温泉を祭っているのかな、それとも山の安全を祈願しているのかな。
道は完全に登山道である。最初は身体が慣れないからとってもきつい。不節制だし、喫煙者だし、体重は歴史的数値だし。
突然現れた「三国一の湯」は徒歩7分くらいだったのだが・・・湯が枯れている。浴漕は枯れてはいないが、供給がないのである。手を入れると冷たい。さすがにこれでは入る気が起きない。貯まっているのはたぶん雨水である。ちなみに温泉バカではあるが、バカではない。でも普通の人からみれば、バカではある。
ロッジの掲示によれば
源泉名 三国一の湯
泉質 酸性ーアルミニウムー硫酸塩泉
泉温 36.8℃ pH 2.6
湧出量 11ℓ/分
なのである。これは配管の問題のような気もするけど残念である。
しかたなく先に進む。
「三国一の湯」から「仙気の湯」までは徒歩5分。これはほぼ予定通りだったが、3分で視界が開けて平坦な部分に出て、目視できるようになる。
「仙気の湯」は先客3名だったので、われわれはその上100mにある「薬師の湯」に先に入ることにした。O氏は喫煙暦なしのダイエットに成功してとってもスリムなのでひょうひょいと先に進み、この時点ですでに「薬師の湯」に到達している姿が見える。そして上から×印を送ってくる。「だめだ、入れない」という。聞くとちょろちょろしかお湯が出ていなくて冷たいという。
そうはいっても確かめないわけにはいかないし、なんとなくいけるなと思ったのでわしも登る。ここはかなりガレた道であった。
手を入れてみるとあたたかい。たぶん34~6℃はあるだろうと思われたので迷わず入ることにした。
ちょろちょろの投入量の源泉だが、温度は熱く、味は草津の西の川原露天風呂に似ていて、酸っぱい。
毎分12ℓの湧出量にはぜんぜん達していないので、人為的な調整か、自然発生的な問題がありそうだけど、ぬる湯好きにとってはかなり快適である。入ってみると35℃台はありそうだと感じた。岩風呂でなかなか身体の置き場が定まらない(背中が痛い)感じではあるが、一人だったらかなり長湯しそうなお湯だった。
「仙気の湯」は木の浴槽で大きさも最大である。塩ビのパイプから源泉が投入され、黒いホースからは水が供給されていたが、このホースの位置だと排水路なので、浴槽には投入されていない状態。温度をみながら、利用者が調節するのだ。
投入量は薬師湯からくらべると、はるかに多く、泉温も40℃の適温である。
源泉名 仙気の湯
泉質 単純酸性泉
泉温 79℃ pH 2.8
湧出量 4.9ℓ/分
この湧出量からするとMAXで投入されている。温度が40℃くらいだったのは、利用者が水を投入して調節した結果だったのだと思われる。飲んでみると、この酸性にしてその酸味がないのでちょっと違和感がある。
とにかくこの「仙気の湯」が一番人気で、他は入らなくともここだけは入って帰る登山者がほとんどだという。たしかにこの湯だけが先客ありだった。
しばらく楽しんで今度は下りのルートだから気が楽になる。
3分ほどで「新黄金湯跡」に到着。新なんだけど廃湯されてしまっている。どんな野天湯だったのだろう。
更に2分で黄金湯に到着。下りだと早い。
黄金湯は木の浴槽であるが、ぬめりがあるし、水苔が付着した感じである。これは仙気の湯にはない現象で、泉質による違いなのかとも思われる。
源泉名 黄金湯
マグネシウム・炭酸水素塩泉
泉温 44.3℃ pH 7.2
湧出量 47ℓ/分
pHに注目すると、黄金湯だけは中性なのである。その他の湯は酸性が非常に高いものなので、水中植物が発生できないのではないかというのが、その根拠である。
入浴目線がないのは入らなかったわけではなく、後続の入浴者に追いつかれたからである。
入浴後、広場で山の景色を眺めながらこの方を話をさせてもらったが、東京からいらっしゃったそうで、蓮華温泉は三度目の正直。過去2回は台風などで断念された。登山愛好者でも、温泉愛好者でもないのだけど、どうしてもここに来てみたかったのだそうだ。
わしが温泉好きでここで200湯目だという話をすると「どこが一番良かったですか」と質問された。突然聞かれてもなかなか答えられないものだね。いくつかの名前は頭に浮かんだけど、それぞれに良さがあってなかなか一番とは云い難いものだよ。
夜の蓮華温泉につづく

















