今日は昨日より湿度が低く犬鹿たちは気持ちよさそうに午後の時間をすごしていた。

 

早朝にフレッシュ葉っぱを取りに行き、鹿たちに庭で食べてもらっているが、ここ最近、

朝夕に吸血する虫たちが活発に行動しているので、鹿のすぐるちゃん(♂4歳)とのぞみちゃん(♀推定3歳)はフレッシュ葉っぱを食べるより虫から避難を今日は優先していた。明日から最初から室内で食べてもらおうと考えている。

 

ところで、3月に奈良公園内のナンキンハゼ大量伐採のニュースを知り、奈良公園室に3月5日に質問を届けた。返答を待っていたが届かないので、先日再度メールを送信した。

 

すると返信があったのでよろこんだのだが、内容を読んで固まってしまった(苦笑)。

 

質問に対しての回答が無い状態に・・・。

 

★わたしが届けた質問はこちら

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「奈良公園のナンキンハゼ 伐採へ」についてのご質問

 

NHKニュースで「奈良公園のナンキンハゼ 伐採へ」という報道がありまた。そのことで、伐採が鹿の生息環境に与える影響について懸念しているため、いくつかお聞きしたいことがあります。お手数をおかけしますが、ご回答のほどよろしくお願いします。

 

1.         ナンキンハゼを伐採するのは、どのエリアで行われますか。

2.         その各エリアで何本を伐採するのでしょうか。

3.         そのエリアは鹿たちが暮らしている範囲も含んでいますか。

4.         原始林を守るためナンキンハゼを伐採するとのことですが、ナンキンハゼは、どの範囲の生態系・自然動植物にどのように影響を与えて、生態系にどのような悪影響を与えているのでしょうか。

5.         竹田博康室長は報道で、「あるべき姿に戻す」と言っていましたが、「あるべき姿」とは、どのような姿なのでしょうか。

6.         ナンキンハゼを伐採して、代りに松や桜を植えるということですが、松や桜を植えることは、自然生態系にどのような影響を与え、自然動植物にどのような影響があるのでしょうか。

 

お手数をおかけしますが、ご回答のほどよろしくお願いします。

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★奈良公園室からの回答はこちら

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こちらは奈良県奈良公園室です。
 奈良公園のナンキンハゼについてのご意見に対し、回答いたします。

 奈良公園は大正11年に名勝指定を受け、当時の景観や植栽樹種を指標にしつつ、公園の生態系や景観を適切に保全するため、整備を行っています。
 今年度は、東大寺参道の東側に位置する浮雲園地での整備を予定しています。
 ナンキンハゼは中国原産の外来種で、シカが嫌って食べず、生命力がとても強いので、他の樹種が育たなくなり、生態系が崩れる危険があります。
 

3月5日のご質問については、奈良公園室での受信を確認できておりませんでしたが、最終的な回答が遅くなり申し訳ありませんでした。
 今後とも、奈良公園をよろしくお願いいたします。

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ナンキンハゼの大量伐採は、生態系に脅威を与えるということを理由に決定されたそうだが、大正時代の景観を目標にしつつ、公園の生態系や景観を適切に保全するために行っているとのこと。

 

生態系のことをきちんと考えられていれば、このような回答ではない質問に答える内容だったと思う。

 

現在の自然生態系を壊してまで、なぜ、大正時代の景観にしたいのだろうか?という疑問がある。現在の自然環境を人為的に操作することが自然生態系を崩す行為であることの認識がされていないのだと思った。

 

そして、適切な生態系や景観とは?

 

現在の自然環境の操作は、今の自然動植物の相互関係を破壊する行為であり、生物多様性を減少させる可能性も大いにある。

 

そのことから、生態系の保全とは程遠い行いではないだろうか。

 

「適切な」という言葉の中にどのような意味が含意されているかわからないが、もし「伝統」というもののために行っているのであれば、現状を見てほしいと思う。

 

地球自然生態系というのは人間が思い描くようにすべてをコントロールできないものであり、人間が手をくわえることで生態系の秩序が悪化する場合がほとんどだ。その度に生物は生存の脅威にさらされる。

 

自然生態系の保全というのは、自然の動植物たちで作られていく。そのため、生物の多様性がとても重要なのだ(なので現在世界各国では生物多様性回復・保護活動を積極的に行っている)。

 

そして、回答には「ナンキンハゼは中国原産の外来種で、シカが嫌がって食べず~」と書かれていた。差別的な発言にゾッとした(差別的発言をするべきではない)。

 

奈良公園内で生活する鹿たちがナンキンハゼを食べないのかを調べると、食べている個体がいることがわかった。

 

どれほどの個体がナンキンハゼの葉を食べているかわからないが、生物学的には動物は生息している場所によって同じ種でも食べ物が違っているのが観察されている。生物たちにとって「外来種だから」とかは関係がない。生活している地にある食料になる物を食べるのだ。

 

その地が、食糧に乏しい場所であれば、移動することもあるが、奈良公園のような人間が鹿をその地に縛り付けている状況下では、鹿たちはその場にある食べることができる物を探して生きていることだろう。

 

ナンキンハゼは種子(皮)に身体に影響を及ぼす毒性があるそうだ。草食動物たちは植物の毒素を摂取することがあり、それは、栄養価と美味しさ、中毒、動物の栄養状態(栄養不足・空腹)などがあげられる。

 

栄養ストレスがある場合、食糧が豊富な時は食べない植物を選択する可能性があるそうだ。なので、動物の有毒植物に対する認識は、餓死状態になると変化する可能性があるという。

 

★参考文献

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草食動物の毒素の対処について調べていると、草食動物たちは植物毒素に対する開発されたメカニズムがあるとわかった。なので、他の資料では、草食動物が毒性に対応して生きていることが書かれていた。

 

草食動物たちも犬たちと同じで、発達した嗅覚で有毒であるかそうでないか分析でき判断することができ、動物たちはわたしたち人間よりもはるかに発達した器官で生存に必要な行動を行っている(動物たちは自分で調節をしている)。

 

奈良公園室の回答には鹿はナンキンハゼを食べないと書かれていたが、実際は食べている鹿がいて空腹をしのいでいるのは確かだ。

 

ナンキンハゼの大量伐採は、生態系を口実に目的は「伝統」と思えるのはわたしだけだろうか。

 

動植物やこれからの地球環境のためにも、自然動植物の相互関係を大事にしてほしい。

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