人生に悩むときってのはあるなあ。
どっちの道を選ぶか悩むうちはまだいい。四方八方、どこに行く道があるのかみえない、どうしたらいいんだ、わからない。そんなときもある。
それを十方もないというようだ。
「細川幽齋の心得を書きたる中に道筋不案内にて俄の時十方なきものにて候云々」
(喜多村信節、『嬉遊笑覧』)
そうか、そういうときは、俄(にわか)の時ってことなのか。
”にわか”って急になにか変化するときだ。そんな時は、どっちがどっちだかわからない。
変わるってのはいつも、にわかだ。そんなときどうする?
エィヤッと決めるしかないか。