青い空の彼方より
銀色の、矢よりも速く飛び去る一団が
時折キラッと輝く機影を残して
颯爽と、目的地に向かって
速やかな編隊飛行を
展開した。
そしてその展開先は、
千駄ヶ谷の
国立競技場。
その上空で繰り展げられる
爆音と赤青緑三色の
スリーアギトスを、
おおぞらに
見事に描いて
まるで何事も無かったかのように
そして大空の彼方に消えて行った。
航空自衛隊松島基地のブルーインパルス編隊だ。
この大空をキャンバスに
G重力と風を克服しながら
地表でカメラやスマホ片手に佇む
あまたのオーディエンスの期待に応えて。
……あれ、今日は前日の23日では?
そう、確かに。
しかし、ブルーインパルスは
音よりも速いジェット機。
それにちなんで日を
マッハで超えて見ました。
……こうして、
は
オリンピックの成功に
続けとばかり
晴れて8月24日開幕した。
オリンピックは33競技339種目だったが、
パラは22競技なのに539種目
と多いのはそれだけ
障害の度合いが多種多様。
共通しているのはリハビリを目的として発生した大会でもあるが、
パラの語源パラレルは「並行」でもあり、
人間は公平であるべきという考え方に基づく。
つまり、バリアをフリーに……。
それはともかく、私の見たい注目競技は
シッティングバレー日本や
車椅子バスケ日本
個人競技では車椅子テニスの
上地結衣選手であったり
パラテコンドーの
太田渉子選手であったりする。
日本開催のメリットは
時差もなくどこかのチャンネルを
ひねれば、何がしかの競技が出てくる点である。
パラリンピックの父
ルードウイッヒ・グットマン(英)や
中村裕 博士に感謝だが、
如何せん、五輪では検温、マスク、消毒、PCR検査や、
三密回避など競技以外での自己管理体制の忙殺に
追われ、五輪を楽しむ余裕が無かったのも事実。
パラリンピックでも自他感染させないよう
あらゆる手だてが講じられよう。
こんな状態だから無観客は止むを得ない措置だろうとは思う。
……しかし、観客の生の声援があればハッスルするのも
血沸き肉躍るプレーヤーのさがでもある。
なら、せめてワクチン接種した者だけの観客ならいいのではないか。 (吟)