恃まれる「・・・自己(おいら)ァつまらねへことを恃まれて、ウンと言(いつ)たが身の不肖・・・ (松亭金水、『閑情末摘花』) つい断り切れず恃まれてしまう。 みな事情があるのだから、断ったところでじぶんの評判が落ちるものでもないが、断るとどうにかなってしまうかもしれぬとの一抹の心配が安請け合いをさせてしまう。 そうしておのれが不肖、つまりはじぶんの不出来で未熟なことを感じさせられる。 人間、まずは断ることを覚えないといかんな。