本日のお題は(雨の朝にパリに死す)デス・

 

こんばんは。

 

いつもご訪問いただいてありがとうございます。

 

テネシー・ウイリアムズ原作、エリザベス・テイラー主演の(熱いトタン屋根の猫)で

 

メガホンを取ったリチャード.ブルックス監督の

 

    『雨の朝にパリに死す』...本作品もリズがヒロインを演じます。


まずは

      ストーリー

 

第2次大戦が終わった日、

 

シャンゼリゼ通りは勝利の喜びに湧きかえっていた.

 

”星条旗紙”の記者として軍務についていた

 

 チャールズ(ヴアン.ジョンソン)も、行き交う人と抱き合って

 

喜びを分かち合っていた。

 

 人ごみの中で行きずりの美しい女性から喜びのキスを受けた。

 

 言葉も交わす暇も無く、人の流れに押され、二人とも人ごみに

 

呑まれて行った。

 

チャールズは昔、いつも行っていたカフエである女性に出会う。

 

エルスワース家の娘でマリオン(ドナ.リード)という.

 

マリオンの招待で、その夜エルスワース家のパーテイーに

 

出向いたチャールズはそこで、昼間逢った美しい女性に再会した。

 

 

ヘレン(エリザベス.テーラー)といってマリオンの妹であった。

 

ヘレンは華やかでありながら飾り気が無く、

 

チャールズの心を揺さぶった。

 

 堅実派のマリオンはチャールズに

 

好意を感じていたが、

 

 積極的で天真爛漫な妹が、彼の心を捉えはしないかと

 

不安になった.

 

安に相して、ヘレンとチャールズはこの戦後の苦しみの中で

 

愛し合うようになっていった。

 

 除隊になった彼はヘレンの希望デにパリにとどまり、結婚した。

 

 彼は昼間は通信社に勤め、夜は前々から念願だった小説を書き始めた。

 

 忙しくてヘレンのことを構わなくなったチャールズ、

 

ヘレンという女性........情熱的で、一日一日を大事に思う存分

 

 生きたいと願っている。

 

 本来、やさしくて、心の温かい女性である。二人の間に女の子が

 

生まれ、ビッキーと名づける。

 

チャールズの書く小説は一向に認められない。

 

ヘレンの気遣いもうっとおしく感じ、焦りだけが彼の目の前にある。

 

ヘレンは淋しさで遊び歩くようになるが、本当は家庭的な女性なのである。

 

しかしいつしかヘレンはこういった生活にも飽き始め、家庭のことを

 

真剣に思うようになる。

 

が、お互いに強く愛し合いながらも二人の気持ちは

 

 かみ合わなくなる。

 

ある夜カフエで若いヘレンが男と仲良く話しているのを見たチャールズは

 

喧嘩を売ってしまい、酔って帰って入り口の鍵をかけたまま寝入ってしまう・

 

遅く帰ってきたヘレンは締め出されてしまい雨の中をさまよい、

 

 姉夫婦の所にたどり着いた時にはひどい高熱であった。

 

もともとあまり丈夫でないヘレンは翌日かけつけたチャールズに

 

娘ビッキーの将来を頼み、また永遠の愛を誓って、息を引き取った。

 

 後悔とヘレンの強い愛に身を切られる思いで、

 

 横たわる妻の傍を離れることが出来なかったチャールズ・

 

怒ったマリオンはビッキーを自分のもとに引き取ってしまう。

 

チャールズは 悲しみのあまり巴里にとどまることが出来ずに

 

故国アメリカへ帰る.

 

その後

 

作家として世に出た彼は、ヘレンそのものであるビッキーが忘れられず、

 

 巴里に出てくるが、マリオンは冷たく突っぱねるだけであった。

 

マリオンの夫は、マリオンが自分の愛に目も呉れなかったチャールズを

 

許せないのだということを知っていた。

 

 夫に諭されたマリオンは自分たち夫婦の冷えた気持ちに比べ、

 

ヘレンが死んだ今でも二人は愛し合っているのだということを

 

悟り、チャールズを許すのであった。

 

ヘレンそのものであるビッキーをしっかりと

 

抱きしめるチャールズであった.

 

献身的に尽くすとはどういうことか.

 


ヘレンは温かい。

 

積極的で突っ走るかもしれないが

 

自分に正直な女性である。

 

そして、チャールズを庇い、気を配る.

 

ただ、メイド的な妻にはなれない.

 

そういう彼女に惚れたチャールズだから

 

 それ以上の女性はいないはずだ。

 

 真の意味の家庭的ということは何なのか?

 

愛へのヒントがいっぱい詰まっています。

 

この時代の第二次大戦時代の頃の人間の生き方、

 

もうなんともいえない不埒な人間が、たくさんたくさん出てきた時代。

 

モダンとも言えないモダン、その時代の感覚がよく出てるんですね。

 

またその頃のパリは、そういう享楽を無限に受け入れる街だったのです。


旧約聖書のバビロンは、悪徳と享楽の街であり、捕囚の街でした。

 

そんなところから  バビロンに重ねた・・・・小説の題もいいし映画の題名もステキですね。

 

 

で、リズ・テイラーがやっぱりただの美人じゃないんですね。

 

見事な女の感覚出してるんですね。

 

やはり大した女優さんですね。

 

アメリカ映画というのは”雨”のシーンを実にうまく使う。

 

 殆どが喜びのシーンだ.

 

この『雨の朝......』では

 

初めて二人がデイとをした時、雨に合い、

 

カフエの前で別れるのだが

 

傘が無い為濡れてヘレンは風邪を引く.

 

 

彼女を見舞った時に二人は結婚を誓い合う..。雨が結んだ恋ですね。

 

 最初の雨で肺炎を起こしたのは、

 

ラストの雨での彼女の死を暗示する

 

伏線・・アンダーブロットなんですね。

 

 最初の雨は喜びの雨でしたが、

 

ラストの雨は悲しみの雨となってしまいました・

 

 制作  米  1955年度
 監督   リチャード.ブルックス
出演   エリザベス・テーラー
     ヴアン.ジョンソン
     ドナ.リード
      ウオルター.ビジョン
 リズ、23歳...最高に美しい時、ため息ものです。

 

さて、この作品の原作はと言いますと

 

スコット・フイッツジェラルドーーー

 

1920年から1940年までの活動、

 

    華麗なるギャツビーの原作で知られている人ですね・

 

(雨の朝パリに死す)は短編小説の(バビロン再訪)という作品で

 

村上春樹さんが(バビロンに帰る)と題して翻訳されています。だから小説自体も

 

場面が眼に浮かぶような村上さん独特の美しい文章表現です。

 

 

フィッツジェラルドの自伝的な作品で

 

美しく奔放な妻を病で失い、一人娘を育てた経験の持ち主です。

 

アルコール中毒と闘い、それを乗り越えて数々の名作を残した作家です。

 

そうした若い頃の苦い経験が、この「バビロンに帰る」という短い小説に息吹を

 

与えているように思います。

 

娘ビッキーへの愛にヘレンとの愛を重ね、チャールズは

 

真に立ち直っていくんですよね・

 

村上春樹さんはフイッツジェラルドの作品をとても愛していらっしゃるようです。

 

映画ではヘレンとの愛の形に焦点を充てていますが

 

小説では娘とのやり取り、親娘の情愛に焦点を充てています。