この日、母の日は一滴の雨雫もなく、そして炎暑でもない、この上ないウォーキング日和で迎えた横浜のウォーターフロントに、5千人余のウォーカー達が集まってきた。

 そう、国連WFPウォーク・ザ・ワールド 横浜大会だ。

 

これは、参加して歩くことで国連WFPに寄付が回り、アフリカなど空腹の子どもを救えるし、また参加者自身もウォーキングで運動不足を解消できる一石二鳥のプログラムだ。

「自他共にいいことをした」と思えるいい一日であったのではないだろうか。

だから天も味方して好天を授けてくださったのだろう。

 

 

令和となって初の横浜大会。

10kmコースは定刻10時、健康への登竜門を押し合うことなく一斉にスタート。

すると早速ハマの潮の香が快く鼻孔をくすぐるお出迎えに奮い立ったか、鼓舞されたのかウォーカー達の足取りも軽く勇躍していると、国際橋辺りから眼前に展開する大観覧車が飛び込んできた。

 

 

大観覧車……ある映画の1シーンがオーバーラップしてきたり、そうかと思うと今度は赤レンガ倉庫の間をそぞろ歩いては、あのマーロンブランドの「波止場」のシーンがよぎったり、さらに山下公園でのんびり寛ぐ市民生活を垣間見たりして平和を味わい……。

 

 

いや平和過ぎたのか、歩道橋を上がったところで分岐点で迷い、立ち往生する場面も。

そこに居並ぶ迷い顔同士協議した結果、次は「人形の家」だが、それはどっち?

で去年はこっちだったという者ありで、なんとか迷子になることなく港の見える丘公園に出た。

いつ来てもここの眺めはいい。

……これはカメラに撮らないで自分だけの秘蔵フィルムにやきつけておこう。

 

そしてイギリス館、バラ園、ばら?バラ戦争とかあったし映画「市民ケーン」でもバラのつぼみがキーになってたな。

イギリス館内にも入れたし異邦人としての当時を偲ぶ参考にもなった。

 

 

この辺、山手辺りは外人墓地が在ったり、洋風の建物もちらほら見え、下には中華街もあるし、長崎にも似ていて、何やら坂の町で知られる米国西海岸の桑港(シスコ)に似た異国情緒漂う独特の景観だ。

 

その山手の細道を「WFPの白CAP」の集団が秩序よく列をなして、一通り踏破した後は、下町へと下る階段下りだ。ここは尾道に似ているな。足腰の鍛錬になる。

 

 

横浜スタジアム~馬車は通ってないが馬車道~汽車も通ってない汽車道~ゴールへと向かう電車道。

 

 途中、犬に出逢った。

あれは帆船日本丸の近辺だったか……。

 

 

その犬の凛とした姿が凛々しくまるで背筋を伸ばして闊歩しているように見えたのである。

12時過ぎだったろうか

 

……歩き疲れてその頃は多分お腹も空いていたのかもしれない。

 

いやいや、勘違いしないで欲しい。 決して、おいしそうに見えた訳ではない。

犬もWFPウォーク・ザ・ワールドに参加して途上国の飢餓の子らを救おうとしているのである。

泣けてくるではないか。その毅然とした人類救済の歩きっぷり。

4つの足で、目は遠くアフリカの彼方を見据えて3人の女性参加者を従えて、柴犬と称せられるその犬は、5kmを平然と歩き、汗一つかかないアスリート犬。

犬のオリンピックがあったら出してやりたいほどだ。

健気にも、アフリカに助けに行こうとしているのか。

 

喰われてもいいのか?

 

 

 

……やっぱり腹がへってるんだな。

 

兎に角、ここから離れよう。

「so long」じゃない「Have a nice day」でもない。ええとこういう時は、そうだ「ごきげんよう」だ。

ふぅ~、お昼は焼肉だな。こりゃ。

 

以下はもう素っ飛ばして、いきなりゴールだ。

 

はい、もうおしまい。チャンチャン。

12時半だ。1万5千歩か。

途中のらりくらりとイギリス館など建物見学、見物したので2時間半かかったが、有意義な一日でした。

また一段健康になった気がする。

 

 

ところで……。

 

 

わんわんはどこに行っちゃったかな……。 (笑)

 

 

表題の「❤海と坂とロマンの港街でウォーク♪」は、なにやら、藤沢周平の武家文学でお馴染みの海坂藩や、司馬遼太郎の歴史小説「坂の上の雲」などを連想するが、それでもいいと、そういう意図で標した。 (吟)