この一年で随分母の認知症がすすんだなと思う。母は、老人性ウツからの認知症を発症なので、特に怒りを抑えられずに激昂すると言う事が多く、2歳児のように号泣しながらベッドの上で手足をバタバタさせていたらしい。
一日に何度も通帳を確認し、出かける時は全財産を持ち歩いた母。
危ないからとどんなに説得しても、毎日の散歩の時でさえ、重い荷物を抱えて歩いていた。頑なで疑心暗鬼に満ちていた母。
私は介護のために実家近くに引っ越す前は、実家から電車で1時間半の所に夫と住んでいた為、その1番大変な時を知らない。
認知症が進み、喜怒哀楽が激しかった母はつきものが落ちたように大人しくなった。お金にも執着がなくなった。怒らない代わりに笑ったり泣いたりすることも少なくなってしまった。トイレ以外は自ら何かをしようとする事はもうない。逆にわがままを言うこともなく、黙って言う通りにするので介護をする身としては寂しいものの楽になった。
しかし、昨日入れ歯の定期検診で入れ歯を外して磨くという事をしておらず、歯茎が腫れて血が出ていると歯医者さんから怒られた。そっかぁ、入れ歯をって外してつけ置き洗浄が必要なのねー。
「磨き残しがないように磨いてあげてください」
あっ、仕上げはお母さんの歯磨きだ‼️
本当に赤ちゃんに還っていくんだなぁ。