 15度違えば1時間の時差が生まれます。
そのとおりです。
とすれば、経度の違いが分かれば時差が分かります。
15度なら1時間、30度なら2時間、45度なら3時間違うということです。経度での距離÷15度=時差ということになります。
さらに、時間はどこから始まるのでしたっけ?
東経180度です。もっと言えば、東経180度=西経180度=日付変更線です。
そうでしたね。
そして、地球は東に東に自転していますから、東経180度(日付変更線)→日本→中国→インド→アフリカ→南北アメリカ大陸→西経180度(日付変更線)の順に時間が進むというとになります。
「日、出ずる国日本」で太陽が昇るとき、中国では、まだ夜というですね。
そうです。日本で日が昇り、次に中国で日が昇り、その次にインドで日が昇り・・・、ということです。
東に行けば行くほど、時計を戻すということになります。逆に西に行く場合は時計を進めるのです。では問題です。
東京で午前9時の時、ロンドンでは何時ですか?
まず、東京の時間は東経135度で決めます。
ロンドンは東経0度です。
東京とロンドンの経度での距離は135-0=135度です。経度での距離÷15度=時差ですから、135÷15=9となり、9時間の時差があるとわかります。
ロンドンは東京より西にありますから、時計を9時間戻すということになりますね。
そうです。では午前9時から9時間時計を戻してください。何時ですか?
ちょうど真夜中の12時。午前0時になります。
正解です。
それでは第二問です。日本時間(東経135度)で午前9時の時、カイロ(東経30度)では何時でしょう?
経度での距離は135-30=105度です。
経度での距離÷15度=時差ですから、105÷15=7時間。時差は7時間です。
カイロは日本より西にありますから、時計を7時間戻して、午前2時になります。
正解です。
第三問です。今度は西経が出てきますよ。日本時間(東経135度)で1月1日の午前9時の時、ニューヨーク(西経75度)では何時ですか?
本初子午線を基準に考えます。
東方向に135度が日本。西方向に75度がニューヨークですから、経度での距離135+75=210度になります。
そうだね。同じ東経どうし、あるいは西経どうしなら大きい方から小さい方を引けば良いのだけど、東経と西経なら足すのがポイントですね。
はい。次に210÷15=14時間の時差があります。これは日本から東方向にニューヨークがあると考える場合なので、時計を14時間戻すと、12月31日の夜の7時になります。
正解です。
そんなやり方をしないで、日付変更線を基準に考えて、日本は東経135度だから日付変更線までの角度は180-135=45度。
ニューヨークは西経75度だから、日付変更線までの角度は180-75=105度。両者の距離は45+105度=150度。150度÷15=10時間。
日本から西方向にニューヨークがあると考えた場合だから、10時間時計を進めて、かつ日付変更線を西から東にまたぐから、日付を-1して、12月31日の午後7時というやり方でも良いですか?
良いです。本初子午線を基準に考えるか、日付変更線を基準に考えるかの違いです。あるいは、日本から見て、ニューヨークが東にあると考えるか、西にあると考えるかの違いです。
地球は丸いから、両方の考えが可能なんですね。
はい。最後に飛行機で移動するパターンもあるよ。
サンフランシスコ(西経120度)を現地時間2月21日の23時に出発し、東京(東経135度で考える)まで飛行機で11時間かかってきたときの東京に到着した時、東京は何時ですか?
うわぁ~!複雑!!
と、思うでしょ。しかし、サンフランシスコの2月21日23時が東京では何時になるかを計算して、そこに11時間を足せばよいではないですか。
何だぁ。そうですね。
では、まずサンフランシスコの2月21日23時が東京の何日の何時かを計算して。
はい。本初子午線を基準に考えます。東京とサンフランシスコの経度の距離は135度+120度=255度です。255÷15=17時間です。
サンフランシスコから東京は西にありますから、サンフランシスコから17時間時計を進めて、2月22日の午後4時になります。
そうですね。そこに11時間足してください。つまり、11時間時計を進めてください。
2月23日午前3時になりました。
ハイ、正解です。
ポイントはこれだ 時差の計算
1.まず、経度での距離を求めよ。
2.次に時差を求めよ。経度での距離÷15=時差
3.東なら時計を戻す。西なら時計を進める。
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