【Autumn】
一年で一番美しい季節はいつかと問われたら、私は迷わず、”秋”とこたえます。
ふと目覚めた朝に少し寒さを感じた時、赤や黄色に色づいた木々を見た時、
月の淡い光が心に沁みた時、秋という季節の、深く美しい息づかいを感じるからです。
A-Selectの"Season Collection" 4作目にあたるこの「Autumn」では、
そんな秋の奥深さと美しさを感じる音楽を集めてみました。
Feel the Autumn.
Feel the Music.
心で感じる、秋と音楽を。
-----
1. "SERENITY" E.S.T.
秋のはじまり。木々が色づいてきた時、その静けさや奥深さを感じる時。
私はスベンソンのピアノを聴きたくなります。一つ一つの音の丁寧さが、秋を思わせるこの曲を。
まずはしっとり、秋を感じてください。
2. "What Is Your Problem?" Annekei
「Spring」にも登場した、Annekeiからの1曲。
二人の何かを掛け違えてしまった時、何がそうさせたかもわからず、
でももう、何かが決定的に違ってしまうとわかった時。
その瞬間が、実は一番、辛いのかもしれません。
秋という季節は、なぜか別れを予感させる。そんなふとした不安を、Annekeiが瑞々しく歌い上げた1曲です。
3. "Englishman In New York" Sting
Stingのこの曲はいかにもNYらしい。
私がこの曲を初めて聴いたとき、私の知るNYの空気が一瞬で蘇りました。
Jazzアレンジの中にも、確実に残るStingの世界観。ここに、彼の音楽の強さを感じます。
都会の秋を歩く時、お供させたい1曲です。
4. "Real Love" Karin( Mary J.Blige)
日曜日の朝、私以外に誰もいなかったあるカフェで、一目惚れならぬ、一聴き惚れしてしまった曲。
Karinの歌うこのバージョンが色っぽくて、実は、Mary J.Bligeが歌うのよりずっと好き(笑)。
あなたはあなたの、"Real Love"、ちゃんと探せてますか?
5. "今夜はブギー・バック(nice vocal)" 小沢健二
懐かしい曲、そんなイメージだと思います。
この曲を初めて聴いたとき、実は若干衝撃を受けました。何ともいえないこの曖昧なテイストに。
当時の衝撃が忘れられず、結局今でも良く聴いています。
曖昧な秋という季節に、何も考えずに聴きたい1曲です。
6. "When October Goes" Chihiro Yamanaka Trio
運命の出会いというのが、誰の人生にも一度や二度はあると思います。
山中千尋さんが弾くJazzは、私にとってはそんな出会い。
山中さんの曲を聴いて、それまで毛嫌いしていたJazzという領域を見てみたいと思ったし、
そう思ったからこそ、今の私の音楽性があるのだと思います。
ポイントは、Jazzらしくあり過ぎないこと。そしてそれが、今でも私がJazzに興味を抱き続ける理由です。
7. "Where Did Our Love Go?" Stephanie Mckay
しびれる曲。久しぶりにそんな曲に出会えたと、そう思いました。
Stephanie Mckayは気になっていたけど、これだ、と思う。そんな感覚。
"Where Did Our Love Go?"という言い回しもお気に入りです。
8. "Torn" Natalie Imbruglia
1998年、オーストラリアに1ヶ月滞在していた時に、毎日ラジオから流れてきた曲。
もう10年以上も大好きな曲。
歌詞の切なさとは裏腹に、何とも言えない爽やかさに、私はなぜか晴れた秋の空を感じます。
晴れた空と、涼しい風、秋の匂い。そんな休日に、流しておきたい一曲です。
9. "Rain" Razah
私が最近注目している、Razahから。
"Rain"というタイトルだけど、私には秋の風に包まれた海が見えてくるんです。
秋の海は、すごく優しい。冷たい水が、温かくさえ感じる。
湘南育ちの私が、湘南の海のそばで聴きたいと思う、一曲です。
10. "Autumn Leaves" Bill Evans
「月日は百代の過客にして、行かふ年も又旅人なり」。
EvansのAutumn Leavesを聴くと、私はこの芭蕉の句を思い出します。
結局、留まっているものなど何も無い。
秋に舞う枯葉のように、人生がはかなく移ろうものだとするならば、その移ろいを楽しむことができるぐらい、
いつも自分に余裕を持っていたい。芭蕉のように、Evansのように、時を感じるための一曲です。
11. "My all" Jose Molina, Mariah Carey & Orchestra Sinfonica Italiana
たっぷりとしたラブソング。たまには、こういうのも、聴いておかないと(笑)。
どんなに頑張ったところで、女性なんて、所詮こんなものではないかと、
この曲を聴くといつも私は、そんな風に思ってしまいます。
"I give my all to have just one more night with you."
そして、こう言ってしまうところこそが、女性の強さかもしれないな、と。
12. "Departure Bay" Diana Krall
Diana Krallが、旦那様のElvis Costelloと、はじめて本腰を入れて作ったアルバムからの1曲。
Costelloの色が滲み出るこの曲は、私が秋に欠かさず聴く曲です。
秋の夜に、ひとり何となく、昔を思う。
楽しい思い出も、寂しい思い出も、恋しい思い出も、全部大切な思い出として残すために。
そんな夜に、聴いておきたい一曲です。
13. "11:07 Pm" Dizzy Mizz Lizzy
最後は、Dizzy Mizz Lizzyから、素敵で切ない一曲を。
これを聴いていると、色々な人の、色々な11:07Pmの物語が、見えてくる気がします。
今日のあなたの11:07Pm。どこで、何をしていますか?どんな物語を、生きていますか?
☆今回はジャケットデザイン2種類!どうしても両方とも捨てがたくて、2つ作ってもらいました☆
★ちなみに、写真とデザインを担当していただいてる、Katsura MizunoさんのFlickrページはこちらです。
すごい素敵な写真達ばかりですよー。是非一度、ご覧ください!→ www.flickr.com/photos/kaymiz/
★
---
A-Select Producer:Asako Toma
Photo & Design:Katsura Mizuno