親戚の叔父夫婦が認知症でという話を前回書いた。

そのお父さんの逸話はまだまだある。

ある日の事だ。

娘さんが夜に実家を訪ねると出かけるはずのない実家が真っ暗だったのだという。

胸騒ぎがして慌てて家に入って大声で

「お父さん‼️お母さん‼️」と呼ぶと中から父親が出てきたが、その父親の口にはガムテープが貼られていたのだという。

「お父さん⁉️どうしたん⁉️大丈夫⁉️」

強盗か⁉️強盗にガムテープを貼られたのか⁉️母は無事か⁉️

すると父は

「ヴォレーワハオワ‼️」と答えた。いかんせん、口にガムテープが貼られているので何を言ってるのか全く分からない。

落ち着いてくると、娘さんは父の両手は自由で自分でガムテープをはがすことが出来る状態だということに気がついた。

「ガムテープとってよ💢なんでガムテープ貼ってんの⁉️」

どうやら強盗に入られた訳では無いらしいぞと分かってきた娘さんは、自らはガムテープを取ろうとしない父親の口から無理やりテープを剥がさせ状況を聞くと、何かの拍子にブレーカーが落ちて家の中が真っ暗になってしまい、ブレーカーを探している最中だったという事が分かった。

ちなみにガムテープはイビキがうるさいと言われるので予防に貼っていたとの事。

そう、分かってみれば笑い話だが我が家と同様、認知症の家族がいると大した事がない事が、突然スリルとサスペンスにみちてくる。それを楽しめるようになりたいものだと思う今日この頃。