抜かり | 拾い読みあれこれ

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きょ~も適度に息抜き、よいかげん。ゆっくり歩いて遠くまで

「・・・堂々たる大家の主人の行動に、自分なんぞが口出しをすべき抜かりのあるはずはないのだから、・・・」
(中里介山、『大菩薩峠』)

テレビで政治の動きが映される。一介の国民に選挙のとき以外は何をなしうるものでもない。ただ見物で、感ずることはあっても、あの恰幅のよさ、栄養の行き渡っているかのご容貌を拝見するにつき、国民のなかには食い詰めてやせ細ったのもいる、そういう一人の人間として、まさか抜かりはないんでしょうなあと思うしかない。えっ、自分たちのために抜かりはないって。いや国民のために、ですよ。