少し前にタイヤが首にスッポリ入っている鹿の記事を見た。
首にタイヤをぶら下げたまま生活をしている鹿が発見されたのは2019年、それから2年その鹿を探し2021年にようやく鹿の首からタイヤが取り除かれた。
タイヤは金具もついていたことから、簡単に取り外すことができず、鹿の角を切ってタイヤを取り外したそうだ。
鹿の首辺りは大きな傷になっておらず、軽い傷があったため、炎症を抑える薬を投与したということだ。
軽い傷であってもきちんと投薬するところがすごいし、何年もその鹿を探し続け、タイヤを取り外そうとしているところが本当に尊敬する。
「これくらい大丈夫だろう」とか「自然に任せておけばいい」とか「ほっといたらいい」など無責任なことなく、困っている動物に手を差し伸べることが当然として行われる社会に生きる動物たちは、そうでない社会で生きる動物たちより生きやすい。
わたしたちの社会では、困っている野生動物がいても何かと理由をつけては救護しないし、行政が野生動物を救護する体制も整っていないことから、ここに棲む野生動物たちは大変苦しんでいることが安易に想像できる。
ここでは、鹿や猪など「害獣」とレッテルを貼られている種については、ほぼ助けの手は差し伸べられないが、他の国は違う。
人間との間に問題が生じている種であっても、困っているなら助けることが行われている。
この違いはいったい何なのだろうかと考えると、交差した意識や認識の複雑性もあり根深いだろうと思う。
この社会では、人間であっても本当に困っている人たちが困らないように生きることができる社会ではなく、排除する傾向があり、困っている人たちがさらに苦しむということが起こっている。
人間同士でもそうなのだから、種の違う動物たちはもっとひどい扱いを受けている。
他の国の動物や自然に対する感(認識・理解)を見習いたいものだ。
首にタイヤが入ってしまった鹿を追跡していた関係者は、「野生動物が生活している地域に住んでいる人は、野生動物の身体に絡みそうな人工物を取り除いておくように」と言っている。
わたしたちは、野生動物たちの生息地で生活していることをしっかり認識しておく必要がある。
そして、野生動物たちが人間の活動や物なので苦しまないように配慮し、地球を共有していかなければいけない。
野生動物を救護する専門チームがある国は、野生動物の福祉をもきちんと考えられているので、救護される野生動物たちの苦痛やストレスなどは最小に抑えられているだろう。
動物の立場にたち、動物たちのことを最優先に考え行動できる体制が整っていることはうらやましいかぎりだ。
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●鹿たちを保護してからしばらくブログを書いてきて、多くのことを学んできました。もちろん、これからも野生動物や自然環境、社会と動物の関係性について学んでいきたいと考えています。
人間活動が拡大していく中で、野生動物とのかかわりについてこらから特に課題となってくることから、わたしが鹿たちを保護・レスュキーしたことから経験し学んだことを、少しでも多くの方たちと共有をしたいと思っています。
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