■勝汰章の著作刊行本
「笑顔になるための246のことば」
悲しみを乗り越える時に・・・
夫婦/恋愛/会社、仕事/子供/家族/友情、信頼/お金/病気、事故/生と死/挫折/セックス/男と女/今/
2030年までの運勢鑑定付
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「いえ、規約どおりの支払い金額です。それと、森嶋さんの葬儀も終わったので、合計すると四千万円になります。もう、住民カード口座に入っていますから、確認するのであれば一階のカード確認機でお願いします」
「何ですって?どういうことですか?」
「森嶋さんについては、三人で折半になります。奥様にも一千万円が入金になっています。それと、今日は運転免許の住所書き換えをお願いしたいので来ていただきました。本来なら、特に役場に来ていただかなくてもいいのですが・・・」
「・・・免許は書き換えますが、でも、どうしてそんな大金が?」
「規約です。それがルールなのです。詳しく説明することは禁止されていますから。但し、定食屋の女将の場合は、遺書があったということです。そういう場合は遺書が最優先になります。森嶋さんは三人ということになりますから一千万円ずつです。めったにない事例なのです。他に何もないなら、これで終わります。免許をお願いします。一階の端の各種書き換えという窓口へ行って下さい。あっ、そうそう、新しい店員さんが入ったそうですね?署長の知り合いということで・・・」
「えぇ・・・そうでかすが・・・あのぅ、これを本当に貰ってもいいのですか?後で、多額の税金がかかってくるとかは?」
「一切ありません。心配はいりませんよ・・・ハハハ」
と、助役は部屋を出ていった。
何が起こったのか?体の振るえが止まらない。僕は頬をつねってみた。現実だ・・・夢じゃない。
急いで一階の住民カード確認機で見てみると、確かに四千万円が入っていた。
四千万円・・・信じられない金額だ。手の振るえが止まらない。
森嶋さん・・・三人・・・ということは職人の山内さんにも一千万円?ということか?
このことを皆は隠していたというのか?
しかし、そんなことが街の規約?そんなことを考えながら免許の書き換えの窓口に行った。
手続きの間に、ふと、街の会報誌というものが目に入った。
手に取り見てみると・・・
先月のお亡くなりになられた方という項目に目がとまった。
椿町三丁目 中井光 藤村葬儀社
百合町一丁目 岡部保 野田葬儀社
菊町一丁目 田中イト 村田葬儀社
藤町三丁目 伊藤誠 金井葬儀社
百合町二丁目 今野雄一 大久保葬儀社
・ ・・・・・・
・ ・・・・・・
何と五十人以上の葬儀があったのだ。
その中には永井さんの名前もあった。
そして、葬儀は街指定の各葬儀社にて滞りなく終わりました。
と、記載されていた。
僕は驚いた。どうして一万人程度の人口なのに、こんなにも葬儀会社が多いのだろう?
五十人以上が死ぬ・・・葬儀社が三十はある。多すぎるのではないか?
また、一つの疑問が頭に浮かんだ。
免許の書き換えも終わり、役場の外へ出ようとした時に声をかけられた。
「山田さん・・・何かの用事ですか?」夏木さんだ。
「仕事は?」
「今日は休みです。昨夜の雨で地盤が緩いということで休みになりました。今日は免許の書き換えに来たのです」
「同じですね・・・」
「それで、お店に寄ってもいいですか?今日は何もすることがないので・・・」
「僕もこれから行くところです。一緒にどうですか?」
「いや、一緒はまずい・・・後で行きます」
「まずい?何が?」
「それは今度・・・」と、役場の中に入って行った。
誰かに尾行でもされているのだろうか?
警備課長の言葉を思い出した。夏木さんとは付き合うなと・・・
店に戻りランチの準備にとりかかった。
誰も何があったのかということは聞かない。
「美幸、カードが・・・」
「四千万円・・・でしょ?・・・」
「うん・・・」
「そういうことなのよ。私も増えたしね」
「そういうことなのかい?言っていたことは?」
「そうよ。素晴らしい街よ」
「信じられないというよりも・・・」と、いいかけた時にランチ客が入ってきた。
店の中は忙しくなった。順子も一生懸命に仕事を覚えようとしている。
すると、今度は夏木さんが入ってきた。僕に目くばせをするとカウンターに座った。
「カツ丼お願いします」
美幸が対応している。
「山田さん・・・ちょっといいかな?」と、厨房を見ながら夏木さんが呼んだ。
すると、美幸が「すいません。今手が離せないのです。一段落したなら呼びますから・・・主人に何か用事でしょうか?」
「いや、後でいい・・・」
客が何人も入れ替わり入っては出る。今日は、かなり忙しいランチになった。
夏木さんは、しばらく待っていたが、客足が減らないので店を出ていった。
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