北島、100メートル平泳ぎ連覇 58秒91の世界新
北京五輪第4日の11日、競泳男子100メートル平泳ぎ決勝があり、北島康介(日本コカ・コーラ)が58秒91の世界新記録で2連覇を果たした。アテネ五輪の100メートル、200メートルに続き、日本競泳史上最多の3個目の金メダルを獲得した。68年メキシコ五輪から採用された同種目で初の連覇となった。今大会の日本勢の金メダルは、前日の柔道男子66キロ級の内柴正人(旭化成)に続いて2個目。
北島は9日の予選は59秒52、10日の準決勝は59秒55と、ともに全体2位で通過。59秒41、59秒16と五輪新を連発して突破してきたダーレオーエン(ノルウェー)に後れを取っていたが、決勝で持ち前の勝負強さを発揮した。
北島は東京都出身の25歳。シドニー、アテネに続く3大会連続の五輪出場を果たした今大会は、競泳選手団の主将を務めている。14日決勝の200メートル平泳ぎでは今年6月に2分7秒51の世界記録をマークし、本命視されている。
「完ぺき、理想の泳ぎ」。電光掲示板には58秒91。前人未到の世界新記録が輝いた。先にゴール板にタッチした選手はいない。北島康介選手(25)=日本コカ・コーラ=はタイムを確かめると、右手のこぶしを握り締めて力強く突き上げ、雄たけびを上げた。重圧をはね返しての連覇。タオルで顔を覆い、涙を流した。 |
- 「北島康介」プロジェクト2008 (文春文庫 お 33-2)/長田 渚左
- ¥600
- Amazon.co.jp