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  悲しみを乗り越える時に・・・

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「山田さん・・・お一人ですかね?奥さんは?」


「はい、妻は友人と会っています。この前はお世話になりました。今後とも宜しくお願いします」


「いやいや、署長からも頼まれていますから、何かあったなら遠慮なく役場に相談して下さい」


「すいません。何も知らないものですから、ご迷惑をかけるかと思いますが・・・」


「今度の選挙には出馬してもらいますよ。当選は間違いないし・・・それまでに色々と勉強しておいて下さい。それと、定期的に役場で勉強会がありますから、それには出席してもらいますよ。明日、連絡しようと思っていたのですが、ここでお会いしたので・・・」


「こんな僕でもいいのでしょうか?」


「ハハハ・・・何を言うんですか。署長が応援しているのですよ。何の問題もありません」


その会話を聞いていた店の女主人は小走りに近寄ってきた。


そして、助役に一礼すると・・・



「失礼な態度ですいませんでした。署長さんの知り合いだとは知りませんでした。許して下さい。これからは気をつけますから・・・」と、深々と頭を下げた。

何だ?署長の知り合いということでこんなにも態度は一変するのか?


「何?何かあったのかね?」と、助役が尋ねた。


「いえ、たいしたことではありません。気になさらないで下さい」


「それならいいが・・・さて、こっちもとんかつ定食を四つだ・・・」


ここでも署長の権限の凄さというものを見た気がした。



食事が終わると店を出た。ビールのせいか少し酔ったようだ。



カードの残高は二百万円以上あった。



何だ?九十万円なのに・・・僕は美幸の言葉を思い出していた。


結婚するとカードの残高が増えるということを・・・


結婚すると男にも女にも百五十万円の祝い金が入ると・・・



また、街の探検に行く。今度は、大きな公園が見えてきた。家族連れが何人も楽しく遊んでいた。


ベンチに腰掛てボーっとその光景を見ていた。どこの町にもある当たり前の光景だ。


子供の大きな声。親の子供を呼ぶ声。そして笑い声。そのどれもが普通だ。


ふと、公園の端に目をやると、不思議なことに気がついた。


立て札が立っていて、そこには大きな文字で書かれていた内容だ。



禁止事項としていくつかの文字。



午前九時から午後五時まで利用出来ます。


住民カードを持っていない方は入ってはいけません。


独身の方は入ってはいけません。


公園内での飲食は禁止します。


野球やサッカーも禁止します。


以上、街条例によります。


定期的に監視員が巡回しています。


不審な人を見かけたなら監視員か警察まで連絡して下さい。



そのいくつかは当然としても他は何か違和感がある。すると、誰かが肩を叩く・・・



「住民カードを見せなさい」制服を着た男であった。警官ではない・・・これが監視員か?


「えっ・・・」


「早く見せなさい・・・それとも持っていないのか?」


「持っていますよ・・・えぇっと・・・」服のポケットを探したがない、ないのだ。


確かにさっきまではあったはずだ。定食屋で支払いをしたのだから・・・


「ないようだな。名前は?どこから来た?」


「持っています。さっき、定食屋で食べた時に忘れてきたようです」


「忘れた?そんな嘘はつくな・・・」


「運転免許証はあります・・・」


「見せてみろ」


「はい」


「何だ?この街の奴じゃないな。山田さん?」


運転免許の住所変更をしていなかったのだ。どうすることも出来ない。



「本当にこの街の住民です。間違いありませんよ。定食屋に行けば・・・」


「また、みえすいた嘘を・・・」


その男は、容赦なく僕の手に手錠をかけて、電話で応援を呼んだようだ。


ほどなくして警察のパトカーが来た。そして強引に車に乗せられた。


どんな言い訳をしても聞く耳はないようだった。














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■第四章 隠されたこと


美幸の友人たちはリビングに集まっていた。テーブルには豪華な料理が所狭しに並んでいた。


「あらっ、結構いい男じゃないの?」一人の女が言う。


「そうよね。俳優の誰だっけ・・・似ていない?」


「そうかなあ・・・でも、この街ではいい男の部類よね?」


「うん、私もそう思う。美幸もいい買い物をしたわね?」


と、四人の女が、やかましくまくしたてた。


「皆、何を言っているのよ・・・茂さんです。宜しくね」


「初めまして・・・」と、僕は頭を下げた。



美幸が女たちを紹介してくれている。年齢的には美幸と同じか年上のように感じた。


その女たちは口から生まれたように、色々と話している。マシンガントークというものだ。


僕は、まるで生贄にされた小動物のように静かにしているしかなかった。


「茂さん?昨夜は大変だったわね?」と、一人の女が尋ねてきた。


「えっ?」


「事故死よ・・・事故なのか何なのかは知らないけど・・・ハハハ」


「余計なことは言わないの・・・」と、美幸が口をはさんだ。


「そうか・・・まだ、早すぎるよね・・・美幸?子供は?」


「子供・・・欲しいけど・・・まだ・・・」


「まだ、何なのよ?」


「・・・」


「早く作らないと、色々と困るでしょう?百合町のあの人なんかは・・・」


「だって・・・子供が出来ない体だったでしょう。仕方ないわよ」


「だから、子供が出来るかどうかということのためにも早くやってみないといけないのよ。もし、どっちかに問題があったなら、早く何とかしないとね?」


「茂さん・・・子供が出来たことはあるの?独身だったようだけど、それは関係ないし・・・」



何という質問なのだ。僕は何と答えたならいいのだろう?


確かに、高校の時に付き合っていた女とセックスをして赤ちゃんが出来て堕胎したことがあった。


こんな場所でしかも美幸の前で言えるわけがない。


「そんなことはないです」


「そうなの?じゃあ、種無しということもあるわよね?美幸はどうなの?」


「私・・・分からないわ。でも、一度は診察してもいいかなと思っているの」


「早いほうがいいわよ。私なんかは二年も出来なくて診察したけど何もなかったわ。相性というものもあるしね。美幸?」


「うん、診察してみるわ。一年も出来なかったなら・・・」と、僕の顔を覗きこんだ。


「さっ、旦那さんの顔も見たから、これからは女だけで楽しみましょう?」


僕は用無しということになった。



美幸が、八時までに帰るから、夜は適当に何か食べていてと言う。


僕は藤村という家を出て、もう少し探検してみようという気持ちになった。


あの女の、まだ、早すぎる・・・という言葉も頭の中にひっかかっていた。


さらに、子供が出来ないということは何に困るのだろうか?


腹も空いたのでどこかの店を探すことにした。


とにかく駅前に戻り、そこから探してみようと思った。


駅前に着き、今まで歩いたことのない道を探した。


少し歩くと定食という看板を見つけた。日曜なので休みかと思っていたが暖簾が出ていた。



「すいません?」


「いらっしゃい。どこでもどうぞ・・・」と、中年の女が言う。


「とんかつ定食を・・・現金でいいですか?」


「えっ・・・カードしか駄目です。現金は禁止になっています。知らないのですか?現金のお客さんは帰ってもらいます。カードを持っていますよね?」


やはり、カードでしか支払いは出来なくなっていた。あの日、署長が言っていたことが実行されていたのだ。


「はい、カードで・・・それと、ビールはありますか?」


「あります・・・」


店内には数人の客がいたが、皆、カードで支払い店を出ていった。そして、また、何人かの客が入ってきた。


その中に、あの男がいたのだ。街の助役だ。家族連れだ。僕の結婚式に出席してくれたので覚えている。すると、助役のほうから僕に声をかけてきた。













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「ちょっと座れ・・・」その男のすさまじい勢いに負けて座ることにした。


「あんたは誰なんだ?何のためにこの部屋に入った?・・・」


僕は、言い訳をしても無理だと直感し、僕がこの部屋に入った理由を説明した。



「前の住人か?」


「はい、鍵はお返ししますから・・・」


「あぁ、それはいいが聞きたいことがあるんだ。昨日引っ越してきたけど、この街は何なんだ?知っていることを教えてくれ。何が何だか分からないことばかりだ。気が狂うようだ?」


「僕も同じでした・・・」と、今までで経験した不思議なことをかいつまんで話した。



話し終えた時に突然携帯が鳴った。美幸からだ・・・



僕は道が分からなくなって迷っていて少し時間がかかるということを伝えた。


美幸は、とにかく早く来てほしいと言っていた。



「誰だ?」


「僕の妻です」


「そうか。それで、あんたの名前は?」


「山田茂です」


「俺は、夏木弘だ。急いでいるようだが時間はないのかい?」


「妻が待っているので・・・でも、少しなら・・・」


「あんたの言うことが本当なら、この街は狂っているとしか言えない。俺も、何となくこの街に来たが、こんな街は見たこともない。あんたもそう思うだろう?」


「そうだと思います。何か大きな力が働いていて皆がそれに従っていると思います。でも、その力が何なのかは分かりません。不安や恐怖を覚えることもあります。何かに注意しないといけないような?」


「そうだな。何か怖い力を感じる。まだ、二日しか住んでいないが・・・それと、明日か明後日に会いたい。あんたは他の人とは違うような気がするし信用できそうだ。今夜にでも何とか時間を作れないか?」


「難しいです。仕事の関係で・・・今度の日曜なら・・・」


「分かった。日曜日に来てくれるか・・・待っている」


この夏木という男は、明日から工務店で働くことが決まっているという。


僕も不思議と信用してもいいと感じていた。




僕は部屋を出て美幸の待っている藤村という家を探した。すれ違う人に聞いたならすぐに教えてくれた。



とても大きく立派な家であり、表札には藤村葬儀株式会社と出ていた。葬儀屋だ。



僕はドアのインターホンを押した。


すると中から美幸が顔を出した。


「遅かっわね。皆、待っているから・・・早くあがって頂戴。今日、茂さんに会いたいということになったのよ。あなたを紹介するから・・・」











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「よし、これで終わりだな。次に入る人が決まっているから・・・」


「そうですね。若い女だということですよ」


「鍵は?」


「もうすぐ鍵屋が来ます」


「そうか、しかし、警察も無茶を言うよな。朝の十時までに片付けろとは?」


「そうですよね。でも、仕方ないですよ。死んだ男の荷物はどうしますか?」


「いつものように・・・」


「分かりました。それと、誰になるのですか?あんな場合には?」


「そうだな、珍しいケースかもしれないな。まぁ、こっちには関係ないが・・・?」


「でも、羨ましいですよ。タナボタということですかね?」


「どっちがだい?」


「職人が?・・・」


「そうかもしれん。だが、あの家もな?・・・」


「新婚夫婦がいるそうですよ?」


「そうか・・・まぁ、俺たちには出来ないことだな。その気はあるが、こういうことは・・・」


「あぁ、平凡に暮らして、誰からも憎まれないようにしていたらいいさ」


「それしかないですね・・・それと主任?ベランダには何か置いてありましたか?」


「さっき見たが何もなかった。さっ、帰るか・・・」


と、二人はドアを閉めて外に出ていったようだ。


ほどなくしてトラックのエンジン音がした。



僕の心臓の鼓動は異常なぐらいに早くなっていた。


二人の会話の中で僕のことを指していることは分かったが、それ以外については何のことを話しているのかは全く理解できない。


とにかく、この部屋から出ないといけない。鍵屋が来るようなのだ。


森嶋さんが死んだことで何があるのだろうか?疑問はさらに大きく膨らんでいた。



そして、今度は僕が住んでいたアパートに向かう。日曜日ということもあって何組かの家族連れが街を歩いている。何とも微笑ましい風景だ。車も普段よりは多いように感じた。



すると、携帯電話が鳴った。美幸からだ・・・


「茂さん、どこにいるの?家に電話しても出ないから?」


「近所を散歩しているんだよ」


「近所?どこなの?」


「場所は分からないけど、近所だよ。何?」


「あのね、友達が茂さんに会いたいらしいのよ。今から来られる?菊町二丁目なのよ」


「えっ・・・」


「だから菊町二丁目・・・聞こえている?」


「分かった。名前は?場所は?」


「菊町で誰でもいいから、藤村って聞けば知っているわよ。藤村よ・・・」


ということで僕は美幸の友人に会うことになった。今いる場所からはかなり近いのだろうか?



同じ菊町だ。しかし、先にアパートに行くことにした。



ここからなら五分も歩けば行けると思う。



アパートが見えてきた。僕の部屋はどうなっているのだろうか?


ドアを叩いてみたが中からの反応はない。


ドアのノブを回してみたが鍵がかかっている。僕は以前の鍵を取り出して鍵穴に入れてみた。


すると、ドアの鍵は開錠された。この部屋の鍵は交換されていない・・・?


恐る恐る部屋に入ってみる。何もない・・・誰も入居していないということだ?


僕が住んでいた時のままであった。何故か安心した僕がいた。


一週間ぐらいしか住んでいないのに懐かしい感覚になっていた。


しかし、よく見ると台所には誰かの使った食器が数個水切りに置いてある?


よく見ると歯ブラシもある。冷蔵庫の中も開けてみると冷凍食品があった。


僕が使っていたものとは間違いなく違う。ということは誰かが?


「あんたは誰ですか?」と、ドアのほうに三十才ぐらいの男が立っていた。


「・・・すいません・・・部屋を間違えたようです」


「ちょっと待って・・・間違えたなんてみえすいた嘘はつくな・・・空き巣か?」


と、こぶしを握りしめて僕のほうに歩いて来る。僕は咄嗟に後ろずさりしていた。



「すいません・・・本当です・・・許して下さい」











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「岡田だが・・・」警察署長の声だ。


「山田です・・・何か?」


「山田君か・・・大変だったらしいな?もう落ち着いたかい?」


「転落事故のことですね?えぇ、もう・・・」


「殺人事件かもしれないと言ったそうじゃないか?」すでに僕の言ったことが伝わっている。


「はい、窓から落ちることはないと・・・」


「ハハハ・・・人のやることは分からんもんだよ。はずみというものもな。まぁ、終わったことだし山田君には何も関係はない。ただの、事故死だ。心配するな。それと、美幸は?」


「風呂に入っていますが・・・」


「一緒に入らないのか?新婚のくせに・・ハハハ・・・」


「まぁ・・・今夜は・・・」


「じゃあ、美幸に伝えておいてくれないか?女将さんが言い忘れたことがあったそうだ。新しい店員が見つかった。若くて可愛い女だ。明後日には住民登録をして働けるということだ。頼むぞ・・」


「はい、署長さんの知り合いということだと聞いていますが?」


「知り合い?まぁ、そういうことだ。これで店も楽になるな・・・」


美幸が風呂に入っているということで署長に聞きたいことがあった。



「僕の婚姻届は?」


「全て処理してある。問題はない」


「ありがとうございます。それでちょっと・・・美幸の名前は山田美幸になったということですか?」


「当たり前だろう。山田美幸だ」


「そうですよね。それと、僕のアパートは?」


「解約してあるぞ。それがどうかしたか?」


「まだ、部屋の鍵を持っているので・・・」


「鍵?あぁ、新しい鍵に代わっているはずだから何の心配もない」


「それと、永井さんの自殺のことですが?」


「永井?・・・・終わったことだ。何かあるのか?終わったことに興味を持つな。山田君は将来この街を背負っていく人だから、そんな小さなことに興味を持つな」


「はい、それと最後にいいですか?街長さんはどんな人なんですか?」


「街長・・・いずれ会うこともある。何の用事があるのか?」


「いえ、街長さんにも挨拶しておきたいと思って・・・」


「・・・いずれな・・・じゃ・・・」と、電話は切れた。



街長とは一体どんな人なんだろう?署長のことは色々と聞いていたが街長については何の情報もない。



疲れが出たのであろうか、ソファーに座ったまま少し寝込んでしまったようだ。



すると、肩を叩かれた。




「茂さん、電話のベルの音が聞こえたようだけど・・・」


署長さんからの話をした。



「女の子なの?それはいいわ。私の話し相手にもなるし・・・若い人よね?」


「若いらしいよ。明後日から働くらしいよ」


「そう、風呂にでも入ったら?簡単な料理作っておくから・・・」



僕は風呂に入ることにした。風呂から出るとテーブルに料理が置いてあった。


食べて二階の部屋に行き美幸の寝息の横で体を横にした。



翌朝、美幸は朝から友人と会うことになっていた。結婚したことでお祝いをしてくれるということだ。


何でも、女だけで集まるという。美幸の友人に会ってみたかったのだが、それは今度ということになったのだった。それで、僕は森嶋さんのアパートに行くことにしたのだ。それと、僕のアパートにも。



森嶋さんのアパートはすぐに見つかった。小さなアパートの二階の端の部屋だ。


運よく誰も表にはいない。小型のトラックが駐車していただけだ。ドアのノブに手をかけ回してみた。ガチャと音がして開いた。


鍵がかかっていない。もしかしたなら誰かがいるのかもしれない?おはようございます・・・と声を出してみた。


何の返事もない。台所は綺麗に掃除されている。奥の襖を開ける・・・何もない・・・



人が住んでいたという形跡がない。つまり、荷物も何もないのだ。



昨夜死んで・・・何もない?どういうことなんだ?




僕は呆然としていると、誰かがやってくる足音がした。咄嗟にベランダに身を隠した。


運良くカーテンがあり、部屋の中からは僕の姿は見えないと思う。体が小刻みに震えていた。



すると、部屋の中から男の会話が聞こえてきた。









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「お母さんとは連絡が取れないの?」


「うん、仕方ないわ。後で電話がかかってくると思うから・・・」


「そうか。しかし、こんな窓から人が落ちるかなぁ?」


「それでいいじゃない。問題を起こすことはないわ。警察がそう言うのだから・・・」


「でも・・・納得出来ないよ。それと、森嶋さんということだよ。永井さんの次は森嶋さんだよ?何かおかしいとは思わないかい?それも役場帰りだよ」


「それは・・・そうかもしれないけど、飛躍しすぎていない?考えすぎよ」


「ん?・・・」と、周りを見渡すととにかく不思議だ。



こんな事件・・・人が死んだ事故があったというのに近所の人は誰も出ていない。


普通なら野次馬がいてもいいと思う。



「しかし・・・美幸、近所の人は誰も出てこないね?」


「興味がないんじゃないの?それと、ここの人たちは皆、他人のことに干渉しないのよ。ここに越してきてから分かったのよ。引越しの挨拶をした時にも無愛想だったわ。それよりも家の中に入ろうよ」


と、玄関に向かう、その左側に森嶋さんが落ちたという場所があり血痕が残っていた。



僕は、美幸に血痕を取り除くと伝え、水をまきながらゴシゴシと掃除した。


しかし、二階から落ちたとしても下は土だ。頭蓋骨陥没になるのだろうか?


普通に考えたなら首の骨が折れて即死・・・だと思う?


家に戻り美幸から線香を貰い森嶋さんに捧げた。明日は店の定休日なので森嶋さんから内緒でもらった彼の住所に行ってみたい衝動にかられていた。



「茂さん・・・電話よ・・・ちょっと手が離せないからお願い」


「うん・・・」


「山田さん、何があったの・・・人が死んだって、どういうことなのよ?」女将からであった。


「はい、大工の森嶋さんが二階の窓から落ちて・・・」


「落ちた?で、死んだのは間違いないのね。誰が発見したの?」


「発見?」不思議なことを言うと思った。


「一緒に仕事していた職人らしいのですが?」


「職人?・・・あなたか美幸じゃないの?」


「違います・・・それが何か?」


「まぁ、いいわ。美幸に代わってくれる?」


「美幸です・・・」



美幸は警官から聞いたことを説明していた。



すると、美幸は何故だか謝っている。何で謝る必要があるのだろうか?


「お母さん、いつ帰ってくるの?」という言葉で電話は切れた。


「明後日には帰って来るってよ」


「そう、それはいいけど何で美幸が謝るの?」


「えっ、お母さんに怒られたのよ。この家の敷地の中で起きたことは家の人に責任があるって・・・」


「そんなことで?仕方ないじゃないか?不在だったんだから・・・そんなことで?」


「もういいの。そのことは・・・終わりにしましょう・・・」


「待ってよ・・・もう一つ聞きたいことがあるんだ。あの警官がチャンスとか言いかけたよね?」


「そうだったかしら?覚えていないわ」


「美幸・・・何を隠しているんだい?昨日は何でも話そうと言ったじゃないか?」


「そうだけど・・・隠してなんかいないわよ。警官のことは覚えていないだけ・・・変なことを言わないでよ。何も隠してなんかいない。茂さんが変なのよ?」


「そんな言い方はないだろう。夫婦なんだから・・・」


「夫婦、夫婦って・・・なったばかりじゃないのよ。そんなに押し付けないでよ。今日は色々とあったから疲れているの・・・おなかも空いていないから風呂に入って寝るわ。食べたいなら勝手に作って食べて・・・先に寝るから」


「美幸・・・お母さんの電話から何か変だよ。何かあったんだろう?」


「何もない・・・変な詮索は止めて。茂さんの悪い癖よ・・・私を困らせないでよ」


「・・・ごめん」少しして美幸は風呂に入ったようだ。



何があったのだろうか?女将との会話がとても気になる。



警官のチャンスという言葉。それともう一つ思い出した。職人の男の運という言葉。



皆、何かを知っていて隠しているということが明白になったように感じた。



すると、突然電話のベル。










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「そうですが・・・何かあったのですか?」


「職人らしい人が窓から落ちたのです」


「えっ・・・誰ですか?怪我は?」


「森嶋という大工です。即死でした」


「えっ・・・森嶋さん・・・死んだ?」


「そうです・・・即死です」


「窓からですか?」


「窓からです」


「部屋の中の改造だけなので窓は関係ないと思いますが?」


「それは知りません。何か必要な作業があったのでしょう」


「そんなはずはないです。中だけですから・・・」


「しつこい人だな。落ちたということは事実なんですよ。他の職人が見ているんだから」


「それでも・・・殺されたということはないのですか?」


「何?殺された?」


「いえ・・・何となくですが?」


「ご主人・・・うかつなことを言うもんじゃないですよ。この街で殺人なんかが起こるはずがない。何年もないのです。これからもないのです。いいですか・・・余計なことを言うもんじゃない」


と、その警官は僕を睨み付けた。その鋭い眼差しに一瞬たじろいでしまった。

「すいません。それと一つ聞いてもいいですか?」と、言った時に美幸が僕の腕をひっぱったが僕は無視して尋ねた。



「何だ?」


「落ちた時に誰が救急車を呼んだのでしょうか?」


「救急車?即死だと言いませんでしたか?即死なら救急車を呼ぶ必要はない。頭蓋骨陥没の即死だ」


「即死だと誰が判断したのですか?」


「仲間の職人だよ。即死は即死。死んだ人間に救急車はいらない」


「・・・でも・・・普通は・・・」


「ご主人は何が言いたいのだ・・・警察が即死として処理したのだから何の問題もない。あんたは警察の判断に文句でもあるのか。これ以上ごたごたを起こすならこっちとしても考えがある」


「考え?何ですか?」


「あんたの身柄を捕捉するしかない。公務に対して妨害したということだ。それでもいいのか?そんなことになったならあんたが不利になる。こういうチャンスは・・・まぁ、いいか・・・」


「すいません・・・主人は気が動転しているのです・・・すいません」と、美幸が間に入った。



「奥さんは話が早いな。そういうことだから・・・」


と言って。遺体を運び出して車に乗せ、走り去った。



「ご主人・・・」と、職人風の男が声をかけてきた。


「何ですか?」


「森嶋が死んだので、明日の工事は私が責任を持ってやりますから安心して下さい。しかし、森嶋も運の悪い男ですよ」


「何故、窓から落ちるなんて・・・?」


「さぁ?何か足でも滑らせて窓から落ちたんじゃないですか?」


「そんなことはないでしょう?窓の位置も高いし・・・」


「はずみということもありますよ・・・仕方ないですよ・・・ハハハ」


「そうですかねぇ?」


「そうに決まっていますよ。これでご主人も運が・・・いや・・明日も宜しく。山内真二といいますが・・・」


と、その男は帰って行った。




美幸は、お母さんに電話をしようとしているのだが、何度かけても留守電ということだ。


仕方なく留守電に、事故死のことを吹き込んだようだ。







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僕は、大工の顔を見て何故か安心していた。つまり、昨日事故か何かにあわなかったということだ・・・



「旦那さん、今日は七時に終わります。明日は、壁紙を張って終わりになります。終わったなら家の鍵はかけておきます。それと、昨日の紹介の件は宜しく・・・」


事前にスペアキーを渡してあったのだ。



その日は、二人で店をきりもりした。昼間のランチも大入り、そして夜は、突然の予約。


街の葬儀社の宴会ということであった。来店の人数を考えて貸切にした。


夕方の五時から始まった。


美幸は接客、僕は厨房で料理を作る。


宴会が始まってから一時間ぐらいしてのことであった。


一人の男が酔いにまかせて大きな声で何か話している。


僕は料理の手を休めて聞き入った。どうやらこの葬儀社の社長のようである。


「来月は忙しくなる。皆も体には注意して欲しい。休むことのないように・・・一日に何件もの葬儀の予定だ。各班は班長の指示に従って動きなさい。特に三班は、大物の葬儀・・・いや、決まっているわけじゃないが・・・ハハハ・・・口がすべった。どちらにしても健康には注意すること」


「社長・・・それ以上は・・・」と、誰かが止めた。


何?来月の葬儀の予定?結婚式なら理解は出来るが葬儀というのは・・・


しかし、忙しさのあまり、そのことについて考える余裕はなかった。


七時に宴会は終わり、例の森嶋という大工から電話が入った。


少し遅れているので、八時前まで仕事をするということだ。


今日は早く終わったので歩いて帰ろうということになった。



二人で手をつなぎ昼間のように明るい街を歩く。



八時前ということで数人の人とすれちがった。スーツ姿の男性や買い物帰りの主婦のような人ともすれちがった。各家には電気が灯り何か暖かい雰囲気だ。



「美幸、今日の葬儀社のことだけど、来月は忙しくなるって言っていたよね?」


「うん、去年も五月は忙しかったと思う」


「半月先のことまで何で分かるの?死ぬことが事前に分かるのかい?病院に入院していて死期が迫っているということなのかい。それで予約・・・まさか、そんなことはないよね?」


「・・・多分・・・でも、去年は忙しかった・・・よく、春先に死ぬ人が多いじゃない?そういうことじゃないのかなあ・・・人が死ぬことが事前に分かるなんてないわよ」


「そうだよね。それはいいとして、この街に大きな病院はあるの?」


「病院?あるわよ。病院というほどではないけど診療所よ。一軒だけ・・・」


「一軒?こんなに福祉のしっかりした街なのに一軒だけ?」


「うん、そうよ」


「それなら、救急車は?この街に来て救急車のサイレンを聞いたことがないけど?」


「・・・あるわ。あんまりサイレンは聞かないけど・・・たまに聞いたことがあるわ。確か、警察署の横にある消防署にはあるはずよ。どうして?」


「うん、一万人も住民がいるのに救急車のサイレンを聞いたことがないから・・・」


「住んでいる場所によるんじゃないの?うちの周りには年寄りはいないし・・・」


「それは美幸さんの家の周りかもしれない。でも、必ずお年寄りはいるだろう?」


「うん・・・あんまり考えたことがないけど少ないような気がするわ」


「若い人が多い街だとは思うよ。でも、若い人がいるということは親・・・年寄りもいる。それが普通じゃないかい?」


「茂さん何が言いたいの?」


「いや、年寄りが少ないから病院がない?しかし、皆、いずれは年寄りになっていくし、それと、子供が生まれるということは、そんな小さな診療所だけで診察が間に合うのかなと思って?」


「考えたこともなかったわ・・・茂さんは好奇心が強いからよ・・・あんまり関係ないんじゃないの?」


「そうかなあ?救急車のサイレンも聞かないということは病人が少ないということかい?それなら住民に対して定期的な健康診断というものがあるのかい?」


「聞いたことがないわ・・・でも、大きな工場もないから煙も出ないし空気もいいし健康で暮らせる街なのよ。そういうことで健康なんじゃないの?」


時計を見た八時五分前になっている。確かに、もう誰とも会わなくなっていた。



家が見えてくる。何やら家の前で警察の車が赤色灯を回していた。



数人の警官が出たり入ったりしている。何が起きたんだろうか?



僕たちは急いでパトカーに近寄った。



「ここの家の方ですね?」一人の警官が呼び止めた。











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「うん、永井さんのことだけどね、自殺の原因は何なのかなって?役場で何かがあったんじゃないか?」


「・・・多分。役場に行った人は、あんまりいい顔をして帰ってこないのよ。前にも、店に役場からの呼び出しの帰りの人が来たのよ。その人も何故か悲しい顔をしていたわ。大酒飲んで、フラフラになってタクシーで帰ったことがあったの。そしたら・・・」


「そしたら何?」


「二日後に自殺したの・・・去年のことよ」


「自殺・・・永井さんと同じじゃないか?同じような年齢の人なのかい?」


「同じぐらい・・・あぁ、それと他にもあったわ。自殺じゃないけど、役場からの帰りの人で事故死した人がいたわ。駅前の大通りで・・・」


「事故死?自殺じゃなくて?」


「うん、署長さんが言っていたわ。タクシーに轢かれたって・・・」


「署長?役場に呼び出された人は死ぬってことはないよね?」


「それは分からない・・・たまたまよ・・・きっと、そうよ・・・さっ、寝ましょう?」


「ちょっと待って。美幸に聞きたいことは沢山ある・・・聞いていいかい?」


「知っていることは話すわ、でも、私にも不思議なことが沢山あるのよ。お母さんに聞いても答えてくれないし・・・でも、幸せに暮らせたなら、それでいいと思うようにしたの。どんなところに住んでも不思議なことってあるんじゃないの?それなら、それでいいと思うようにしたのよ。詮索しても何の意味もないし、ルールを侵すと暮らせないということも教えられたわ」


「だって美幸は何でも知っているんじゃないのかい?そんな気がしていたけど・・・お母さんが話している時に余計なことを言わないでとか・・・口止めしたように思えたけど?」


「それは違うわ。お母さんは口の軽いところがあるし人から聞いた噂?を言うことがあるのよ。それが心配だったの。だから、はっきりと分からないことを口止めしようとしたのよ。だから、お母さんが何を言い出そうとしたのかは知らないの。何か不安だから・・・私は不安なままに暮らしてきたのよ。誰も教えてくれないし、聞いてもいけないというルールがあるし、何か怖いのよ。特に昔から住んでいる人は怖い。何かを隠している気がしてならないの。お母さんはここで暮らすようになってからは人が変わったようなの。お父さんと一緒に暮らしている時とは違うのよ。お父さんもここで暮らすようになって半年で事故死したし・・・」


「そうだったのか。とにかく不思議なことが多すぎる。いずれ分かると言われても気になって仕方がないんだよ。今日の大工さんがいただろう?」


「・・・うん」


「あの人は永井さんと同じ日に役場に呼び出されていたんだよ」


「えっ、どうして知っているのよ。何か話したんでしょう?お母さんに止められているのに・・・噂話は絶対に駄目だって・・・」


「少しだけだよ。そうしたら、大工の棟梁になって人を使ってほしいということを言われたらしい」


「それで?・・・」


「断ったらしい・・・」


「えっ、断ったの?何で断ったの・・・何でバカなことをしたのよ。役場からの要望は絶対的なものなのよ。断ったりしたなら何があるか分からないわ。その大工さんは何年住んでいるのよ?」


こんなに美幸の怒った顔を見たのは初めてであった。



「一年らしいけど・・・」


「だったら知らないことが多いはず?何もなければいいけど・・・」


「どういうことなんだよ。何かが起こる?・・・まさか、自殺、事故死・・・そんなことはないだろう?」


「否定できないと思うわ。過去にあったのだから・・・」


「役場というのは不思議だよ。全てが役場を中心として回っている。それと警察も・・・美幸、永井さんのことについて何か隠していることはないか?噂でもいいから?」


「うん・・・永井さんがうちの店で働くようになって半年ぐらいたった時だったと思う。署長さんが永井さんの結婚のことで来たのよ。昔、永井さんは商社のようなところにいて取引で大きな損失を出して会社をクビになって奥さんとも離婚して、この街にやって来たらしい。それを署長さんが知っていて、この街には商社がないから設立して欲しいと提案していたのよ。でも、永井さんは断ったの、自信がないとか・・・そういう理由だったと思うわ。何回も署長さんが来て説得していたけど結局駄目だったの。そしたら、結婚はしなくていい・・・とか、一生結婚は出来ない・・・と捨て台詞のような言葉で帰ってしまったの。それで永井さんの結婚の話はなくなったのだけど・・・」


「それは警察からの話しだろう?僕と同じように・・・それから半年して永井さんは役場からの呼び出しの翌日に自殺したということだね?」


「うん、そうだけど・・・」


「確か、永井さんが役場に行く日に、お母さんが、今日がその日ねって言っていたのを覚えているかい?ということは、お母さんは永井さんの呼び出し日を知っていたということになるよ」


「うん、それは覚えているわ。ということは永井さんは事前に話していたということよね?でも、早退する理由なら知っていてもおかしくないわ?」


「そうか・・・」


「もう遅くなったね。明日また考えてみよう。寝ようか?」


美幸は僕の腕の中で安心したように眠りについた。



僕は勘違いしていたのだと思った。美幸でも知らないことが多いのだ。



翌朝、女将は早くに出かけた。表に車の音がしてドアの開く音。


そして、車の走り去る音・・・部屋の窓から見ると署長の車であった。


朝の七時に昨日の大工と数人の職人がやって来て仕事にとりかかった。













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「・・・一人ずつ個室に呼ばれて質問されたんだ。他の奴のことは知らないが、俺は、大工の棟梁になって会社を作って社員を雇ってみないかということだった。この街には大工が少ないから他の町から引き抜いてくるので指導して欲しいということだった。俺も昔の町では二十人ぐらいを使っていたし、そういうことで質問されたんだ。それと、街からの給料も上がるということだったよ。でも、今更、人を指導していこうとは思わなかったから断ったけどな」


「他の人もそんな質問だったのでしょうか?」


「他人は知らない。それが、永井さんの自殺とが関係しているのか?」


「いえ、それは分かりません。しかし、何かおかしいのです。役場に何かを言われたと思うのです」


「ん・・・そう言えば・・・何人かの男が小声で話していたのを覚えている。何でも、早くしないといけないとか、このままじゃ・・・大変なことになる・・・とか・・・」


「どういう意味でしょうか?」


「うーん、他の人は一年以上住んでいるようなことを話していた。俺は一年未満だから関係はないと・・・一年という言葉に何かあるもかもしれんな?」


「確かに、永井さんは一年はたっていたと思います。この街で一年という何かのルールがあるのでしょうか?」


「・・・ここだけの話だが、一年以上住むと何かいいことがあるということを聞いたことがある。それが何なのかは知らないが・・・」



玄関の開く音がした。女将と美幸が帰ってきたのだ。



「ここで森嶋さんは何をしているの?」と、女将が尋ねる。


「女将、ちょっと喉が渇いたので水を・・・」


「そう、明後日までには終わりそうなの?」


「はい、明後日の夜には完了すると思います。明日は、五人でやりますから・・・」


と、二階へ戻った。




「茂さん、いい家具があったわ。来週には届くわよ。白色の大きな箪笥とベッドなのよ。お母さんが決めてくれたの。とても綺麗よ・・・」


「楽しみだね・・・」と、二人の顔を見たのだが、女将は何かを疑っているような顔つきであった。


「大工さんと何か話したの?」と、不審そうな目で女将が尋ねる。


「いえ、水が飲みたいというので・・・それだけですが・・・何か?」


「そう、それならいいけど、あの森嶋とは付き合わないでね。まだ、この街に来て一年もたっていないから何も知らないのよ。山田さんにとっては何の役にも立たない男だから・・・まぁ、それはいいとして、部屋が出来るまでは二階の端の部屋を使ってね。私は、明日から用事で他の町に行かないといけないのよ。明後日には帰るわ。お店は、美幸と二人だけど大丈夫よね?」


「用事・・・仕事ですか?」


「ちょっとね・・・頼んだわよ。美幸もね・・・」


「はい、お母さん・・・二人で頑張ります」



その夜、大工の森嶋さんが帰る時に僕に小さな紙を手渡した。


そこには、彼の家の住所がかかれていた。僕は、二人に気づかれないようにポケットにしまった。




その夜の僕たちの部屋の中。



風呂からあがり、僕はベッドに腰掛け、美幸は椅子に座り髪をとかしていた。


「美幸、お母さんは何の用事なの?」


「詳しくは知らないけど店で働く人と会うようよ?」


「そうなんだ、でも、お母さんは僕には話してくれなかったよ」


「後でいいと思ったんじゃないの?お母さんは口の軽い時もあるけど変に話さない時もあるから・・・」


「新しい人?この街の人じゃ駄目なのかい?」


「この街は、ほとんどの人が就職しているでしょ。だから人がいないのよ・・・」


「無職の人っていないの?そんな街って聞いたことがないよ」


「そうなのよ。街役場が色々斡旋してくれるし、給料が高いから好きでもない仕事でも問題がないのよ」


「なるほどね。で、どこの町に行くの?」


「それは知らない。署長さんの紹介だと聞いたけど・・・」


「署長さん?署長さんはいい人だよね。僕たちが結婚出来たのも署長さんだし・・・」


と、少し署長を持ち上げてみて美幸の反応を見ることにした。



「そうかしら?秘密の多い人よ。お母さんは好きらしいけど・・・私はあんまり・・・でも、この家に住むことが出来たのも彼のおかげ。それと、何でも相談にのってくれるのはいいけど・・・」


「そうだよね。でも、どうして署長さんは、あんなに権力があるの?警察だから・・・しかし不思議なんだけど・・・一つ聞いていいかな・・・答えたくなかったならいいけど?」



「何?夫婦だから遠慮なんかしないでよ。何なの?」












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