シカのすぐるちゃん(オス6歳)が甘えにきたのですが、わたしは作業に夢中になりそれに気づかずにいました。
すぐるちゃんの「気づいて!」の行動でわたしは気づいたものの、すぐるちゃんはすっかりプンスカ状態(汗)。
自分の声に気づかないわたしにすぐるちゃんは、わたしの背中の肉を口でつまみ引っ張りました。
すぐるちゃんのその行動でわたしは気づき、すぐるちゃんの方へ振り向くと……。
すぐるちゃんは目をつり上げて、耳を後ろに下げ、目頭を膨らませて(↓の画像の部分)「フンッ!フンッ!」と怒っていまいた。
「声かけてるのに、なんで気づいてくれへんねん!」とすぐるちゃんの心の声が聞こえてくるようでした。
鹿の観察をしていると、怒っている時・イライラして気分が良くない時、興奮した時は、下の画像の矢印の部分を膨らませて広げることがわかりました。この部分の内側に小さな穴があります。
怒るすぐるちゃんにわたしは「気づかずごめんなさい」と謝り、すぐるちゃんの体を撫で撫で。
すぐるちゃんの怒りはすぐに落ち着きましたが、何か言いたそうな表情をしていました。
わたしが誤ると「いいよ」と許してくれる寛大な心を持っているシカとイヌたちです。
動物たちの寛大さや優しさを見習いたいです。
ところで、鹿にノミがいるという記事を見たのでおどろいています。
なぜなら、植物の生い茂る山の中で生活する鹿たち(わたしが住んでいる地域の野生の鹿たち)で体にノミがいたのを見たことがないからです。
記事によると、鹿の体をノミが走っていた・鹿は野生動物なのでノミもマダニもいますとのこと。
●鹿にはノミもいるという記事はこちらです↓↓↓
わたしの住んでいる地域の鹿たちにだけにノミがいないのではなく、宮島の鹿たちにもノミはいません(参考資料:宮島地域シカ保護管理計画(第2期改訂版))。
目視でわかるのは、マダニとシラミバエです。
我が家で鹿たちを保護した際、体にいる虫の確認をしまたが、ノミはいませんでした。
保護した鹿たちを診察してくれる獣医師も、保護時に皮膚の確認をしてくれましたが「ノミはいないんだな」と言っていました。
今まで関わってきた鹿たちの観察から、マダニとシラミバエは無数に確認しています。奈良公園のシカたちの観察でも、マダニとシラミバエは発見できました。
ノミの場合、動物の毛をかき分けて皮膚を確認して発見できることがほとんどです。
鹿の毛の表面などを歩き回っているのはシラミバエが目立ちます。
この記事を書いた石井獣医師はこのように述べています。
「獣医師の目から見て、鹿の中で毛並みが悪く、後ろ脚で体を掻いている鹿にノミの多い確率が高いです」。
奈良公園の鹿の場合、皮膚病である個体もおり、単に毛並みが悪い、体を搔くという行動から「ノミの多い確率が高い」と言うのはあまりにも雑な見解だと思いました。
この記事内容で他にも気になることがあったので意見します。
記事にはこのように書かれています。
「鹿のフンは、奈良公園の職員が処理しているわけではなく、片づけ役として、コガネムシ(フンコロガシとも呼ばれます)が活躍しています」。
たしかに奈良公園にはフンコロガシがいます。
しかし、近年、奈良公園の通路などのフンを回収する人たちが増えています。
少し前の奈良公園の鹿の調査の時にちょうどこの話になりました。
奈良公園の鹿の糞はフンコロガシが処理しているという意見に対して、奈良公園をよく知り、奈良公園の鹿たちの調査を続けてきた人たちは「これ、違うよね。最近、糞を掃除する人が増えているので、(奈良公園の)鹿の糞を処理しているのは人間だよね」と。
同居人Kも仕事で奈良公園へ行っていた時に、通路に落ちている鹿の大量の糞を毎朝掃除する人たちの姿を見ています。
この記事の正確性はどうなっているのだろうか?と思うと同時に、人間が生活を養っている奈良公園の鹿を「野生動物」だと強調する内容に違和感があります。
そういば数年前にも石井獣医師の記事に対して思ったことをブログに書いていました。
●その時の記事はこちらです↓↓↓
現在、バイアス(偏見など)が報道に強くかかっているので、記事を読む際にはそれを意識し、クリティカルシンキングを持って内容の正確性など検証してほしいなと思います。
野生動物に対する偏見や差別などから、野生動物に対する不適切な記事が多いのでわたしは怒っています。
奈良公園の鹿たちのマダニ・シラミバエ寄生は、山で生活する鹿たちに比べ、大変少ないです(当然ですが)。
奈良公園の鹿の体に数分密着するなどしなければ、マダニなどは人間側へ移動してこないと思います。
鹿の側を歩いたり、少し接近したりするだけなら問題ないでしょう。
珍しくひっついて休む鹿たち。
犬たちの朝の挨拶。
「おはよ~!」
混雑する朝のキッチンに「ご飯食べた!」と報告に来てくれる犬のしゅんちゃん(オス12歳)。
お鼻にコメがついているよ~。
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