アメブロはや10年の節目
それならここらで、頑張ってる人たち応援記事でも書くか。
市中に出向き探索。
心ひきつける人物はいずこ。
で、Hitしたのが、上野精養軒の某ウエイトレス嬢。
その顛末をかいつまんで記すると。
某月某日。
一度は訪れたいとかねがねリストに名を連ねていた、昔から名高い上野精養軒に。
丁度ランチのごった返しも済んでディナーまでにはかなり時間のあるティータイムの頃でしたでしょうか。
店内の雰囲気も寛いだまったりとした和やかな空気が漂う午後のひと時でございました。
噂には聞いておりました精養軒の伝統のサービス、その一端を垣間見るべくさりげなく一般人を装って潜入。
しかし、目が効く、鼻が利くという御仁はどこにでもいるもので、却ってこちらがあたふたとさせられてしまいました。
「ティータイムのセットメニューはこれですね」
「ウィ、ムッシュー(そう聞こえたの)」
「セットメニューの中にある季節のアイスクリームというのは何でしょう?」
「ウィ、ナスです」
「ナス?」
「ウィ、ムッシュー」
「えっ、なすって、あの、武者小路実篤の絵の茄子?」
「うぃ」
「・・・・・・」(著者、しばし絶句)。
とっさに茄子味のアイスのイメージが湧かなかったからだ。
そのウエィトレス嬢、さらに勝ち誇ったようにセットになっております珈琲か紅茶はいかが致しましょう? と。
うう、ここで押し切られては面目が立たない。
そこでおもむろに反撃に出る。
「茄子のアイスに合う飲み物はなんでしょう」
とかるくジャブを入れてみる。
「そうですね。アイス珈琲などはいかがでしょう」
なるほど観測気球を上げて来たか。
なら、乗っかってやろうかい。
「ではアイスティーをお願いしましょう」
さらに追い打ち
「レモンを浮かべていただけると茄子にも相性がいいかと。私と貴女のように」
(下の句は小声でほとんどモノローグ)
なぁんてね。
するとその女給さん、いえウェイトレスさんの目が猫のように妖しく光った。
・・・・・・ような気がして、茄子のアイスが来るまではらはらどきどき、どきがむねむねして弾んでたような気がした午後のひと時でした。
また会いたい。
そう、貴女との愛撫に似た突っ込んだトークに。
そうですね。
そんな気障な台詞を相手に言わせるほどの情熱をもって接客サービスができたら合格ですね。
それは無機質なえらそうなサービスよりずっと現代にそしてこの先にも生きていく本来のサービスですね。
マニュアルでは伝えにくい、こころの伝承、継承のお話でした。
以上