<父帰って>第2部
キャスト
左列 上から 金トト(和金)、母(琉金)、琉子(琉金)
右列 上に カマトト(白口和金)、その下に隠れて太っているのが金
時(和金)
平面図 ↑
断面図 ↓
開幕前の集合写真(左から金時、金トト、カマトト、琉子、母)
右が父(カメのコスチューム)、左が母(琉金のコスチューム)
<1ベル>
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<2ベル>
それでは第2幕 開幕します。
自由研究 「真夏の夜の夢」 父帰って
父(カメ)は久々に妻子(金魚)のもとへ帰ってきた。
母 「お父さんのご飯、残しておきましたよ。菜食主義でしたからね」
琉子 「お父さんお帰りなさい。暑かったでしょう。まぁ、よく焼けて。
真っ黒よ」
父 「そうか、モグモグ。噛めカメ。これ喰い終わったら遊んでやる
からな。琉子も随分肥ったなぁ」
琉子 「まぁ失礼ね。夏バテしないようによ」
金時 「お父さん、もう夏休み終わっちゃうよ。ねぇどこか遊びに連れ
てってよー」
父 「ん。そうか、どこがいい?
じゃあ、市民プールでも連れてっちゃるか」
金時 「・・・・・・・いやプールはいいや。ここだってプールじゃないか」
金トト 「おとうさん、それより夏休みの宿題がまだなのよ」
金時 「あ、ぼくもだった。自由研究も、絵日記も……」
父 「なんだぁ、また今年もかぁ……」
金トト 「だってぇ」
父 「しようがない。ちょっとだけだぞ」
子ら 「わぁ~い!、やっぱりボクらのお父さんだー」
父 「こらこらあんまりはしゃぐんじゃない。カメラがブレるじゃないか」
父 「自由研究かぁ。お父さんが子どものころは観察日記をつけてた
なぁ」
金時 「何の?」
父 「カブトムシとかクワガタだったかな」
金時 「今は高いよ。我々金魚より高いよ」
父 「そうか。じゃ金魚にするか。
金魚のヒレってどこに何本何枚あるか知ってるか?」
琉子 「おとうさん……」
カマトト「もう、お父さんったら・・・・・・・帰って」
父 「あ、いや、わりいわりい」
金時 「今どきそんなのWikiで調べれば誰でも分かるから自由研究に
ならないよ」
父 「そうか。浦島太郎の送迎をしてるうちにそんな時代になってた
のか」
琉子 「・・・・・・」
金トト 「おとうさんっ!」
子ら 「もう~お父さんたらぁ」
母 「まあまぁ、みんな、お父さんはね、今重要研究しててピントが違
うんですよ」
カマトト「重要研究?」
母 「そうよ、金魚とカメの同盟を結ぶために今カメルーンに潜入捜
査に出向してるのよ」
父 「おい、その話はまだ早いよ」
母 「あっ、そうだったわね。つい口が滑って。ごめんなさい」
父 「おっと、そろそろツープラスツーの会議の時間だった。じゃ行っ
てくる。アデュー」
このあと返却期限の読みたい本があるので第2部はこのへんで幕~
~ 第3部につづく