No.547

著者:五十嵐貴久

読了日 2019年11月27日

「波濤の城」の「波濤(はとう)」とは「大きな波」の意、らしいです

 

前作の「炎の塔」は超巨大高層タワー火災だったが、今回は巨大豪華客船

「炎の塔」では「夏美」は、本来の消防士としての活躍であった一方、本作では行きがかり上救助活動に挑む

先輩消防士の「雅代」さんが一緒でよかった

 

前作では、上階から下に下に行く方法を思案する展開だったが、本作は下階から上へ上へと

 

たまたま居合わせた人々で道中協力し合いながら進んでいくんですが、はじめは小競り合いも多く不協和音がつづく、しかし、生死の狭間の中で、徐々に絆のようなものが生まれていくんですよね

 

話の流れは、前作よりもこっちのほうが好きですね

前作は恐怖が多かったけれど、本作の方はハラハラが多かったように思う

ページ数

373

読みやすさ/わかりやすさ

3/3

展開/テンポの良さ

3/3

私個人の好み

2/5

合計

8

 

2019年 219作品目「波濤の城」

 

つぶやき:

いい人が命を落とすのは、作品の展開としてはやむを得ないのでしょうが、個人的には苦手

 

No.546

著者:知念実希人

読了日 2019年11月26日

「仮面病棟」「時限病棟」の作家さん

「白銀の逃亡者」も良かった

この作家さんは、どの作品も流れがよくて、ページを前に前に進ませてくれる、とにかく読みやすい

 

でもこの作品は、少し勝手が違った

題材が「整形」という、かなり縁遠い事柄で

さらに、顔にメスを入れるという行為自体に、今だ偏見を持っている古い人間だからというのもある

 

大体において「形成外科」と「整形外科」の違いが判らない

普段「整形」と言っているのは「形成外科」の分野らしい

「美容整形」という言葉があるせいでややこしいのです

「整形外科」は、骨・腱・筋肉などの運動機能にかかわる分野

 

「整形」というものが、訳ありでコソコソやるものというイメージがあるが、韓国や昨今の日本においても大っぴらに行うもの、メイクの延長線のような存在になりつつあるのか

 

とにかく内容の方だが、天才美容整形外科医「柊貴之」の医院に、アルバイトの麻酔科医として勤務することになった「朝霧明日香」の視点で物語が進む

患者に対して法外な報酬を請求するが、凄腕の執刀をする「柊」

「明日香」は、はじめは「柊」に対して不信感を持ち、反駁するものの、患者たちが手術後満足する姿を何度も見るたびに、「柊」に対する考えを改め始める

 

前半はヒューマンドラマで、後半はガラッとサスペンスムードに展開が変わる「柊貴之」の裏の顔とは?

 

騙されて異性に整形されたことに対する恨みだと深読みしていたら、全く読み違っていた

本編にはそういうストーリーはない

ページ数

362

読みやすさ/わかりやすさ

3/3

展開/テンポの良さ

2/3

私個人の好み

2/5

合計

7

 

2019年 218作品目「リアルフェイス」

 

つぶやき:

顔って大事なアイデンティティだよね

別な顔で生きるってどういうことなんだろう

 

No.545

著者:越谷友華

読了日 2019年11月25日

初めて読む作家さんだったが......

 

内容が、男児を追い回して、殺し、遺体を凌辱するという凄惨で、胸糞悪いシーンからはじまる

冒頭の数ページで読むのをやめたくなる、が、一応最後まで読んだ

 

読みづらくはないが、とにかく締まりがない文章だった

登場人物の役割も分かりにくく、主人公というか、それらしい人が何人か居て、だれに感情移入していいかわからないし、魅力を感じる登場人物を見つけられなかった

 

もっと短くできなかったのかな?

 

まず、刑務所の中の囚人に犯行の疑いを持つという前提がナンセンスだ、アリバイが鉄壁過ぎる

外に犯人がいるという前提で考えて、囚人のDNAと同一ということであるならば、真犯人と囚人の関係は一つしかない

 

しかし、そこに至るまでやたらと紆余曲折を無理やり持っていき、長ったらしくしている、という印象がある

 

熱血刑事の人と16年前の被害者の父の二人が主人公的なのですが、もう少し物語の早めに出会っていたら、いくらかまとまりがあって、話に入りこめた気がする

 

とにかく最後まで、胸糞悪さが解消されなかったし、要はつまらない

ラストの嫌ミス感もイラっとする

ページ数

370

読みやすさ/わかりやすさ

2/3

展開/テンポの良さ

1/3

私個人の好み

1/5

合計

4

 

2019年 217作品目「二万パーセントのアリバイ」

 

つぶやき:

今年のワーストタイだな