2025年5月のある日
『マヤの一生』(椋鳩十 著作)を読みました。
こちらは椋さん一家の身に起きた、戦時中の事実を基に書かれた本です。
戦時中は全国民に対して、
飼い犬や飼い猫の供出を国から求められたという事実を知りました。
恥ずかしながら、この本を読むまでそんな事実を全く知りませんでした。
供出によって、愛する家族(飼い犬や猫)と別れなければならなかった人々、
そして、命を落とした動物たちのことを想像すると胸が痛くなります。
わが家では猫を一匹飼っているので、
まるでわが身に起きたことのように
悲しみと痛みを想像してしまいました。
こちらの記事には犬猫の供出について詳しく書かれています。
ノンフィクションで犬猫の供出について書かれた本もあります。
『マヤの一生』では、
椋鳩十さんの優しい筆致で、
満州事変から太平洋戦争までの日常が書かれています。
犬のマヤ、猫のペル、鶏のピピ。
三つの生き物を飼い、妻と三人の幼い息子たちと暮らす日々。
家の動物たちや家族たちはもちろんのこと、
同じ町に暮らす人達ものびやかに笑い合う日々からの変化。
戦争が激しさを増すに連れ、
町全体で犬の供出が始まり、
とうとう残るのはマヤ一匹となってしまう。
いつまでも供出を断り続ける椋さん一家とマヤは、
やがて町の人達から憎まれるようになってしまった。
そして、マヤの命が失われることになった最後の日に起きた出来事・・・。
『マヤの一生』を読むと、絶対に戦争を経験したくないと思うのです。
殺し合いでは、誰も幸せにならないからです。
人間はもちろん、動物たちも不幸になります。
戦争が終わっても、今度は後悔で苦しみます。
私の生きている今の日本では戦争をしていません。
それはとても恵まれた幸せなことだと思います。
この幸せに感謝して、日々の生活を大切にしようと思います。
『マヤの一生』は素晴らしい作品です。
戦争が何をもたらすかについて示唆に富んでいます。
まだ読まれたことのない方はぜひご一読ください。
















































